以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20210724-china-map-wrong/より取得しました。



中国でGoogleマップのようなサービスを使うと、地図と現実の地形との間に奇妙なずれが生じる場合があるとのこと。他の地域では見られない中国特有の現象について、教育向け動画を作っているYouTubeチャンネル・Half as Interestingが解説しています。

Why Every Map of China is Just Slightly Wrong - YouTube


例えば、中国を訪れた旅行者が、深圳にある料理店で食事しようと、地図をチェックしたとします。


ところが、この店の位置を示す地図を衛星写真と重ね合わせてみると、店は往来のど真ん中に立っていることになってしまいます。


道中の橋も……


マップ上では途中で不自然に切れています。


このように、中国の地図が間違っているのは、法律で地理的データの利用が制限されているためです。


地図の作成に関する中国の法律では、中国本土での測量や地図作成は、中国政府の特別な許可がない限り違法とされています。


コカ・コーラのような大企業から、断層の研究をしようとしたイギリス人学生まで、違法に地図を作成したとして中国政府が民間企業や民間人を訴追した件数は、2006~2011年の間だけでも合計40件以上にのぼります。


前述の法律によると、中国政府は「地理データを秘密にしておくことは、国民経済の発展、国防の構築、社会の進歩にとって重要である」と考えているそうです。


中国で地図を作ることが公的に認められている企業は、たった14社しかありません。しかも、14社すべてが中国企業で、地図作成を認められた外国企業は1つもありません。


そのため、Googleのような外国企業が中国で地図サービスを提供しようとすると、中国政府に認められた中国企業と提携することになります。


こうした中国政府公認の地図会社の関与が、中国の地図の大半が間違っている直接的な原因です。


世界のほとんどの地域では、世界測地系1984(WGS84)と呼ばれるGPS座標系が使われています。


一方、中国では火星座標系(GCJ02)が使われています。


GCJ02はWGS84に基づいていますが、GCJ02には経度と緯度の両方にランダムなずれを引き起こすアルゴリズムが組み込まれています。


これにより、地図と実際の地形の間に50~500メートルのずれが発生してしまうようになっています。


例えば、「すべての地点が東に20メートルずれている」という場合は、できあがった地図を西に20メートルずらすだけで問題が解決しますが……


GCJ02はあらゆる場所でランダムにずれているため、衛星写真の撮影や測量を含めたあらゆる過程でGCJ02を使わなければ、まともな地図は作れません。


実際、Googleはこの方法で中国国内向けのマップを作っているので、「google.cn」のドメインからマップにアクセスすれば、銀行が湖のど真ん中にあるというような事態が発生しません。しかし、これは地図が正確なのではなく、地図と衛星写真の両方が同じように間違っているだけです。


こうした矛盾があるため、中国と香港の境目を見ると、橋が途中でちぎれています。これは、中国の不正確な地図と、香港の正確な地図を無理やりつなぎ合わせた結果です。


「従って、中国のどこに何があるかを正確に知る方法は、ありません」とHalf as Interestingは結論づけました。




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