しかし、毎回手動で入力するのは、かなり非生産的だ。
できれば自動で処理したい。
今回は、Windows版のOutlookを使って、その方法を説明しよう。
なお、使用するのはOffice 365版のOutlookだが、パッケージ版のOutlook 2016でも問題ない。
●メールでCCやBCCに特定メールアドレスを指定するメリットメールを送信するとき、CCやBCCに自分のメールアドレスを指定する人は多い。
同じメールを自分宛にも送ることは、
・送信したことを確認できる
・メールのバックアップができる
こうしたメリットがあるからだ。
特に複数のメールアドレスを使っている場合は、
たとえばCCやBCCに自分のGmailアドレスを指定することで、すべてのメールをGmailに集約し、一元管理することも可能だ。
また、企業によっては、仕事のメールを送るとき、CCやBCCに上長のメールアドレスを指定するルールになっている場合もある。
上長にも同じメールを送ることで、セキュリティやコンプライアンスを高めるのが目的だ。
しかし、メールを送るたびにCCやBCCにメールアドレスを手動で入力するのは面倒だ。できれば自動で処理をしたい。
そこで今回は、OutlookでCCに自動的に固定のメールアドレスを設定してメール送信する方法を紹介しよう。
なお、この方法が有効なのはWindows版のOutlookを前提としている。Mac版のOutlook、WebのOutlook.comでは利用できないので注意してほしい。
●送信メールをCCで自分宛にも送る仕分けルールの設定手順利用するのは、Outlookのルール機能だ。
通常、ルール機能は受信時にメールを仕分けするのに利用されるが、送信時にも利用できる。すべてのメールを送信するとき、CCに自分のメールアドレスを設定して送信するルールを作成するのが基本的な考え方になる。
手順は次のとおりだ。
1.[ホーム]タブの[ルール]をクリックし、メニューの[仕分けルールと通知の管理]を選択する。
2.[仕分けルールと通知]ダイアログボックスが表示されたら、[新しい仕分けルール]をクリックする。
3.[送信メッセージにルールを適用する]を選択して[次へ]をクリックする。
4.何も設定しないで[次へ]をクリックする。
5.[はい]をクリックする。
6.[名前/パブリックグループをメッセージの[CC]に追加する]をチェックして、ステップ2の[名前/パブリックグループ]をクリックする。
7.[宛先]に自分のメールアドレスを入力して[OK]をクリックする。上司などの別の人に送りたい場合は、その相手のメールアドレスを入力する。
8.もとのダイアログボックスに戻ったら[次へ]をクリックする。
9.例外処理は何も設定しないで[次へ]をクリックする。
10.仕分けルールの名前を入力して[完了]をクリックする。名前は適当に付けて問題ない。
11.このメッセージが表示されたら[OK]をクリックする。
12.[仕分けルールと通知]ダイアログボックスに戻ったら、[OK]をクリックする。
13.最後にこのメッセージが表示されたら[はい]をクリックする。
以上で、Outlookで送信するメールは、CCで指定したアドレスにも自動的に送られるようになる。なお、この方法では、[送信]ボタンをクリックしたあとに処理が実行されるので、メールを作成するウィンドウの[CC]欄にはメールアドレスが表示されない。
また、この方法で設定できるのはCCだけだ。残念ながら、BCCを設定することはできないので注意したい。
井上健語(フリーランスライター)