昨年12月からスタートしたこの連載もまる1年ということで、いよいよ今回が最終回! 早いですねぇ、1年って。そこで今回は「総集編」ということで、これまでのテーマを振り返り、各回ごとのポイントとなる部分を未掲載の写真も含めたダイジェスト版としてお届けしたいと思います。さあ皆さん! いろいろと思い出してください、おさらいですよ〜。ちなみに、初めてこの連載をご覧になる方や以前の内容をすっかり忘れちゃったという方は、これまでの記事をチェックしてみてくださいね!

<連載> 「どうやって撮ったの?」って聞かれたい♪ 写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室

第1回「広角レンズ」
ド迫力の写真が撮りたい! それなら広角レンズで思い切り被写体に近づいて撮ってみよう

一般的に広角レンズは、広い景色を端から端まで、目に見える現実のすべてを写真に収めたい時や狭い空間を広く見えるように撮りたい時などに活用するレンズというイメージがあるかと思います。ですが、第1回ではそれだけではないことを猫ちゃんの写真(写真1)を例に説明しました。広角レンズであえて被写体に思い切り近づくことで、普通の猫も非現実的でフォトジェニックな猫に変身!

写真1 1/60 秒、F4.0、ISO1000、使用カメラ/キヤノン「EOS M10」、使用レンズ/EF-M11-22mm F4-5.6IS STM

写真1 1/60 秒、F4.0、ISO1000、使用カメラ/キヤノン「EOS M10」、使用レンズ/EF-M11-22mm F4-5.6IS STM

広角レンズは被写体に近づくほど手前が大きく広く、後ろが小さく狭く写ります。この遠近感の魔法こそが広角レンズの特徴。この時は11〜22?という超広角ズームレンズの11?側で撮影しました。このように焦点距離(レンズの中心から撮像素子までの距離)が短い広角レンズほど遠近の歪みが顕著に表れ、非現実感を得ることができるのです。

第2回「露出補正」
より印象的に! 陰影のある写真ほど“マイナス補正”で

写真を撮る際のカメラが取り込む光の量=「露出」は、主に絞りとシャッタースピードの組み合わせとISO感度によって決まります。そしてデジカメは、これを自動的に適正露出になるようにコントロールしてくれる自動露出(AE)機能を持っています。皆さんは普段、このAE機能を無意識に使って撮影しているわけですが、「あれ?なんか仕上がりが明るすぎるなぁ〜」とか、逆に「なんでこんなに暗いの?」と、イメージと違う写真が撮れてしまうことってありませんか? じつはカメラのAE機能は反射の多い被写体や明暗度がある被写体などがあまり得意ではないため、被写体によってはこのようなことが起こってしまうのです。そこで登場するのが「露出補正」。適正露出を得る以外にも、この露出補正という機能は第11回に登場した「ゆるカワ写真」のような個性的な写真を撮るうえでも絶対外せない機能です。ここでしっかり覚えましょう。

多くのカメラはボディのどこかに「+/-」のようなマークがあるはずです。そのボタンを押すと、「-2・・-1・・0 ・・+1・・+2」 のような(もしくは似たようなインジケーター)が出てくるはず。この数値を、明るくしたければプラスに、暗くしたければマイナスに設定しましょう。第2回では、白いフラミンゴの羽の質感を出すため、また、逆光の動物をより印象的にするためにマイナス補正をかけた例題を載せました。ここで新たにもう1枚マイナス補正を使い、光の当たっている部分とそうでない部分を強調して印象的になった例を取り上げてみます。

写真2 1/100 秒、F5.0、ISO 200

写真2 1/100 秒、F5.0、ISO 200

ラベンダーにいい感じで木漏れ日が当たっていたので、光が変わってしまう前にと急いでAUTOでシャッターを切ったのが写真2です。でもモニターでチェックしたところ、肉眼で見た感じより陰影が薄れていて平淡な感じに撮れてしまいました。これはカメラが自動で全体の露出を決めちゃったからです。「んー、なんかちょっと現実の見た目とは違ってメリハリ感がなくなっているなぁ」と思いました。こんな時こそマイナス補正! 思い切ってマイナス1.5にして撮ったのが下の写真3です。これ、これです! 撮りたかったのはまさしくこれ! ラベンダーの色も鮮やかになり、陰影も見た目以上に。効果バツグン!

写真3 1/100 秒、F5.0、ISO 200、-1.5EV

写真3 1/100 秒、F5.0、ISO 200、-1.5EV

連載第2回では、1つのカットをマイナス補正、補正なし、プラス補正、の3段階を自動で1度に撮ることができるオートブラケット機能についての解説と作例も載せてあるので、忘れてしまわれた方は、またおさらいしてくださいね。

第3回「アングル」
“突っ立ったまま撮った写真”じゃ物足りなくない? ハイアングルとローアングルで世界が変わる!

私たちが被写体を前に普通に立ったまま「目の高さ」で撮影することをアイレベル撮影といいますが、アイレベルで撮った写真は日常の目線そのものなので、特別広角なレンズでも使わない限りインパクト部分で弱く、新鮮さの部分でも欠け、なんかどっかで見たことのあるフツーな写真で終わってしまいがちです。そこで視点を変えてみましょう!というのがこの回のテーマ。上から見下ろすのがハイアングル、下から見上げるのがローアングル。写真4はエッフェル塔を真下から見上げてローアングルで撮ったものですが、構図のアクセントに手前に標識も入れてみました。

写真4 1/640 秒、F8、ISO100真下からのアングルはエッフェル塔だけでもインパクトはありましたが、抜けるような青空に標識の赤が効いて目を引く写真になりました。差し色ってやつです!

ここで究極のハイアングル写真を1枚。もはやこれはハイアングルというくくりからは離れてしまっているかもしれませんが(笑)。

写真5 1/250秒、F18、ISO 400

写真5 1/250秒、F18、ISO 400

写真5は、アメリカのアンテローブキャニオン近くのホースシューベントと呼ばれる場所。私のハイアングルで撮ったこれまでの写真の中では1番命がけで撮ったものかもしれません(笑)。なんせ、柵も何もないところ! 下を流れているのはコロラド川ですが、優雅な川下りからではこの景色は見られません。ホースシューベントという名前の通り、上から見ると馬の蹄鉄に似ていることから名前が付いたようです(今でも思い出すと足が震えます!)。

第4回「ボケ」
日本人はボケ写真が好き(なんだそうです)! 外国人はブレ写真が好き(らしいです)!

そういわれるとそんな気がしませんか? 外国で見かける広告写真などもブレのイメージが多く、ボケを生かしたものは少ない気がします。農耕民族の静止画的な世界観と狩猟民族の動画的な世界観の違いでしょうか(笑)。さて、話を戻しますが、ボケとは早い話が「絞り」のこと。絞りのことさえわかっていれば、ボケは誰もが簡単に表現することができます。

レンズの絞りは絞り込む(レンズに書いてある数字の大きい方に合わせる)ほどピントの合う範囲が手前から奥まで広くなり、絞りを開ける(レンズの数字の小さいほうに合わせる)ほどピントの合う範囲が狭くなります。絞りを表す記号は「F」値。つまりF値が大きいほどボケずに後ろまでピントが合った写真が撮れて、F値が小さいほど手前や奥がボケた写真が撮れるということです。

連載第4回では、開放値(絞りを1番開けた状態)の数値が小さい(=明るい)広角レンズやマクロレンズで撮った例をいくつも載せてあるので、今回は望遠系のレンズで撮った例で見てみましょう。まずは、カメラのモード設定ダイヤルを絞り優先モードA(またはAvと書いてあることも)に設定します。ボケには大きく分けると「後ろボケ、前ボケ、玉ボケ」といったものがあり、まずは1番簡単な後ろボケです。写真6は絞り優先モードにし、F値を5.6に設定。あとはピントを紅葉の葉っぱに合わせただけ。後ろボケはホントにカンタンですね。

写真6 1/320 秒、F5.6、ISO 160紅葉の季節。つい紅葉全体を景色として撮りたくなりますが、部分的なところに目をやってみましょう。ここであえて望遠系のレンズを使い絞りを思い切り開けて背景をぼかします。この写真のように特に逆光は透明感が出て◎。色が薄く感じたらここでマイナス補正もアリ!

次は前ボケです。写真7は絞りを開けてピントを奥の白いベンチに合わせ、レンズのすぐ前に白い花がかぶさっていましたが、あえてそのまま撮りました。ここで注意しなければならないのは、奥の被写体にしっかりピントを合わせる事。そうしないと、ただの全体がボケた失敗写真になってしまいます。

写真7 1/125秒、F4.5、ISO200白い花をあえてレンズ前に持ってきてボケさせました。なんかメルヘンですねぇ〜

ちなみに、「丸ボケ」に関しては連載第4回を参考にしてみてくださいね。

第5回「旅のスナップ」
絵葉書写真はもう撮らない! 旅の写真はテクニックの活用で差をつけよう

撮影で旅に出ると取りあえず観光名所に立ち寄りますが、そこで目にするのは誰もが同じ場所に立って同じアングルの写真を撮っている光景。せっかく遠くまで来たのだから、ガイドブックや絵葉書とは違うオリジナルな写真を撮ってほしいなぁと常々思っており、このテーマが決まりました。絵葉書は買って帰ればいい。何十年もその場所を撮り続けているカメラマンには敵わないのだから(笑)。ここでは第5回で紹介したテクニックの一部、旅先で必ず撮りたくなる「その土地で食す」お料理の写真を取りあげます。

写真8 1/100 秒、F4.0、ISO200

写真8 1/100 秒、F4.0、ISO200

まず、お料理写真はストロボを使わず自然光で撮りましょう。理由は、ストロボ光は光源が硬く見た目通りの質感が出ないから。それだけではなく、影がバッチリ出たり変なところが光って質感もすっ飛んでしまうからです。でも、屋内では薄暗くて光量が足りないという場合もありうるはず。そんな時はISO感度を上げましょう。ちょっと暗いぐらいなら露出補正をプラスにするという手もありますね。

いずれにしても、屋内で撮る場合は手ブレに注意。セルフタイマーを最短時間にセットして自動でシャッターを切る方法も指でシャッターを押すより効果的と言われています。その場合も両脇をしっかり締める、テーブルに肘をつく、壁に身体をくっ付けるなどして、カメラ自体が動かないようにすることを忘れずに!

アングルの注意点としては、お料理のお皿をフレームの中に全部収めてしまわないこと。そうすることで写真にリアリティが出てきます。絞りも開け気味がいいです。写真8も後ろの方がボケていることで、手前の肉の質感が強調されています。この時は、あとで文字を入れようとお皿の白い空間部分をあえて大きく手前に残して撮りました。ポラロイド写真風にメモ程度に文字を入れたりするとちょっとお洒落にも見えるし、どこで何を食べたかもわかるので、アルバムにする時などにもオススメですョ!

次ページでは、第6〜11回までのおさらい。 「シャッタースピードを使ってコマーシャル写真みたいに!」ほか、盛りだくさん!「構図」の回では新たな構図も追加して紹介します!

第6回「雨の日ポートレート」
雨の日にしか撮れない写真がある!

梅雨の時期。写真を撮りに出かけたいのにずーっと雨。「濡れるのイヤだし、光が無いといい写真が撮れない!」と誰もが思いますよね。でも、雨の写真は雨の日にしか撮れないと考えてはどうでしょう? この回はポートレートということで人物と雨の組み合わせでしたが、例えば水滴、水たまり、結露だけを狙っても、晴れの日には撮れない面白い写真が撮れます。まずは気合を入れて出かけてみましょう。

写真9 1/100秒、F7.1、ISO100ところどころ白いモヤがかかっているのは、レンズに雨粒が当たった部分。これぞ天然ソフトフォーカスフィルター(笑)

第7回「シャッタースピード」
ブレも静止もドーンと来い! コマーシャルフォトみたいな写真を撮っちゃおう

写真10 1/4000秒、F3.5、ISO1000シャッタースピードを変えるだけで、普段は見えないこんな世界も撮れちゃいます。ミルククラウンの作り方(撮り方)は連載第7回で見てね!

写真は、極端に言えばレンズをとおして光を撮像素子(CCDやCMOSなど昔でいえばフィルムにあたる部分)に取り込むことでできあがります。その時に光をどのくらいの間口(絞り)から、どのくらいの時間(シャッタースピード)を撮像素子に取り込むかで露出が決まるわけです。シャッタースピードを速く設定すると、光が撮像素子にあたる時間は短くなって被写体の動きを止めることができ、遅く設定すると光が撮像素子に当たる時間は長くなってブレが表現できるようになります。

第7回では噴水の水をさまざまなシャッタースピードでテスト撮影し、その違いを詳しく説明していますので、ぜひご覧になってください。写真11は高速シャッター(オススメは1/250秒以上)で水しぶきを止めて撮影したものです。

写真11 1/250秒、F13、ISO400水しぶきが高速シャッターによって静止され、臨場感あふれる演出効果となっています

逆に写真12は、スローシャッター(1/5秒)でブレを表現してみましたが、ブレてることで躍動感が感じられると思います。いずれもカメラのモード設定ダイヤルはシャッタースピード優先T(機種によってはTv)に合わせましょう。絞りは成り行きのカメラ任せで大丈夫。これまたカンタン! ただし、スローシャッターで撮る時は必ず三脚を使用してくださいね。

写真12 1/5秒、F10、ISO 400被写体が動いていないといくらスローシャッターで撮ってもブレません(笑)。この時は手でドアを動かして撮りました

第8回「構図」
じつは、基本の構図があったんです!

第8回の掲載後「写真に基本の構図があるなんて知りませんでした」「写真の構図があんなにたくさんあるなんて!」などの声を多くいただきました(そんな中、「三分割法だけは知っていた」、もしくは「聞いたことがあった」という人も意外といらっしゃいました)。基本の構図というと、型にはまったつまらない写真になるんじゃないかと思われるかもしれませんが、天才ピカソだって初めからあのような絵を描いていたわけではなく、基礎がしっかりできていたからこそその先でキュビズムが生まれたわけですから、やはり基本は大事だと思います。とはいえ、数多くシャッターを切ることで身に付いていくので、大丈夫! また、必ずこのとおりにというのではなく、頭の片隅に覚えておくだけでいいのです。

基本の構図には、・三分割法・対角線構図・三角形構図・放射線構図・シンメトリー(二分割法)・サンドイッチ構図・アルファベット構図(S字、C字など)・日の丸構図などがありましたね。この基本の8つの構図は第8回でじっくりご覧ください。ここでは本編に登場しなかったその他の構図を2つご紹介します。いったいいくつ基本構図があるんだ!?と思われるかもしれませんが、あと2つですのでお付き合いを……(笑)。

・視線誘導構図

視線誘導構図は、読んで字のごとく視線を誘導して見せる構図。ポイントとなる被写体(この場合は赤い車)を導線の先に置きます。そうすることによって見る人の視線が先のほうに動きます。人の視線は大きいものから小さいものへ、太いものから細いものへ移動する性質や、線や螺旋があるとそれを追う傾向があります。そのため、たとえ瞬間的にでも見る人を素通りさせずついじっくり見たくなるこのような見せ方は、実は写真に限ったことではなく、広告の文字やイラストなどにも使われているのです。

写真13 1/320秒、F13、ISO160

写真13 1/320秒、F13、ISO160

・パターン構図

同じ絵柄や、物が規則的に並んでいる様を撮る構図のこと。この構図で撮った写真だけをたくさん並べたら楽しいだろうなぁ。パターン化しているものを見るとなぜかシャッターを切りたくなるのは、私だけでしょうか……。

写真14 1/4秒、F8、ISO100梅酒に使う梅を干しているところ。被写体は日常に転がっています

大事なのは、撮る前に基本構図をイメージすること。でも、意識しすぎると失敗します。なので、第8回本編のグリッドを使った写真例のイメージだけ頭に入れたら、あとは忘れて自由に撮りましょう!

第9回「夜景」
“三脚+絞り固定”でもう夜景は怖くない!

せっかく美しい夜景を写真に残そうと思って撮ってみたら、真っ暗にしか写ってなかった、またはブレブレのボケボケ。これではどうしようもありません。とりあえずプロの技や細かいことは先に置いといて、ますは以下の「夜景をカンタンに撮る方法」で撮ってみましょう。

その1 モードダイヤルを絞り優先モード「A」に合わせる。その2 絞りはF8固定でOK! その3 必ず、三脚を使う。

覚えるべきはこの3つ! あとはモニターでチェックしながら露出補正で微調整します(←実はこれ、大事なポイントです! 暗ければプラスへ、明るすぎたらマイナスへ!)。夜景撮影には「これが正解!」という適正露出ってないんです。だから最後は好みの問題。特に最近のデジカメは高性能なので、夜景撮影に関しての露出のストレスはほとんどないと言ってもいいくらい。キレイに写る許容範囲が広いのです。

ただ、ISO感度は画質を考えるとできるだけ低めがよいかもしれません。三脚を使っていればシャッタースピードも神経質にならなくて大丈夫(橋の上などの揺れそうな場所や、風の影響がある場合は別)。もし、光跡を撮りたい場合はそれこそISO感度を低く設定すれば必然的にスローシャッターになるので、車や船などライトを点けて動いているものと夜景を一緒に撮ってみてください。プロ並みの光跡写真が撮れますよ!

写真15 1.0 秒、F8、ISO1600、+2EV工場の灯りは肉眼ではもっと暗かったのですが思い切って露出補正を+2にしたら、空の色まで明るくなって不思議な世界に。これをよしとするかいまひとつとするかは、好みの問題!

第10回「単焦点レンズとズームレンズ」
あなたのデジタル一眼カメラもいろんなレンズを付けてもらいたいはず!

単焦点レンズもズームレンズもそれぞれの役割があり、どちらがいいとか悪いとか比べられるものではありません。第10回では、次に揃えるレンズを悩んでいるかたへ、それぞれのレンズの特徴やメリットとデメリットを紹介しました。下記は結論としてまとめたものです。

ズームレンズ<メリット>・荷物がかさ張らない(本数が少なくて済む)・レンズ交換の回数が少なくて済む・自由に画角を決めることができ、被写体に近づけない時などにも便利<デメリット>・レンズが暗い(レンズ枚数が多いので光量面でのロス/減衰が避けられない)・値段が高い(設計と機構が複雑で、レンズ枚数も多くなるため)・高性能ズームレンズほど重量が重くなる(画質の補正・維持向上のためレンズ枚数が増える)・一般的なズームレンズは一般的な単焦点レンズより画質が劣ることが多い(倍率とのトレードオフがある)

写真16 1/400秒、F7.1、ISO320ズームレンズで寄れたおかげで撮れた1枚。自分が近づいていったら飛び立ってしまっただろうなぁ〜

単焦点レンズ<メリット>・ズームレンズに比べレンズが明るい・画質がよい・軽い・いいズームレンズに比べ、いい単レンズのほうが比較的価格が安い<デメリット>・荷物が増える(レンズの本数が増えるため)・レンズ交換の回数が増える・適切な交換レンズが無い場合、被写体まで自力で近づかなくてはならない・画角が固定されているので、微妙なフレーミング(撮影画角の調節)がしづらい

写真17 1/90秒、F5.0、ISO100クモの巣のディテールが、立体感の中でよくわかります。背景をボカすために絞りをF5にして撮ったのですがここまでシャープなのは、単焦点レンズならではです

第11回「ホワイトバランス」
カンタンなのに凄い効果! 使い出したらクセになっちゃうこの機能

日常あまり意識することはないかもしれませんが、私たちは太陽光、蛍光灯光、電球光、などといったさまざま光源の下で過ごしています。じつはそれらすべての光源には色温度(ケルビン=Kという単位で表します)というものが存在していて、それぞれ数値が違うため、発色する色も違います。どんな光の中にいても人間の眼は白は白、赤は赤と判断できるのですが、カメラはそうはいきません。フィルムカメラの時代は、デイライトかタングステンの二択でフィルム側を調節するか、レンズの前に補正フィルターを付けるしかありませんでした。ですが、デジカメは光源が違っても肉眼で見た時の色と同じように補正する機能を持って登場しました。これがホワイトバランス(以下WB)機能。白いものは白く、赤いものは赤く、色被りなどがないようカメラが調整してくれる機能です。

下の図は色温度を表した図です。気付かれたかもしれませんが、色温度は時間や場所によっても変化します。これら全てをひっくるめて「AUTO WB」では自動補正してくれるというわけ。ホントにありがたい縁の下の力持ちといえる機能なのです。

たいていのデジカメのWBメニューには、AUTOのほかに5種類ぐらいの光源(太陽光、電球光、蛍光灯、曇り、日蔭など)に対応したモードがありますが、第11回では、そこをあえて別の光源モードで撮って固定観念をとっぱらった世界を表現してみましょうというのがテーマでした(たとえば、太陽光下なのにあえて日蔭モードで撮るなど)。下の写真18は、夕方寄りの色温度が低くなり始めた4000Kあたりの時間帯にあえて晴天モード7000Kにセットして撮ったもの。そこに思い切りプラス補正(+3)をかけたところ、青みがかり全体の色が抜けて、色あせたどこか懐かしい写真になりました。

写真18 1/160秒、F5.6、ISO200、+3EV青春の1コマを表現するのには、こんなどこか懐かしい色合いもよいかもしれません

このほかにWB補正機能といって、もっと自由に色味を変えることのできる機能が付いたカメラもあります。それらは第11回本編にてくわしく紹介しているので、ぜひ挑戦していただけたらと思います。

連載のさいごに・・・

この1年、忘れてしまいがちな写真の基礎部分をあらためて振り返りながら、私自身も初心に戻らせていただいたように思います。写真は型にはめて撮るものではなく、自由でなければおもしろくありませんが、すべてが我流では表現に限界があります。基礎は基礎としてしっかり身に付ければ、そこからも新たなオリジナリティが生まれると確信しております。これからもどうぞ楽しく自由にステキな写真をたくさん撮ってくださいね。

皆様には1年間お付き合いいただき、本当にありがとうございました。そして、合計15,000を超える「いいね!」はとても励みになりました。心より感謝申し上げます。

なお、モノクロ写真にもご興味のある方は私のHP「http://www.akiko-sato.com/」を覗いてみてくださいね〜!

2016年11月 佐藤晶子


>> 連載最終回! 「写真がちょっと上手くなる女子カメラ教室」総集編 の元記事はこちら