以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20210505-apple-epic-games-trial-start/より取得しました。



フォートナイトの開発元であるEpic Gamesが、Apple端末向けの公式アプリ配信ストアであるApp Storeは反トラスト法(独占禁止法)に抵触するとして、Appleに対して訴訟を起こしました。この訴訟のトライアル(対審)が現地時間の2021年5月3日に始まり、Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOも出廷し発言しています。

Apple and Epic go head-to-head in fiery opening remarks of highly-anticipated trial - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/05/03/apple-epic-openings-remarks-trial/

フォートナイトの開発元であるEpic Gamesは、2020年8月にApp Storeを経由しない新しい支払い方式の「EPICディレクトペイメント」を発表しました。Epic Gamesが新しい支払い方式を導入したのは、iOSならApp Store、AndroidならGoogle Playが売上の30%を手数料として徴収することに不満を抱いていたためです。しかし、AppleはApp Storeを経由しないアプリ内課金を認めていないため、規約違反であるとしてApp Storeからフォートナイトを削除しました。このようなAppleの対応が独占禁止法に抵触するとして、Epic GamesはAppleを2020年8月に訴えています。

「フォートナイト」開発元のEpic GamesがAppleを提訴 - GIGAZINE


8月以降、Apple対Epic Gamesの法廷闘争に関する事前審理は続けられてきたのですが、2021年5月3日についに訴訟のトライアルがアメリカ・カリフォルニア州北部地区連邦地裁でスタートしました。

3日のトライアルの冒頭、原告側のEpic GamesはAppleがiOSで利用可能なアプリに対して、「App Storeでの配信」および「App Storeの決済システムの利用」を義務付けていることが独占に当たると批判。さらに、Apple側がApp Storeでどのように独占を生み出してきたかを詳しく説明する内部メールなども提示しています。Epic Games側はApp Storeの粗利益率が2019年の時点で77.8%に到達しているとも指摘しており、これらをベースにAppleが最初から反競争的なガイドラインを作成していたと非難しています。


対するApple側は、Epic Gamesの配信するゲームはPCや家庭用ゲーム機と競合しており、独占には当たらないと主張。さらに、訴訟を起こす前、Epic Games側はAppleに対して特別な手数料での取引を持ちかけてきたと主張しています。なお、Appleは一部の企業とだけ手数料を半額にする密約を交わしていたことが明らかになっています。

AppleはAmazonとだけ「手数料を半額にする密約」を交わしていたことが判明 - GIGAZINE

by Henk-Jan van der Klis

他にも、Epic Games側はApp Storeの手数料が30%であることは割高であると主張していますが、Apple側は30%という手数料は標準的な業界慣行であると主張しています。加えて、Epic Gamesが望むような手数料が普及すれば、ソニーや任天堂、Google、Samsungといった他の統合型エコシステムも「崩壊することになる」と反論しました。


トライアルの様子は映像でライブ配信されることはなかったものの、電話で傍聴可能となっています。しかし、3日のトライアルでは電話傍聴に参加した傍聴者の通話をミュートすることに失敗していたため、AppleあるいはEpic Gamesの支持者たちによる思い思いの発言が裁判所にこだまし、現場は一時騒然となった模様。

さらに、トライアル2日目となる現地時間の5月4日には、Epic Gamesのティム・スウィーニーCEOがApple側の弁護士からの質問に回答、興味深い発言があったとApple関連メディアの9to5Macは報じています。

Epic CEO says he would have taken a special App Store deal if Apple had offered - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2021/05/04/epic-ceo-apple-offer-testimony/


4日のトライアルの中で、Apple側の弁護士はMicrosoftやソニーとは異なり、Appleは初めからiOS版フォートナイトでのクロスプレイ対応を最初から許可していたと主張。さらに、任天堂およびソニーも、提供するプラットフォーム以外からの課金を認めていないと主張しました。

これに対して、Epic Games側の弁護士は「もしもAppleがあなたに特別な取引(30%以下の手数料での取引)を持ちかけてきて、他の開発者にはこの取引が提供されなかったとしたら、あなたはこれを受け入れたでしょうか?」とスウィーニーCEOに質問します。これに対して、スウィーニーCEOは「受け入れたでしょう」と語り、AppleがAmazonに提供するような手数料の削減が提案されれば受け入れたと発言しています。

他にも、トライアルで審理を担当するイボンヌ・ゴンザレス・ロジャース裁判官から、Epic GamesがiOS版フォートナイトアプリでアプリ内通貨の「V-Bucks」を購入できるようにすることに重点を置いている理由について質問したところ、Epic Games側は「ウェブからV-Bucksを購入しなければいけないというのは不便だ」と説明しています。一方で、ロジャース裁判官はフォートナイトのプレイヤー層が非常に若いため、「若いプレイヤーが衝動買いできるようにしたいのでは?」と問いかけています。なお、これに対してスウィーニーCEOは「単にEpic Gamesは顧客の利便性に焦点を当てているだけです」と回答しました。

スウィーニーCEOは「Appleは理由の如何に問わず、開発者プログラムから開発者を削除する権利を確実に有しています。もしもAppleが我々を切った場合、我々はiOSプラットフォームをサポートしないまま生き続けなければいけません」と語りました。

なお、トライアルは3日から3週間にわたり行われるため、今後さらに興味深い情報が出てくる可能性があると9to5Macは報じています。




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