以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20200715-14-coronavirus-myths/より取得しました。



新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は世界規模で流行しており、人々の関心を集め続けています。そんな人々の関心は新型コロナウイルスやCOVID-19に関する多数の「デマ」を作り上げ、5G電波塔への放火事件が世界中で発生するといった、さまざまな実害を生んでいます。こういったデマの中でも特に有名な14個を科学系ニュースメディアのLive Scienceがメッタ斬りにしています。

14 Coronavirus myths busted by science | Live Science
https://www.livescience.com/coronavirus-myths.html

◆デマ1:新型コロナウイルスは普通の風邪の一種である
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の属するコロナウイルス科には風邪の原因となるウイルスが4種類(HCoV-229EHCoV-NL63HCoV-OC43HCoV-HKU1)含まれていることは事実です。しかし、コロナウイルス科はウイルスの大きなくくりであり、多数のウイルスが分類されています。風邪の原因となるウイルスはいずれも主にヒトに感染するウイルスですが、新型コロナウイルスはヒトに感染する前に何らかの動物を「中間宿主」とした可能性が示唆されており、同じコロナウイルス科でも隔たりが大きいとのことです。

◆デマ2:新型コロナウイルスは人工的に作られた
「新型コロナウイルスが人工的に作られたという証拠は存在しない」というのがLive Scienceの回答です。コウモリに由来するとみられているSARSコロナウイルスMERSコロナウイルスはいずれも新型コロナウイルスに非常によく似た特性を有しており、新型コロナウイルスもコウモリに由来するというのが現在の通説です。

この通説を裏付ける研究も多数発表されています。2020年2月には「新型コロナウイルスの遺伝的な変異は自然進化の中で生じる変異と一致しているようにみられる」という研究結果が発表されており……

「新型コロナウイルスは人為的に作られた」という陰謀論に科学者が反論 - GIGAZINE


2020年5月には「野生のコウモリから新型コロナウイルスによく似たウイルスを検出した」という研究結果が報じられています。

野生のコウモリからこれまでで最も新型コロナウイルスに近いコロナウイルスが発見される、「人工ウイルス説」を否定する新たな証拠か - GIGAZINE


◆デマ3:ペットによって新型コロナウイルスが広く拡散する可能性がある
これまでにペットのネコ動物園のトラから新型コロナウイルスの陽性反応が検出されたことが報告されています。しかし、アメリカ疾病予防管理センター(CDC)は「新型コロナウイルスの流行にペットが重要な役割を果たしているという証拠はありません」という見解を示しています

ただし、CDCは動物の毛皮などを経由してさまざまなウイルスが移動するという一般的な事実を挙げて、これを機にペットを触った後には手を洗ったり衛生状態を維持したりすることを推奨。さらに、自分がCOVID-19に感染した場合には念のためにペットの世話を他の人に任せるように勧めています。

◆デマ4:子どもは新型コロナウイルスに感染しない
年齢によってCOVID-19の感染率や重病度に差があり、80歳以上の老人は重病化リスクが高いことや、子どもは新型コロナウイルスに感染しづらく、感染しても重病化しづらいことが判明しています。

「子どもは新型コロナウイルス感染症が重症化しにくい」とアメリカ疾病予防管理センター(CDC)が確認 - GIGAZINE


しかし、「子どもは感染しない」というのはデマで、実際に2020年2月から5月にかけて、アメリカではCOVID-19によって18歳未満の子どもが16名死亡しています。さらに、子どもはCOVID-19の感染に伴って「Multisystem inflammatory syndrome(マルチシステム炎症症候群)」というトキシックショック症候群川崎病によく似た症状を併発すると報告されています。2020年6月に発表された論文では、アメリカ国内でマルチシステム炎症症候群にかかった子どもは186人で、うち4人は死亡していると報告しています。

◆デマ5:新型コロナウイルスに感染したらすぐに自覚できるはず
COVID-19は発熱、せき、頭痛、喉の痛み、体の痛み、呼吸困難、吐き気、嘔吐(おうと)、味覚・嗅覚の喪失などさまざまな症状を呈します。しかし、アメリカのスクリプス研究所は2020年6月に「感染者の40~45%は無症状である」と発表しています。

新型コロナウイルスに感染した人の40~45%が無症状感染者の可能性があるという研究結果 - GIGAZINE


従って、新型コロナウイルスに感染しても自覚できない可能性は大いにあります。なお、新型コロナウイルスに感染したかどうかを予測するために最適なのは、「味覚・嗅覚の消失」とのことです。

「味覚・嗅覚の消失」は新型コロナウイルスの感染を高確率で予測すると1万8000人のデータから示される - GIGAZINE


◆デマ6:インフルエンザのほうがCOVID-19よりも致命的である
COVID-19は無症状感染者が多いため、致死率を正確に算定することは困難です。しかし、ジョンズ・ホプキンズ大学のデータによると、アメリカ国内においてCOVID-19の死者は全感染者の約4%に達しており、London School of Hygiene and Tropical Medicineの疫学者はその致死率を「0.5~1.0%」と見積もっています。一方インフルエンザの致死率は「0.1%」ほどであるため、COVID-19はインフルエンザよりもはるかに致死率が高いとみられています。

◆デマ7:ビタミンCでCOVID-19を予防できる
ビタミンCは人体に必須な栄養素で、免疫機能をサポートする働きや、体内の組織を傷つけるフリーラジカルを中和する働き、病原体に弱い結合組織を守る働きなどを行います。しかし、ビタミンCがCOVID-19の予防や治療に対して効果があるという試験結果は報告されておらず、Live Scienceは「サプリメントを大量に服用しても、COVID-19に対して『控えめな』利点しか得られないでしょう」と述べています。


◆デマ8:中国を経由した小包は新型コロナウイルスに汚染されている
2020年2月に発表された研究によると、新型コロナウイルスは金属・ガラス・プラスチックなどの特定の物体表面で最大9日間残存することが判明しています。しかし、ウイルスが生存するためには、適切な温度・湿度や紫外線の欠如など複数の環境が必要であり、手紙や小包などの上に長時間にわたって残存する可能性は非常に低いとのことです。

◆デマ9:中華料理店に行くと新型コロナウイルスに感染する
Live Scienceは「新型コロナウイルスは中国系の人々だけが感染するわけではありません。その論理で行くと、イタリア料理店やイラン料理店も危険ですよね」と一蹴しています。

◆デマ10:漂白剤を飲むとCOVID-19を予防できる
アメリカでは「漂白剤がCOVID-19に有効」というデマが拡散しており、漂白剤で食べ物を消毒したり、直接飲んだりする事故が多発しています。

洗剤や消毒剤での中毒事故が激増、新型コロナウイルスが原因か - GIGAZINE


世界保健機関(WHO)は、漂白剤は有毒であり、皮膚や目に損傷を与える可能性があるとして、いかなる状況下においても体に吹きかけたり、摂取したりしないよう呼びかけています。

◆デマ11:アルコールやニンニクがCOVID-19に効く
特定の食品がCOVID-19を予防してくれるというデータは存在していません。むしろWHOは、飲酒によって体の免疫力が低下し、疾患とメンタルヘルスのリスクが増大するとして飲酒を控えるように呼びかけています。

WHOが「パンデミック中の飲酒量を減らす」よう公式に推奨 - GIGAZINE


ニンニクに関しても、WHOは「抗菌効果があるものの、新型コロナウイルスを予防する効果は確認されていない」と述べています。

◆デマ12:5Gが新型コロナウイルスを拡散する
2020年4月から5月にかけてソーシャルメディアを中心に「次世代移動無線通信システムである5Gが新型コロナウイルスを拡散している」というデマが流行し、実際に多数の電波塔が放火されました。

新型コロナに関するデマによる5G電波塔への放火事件が世界中に広がっていると判明 - GIGAZINE


WHOは、「新型コロナウイルスは、くしゃみや会話によって放出される飛まつ、あるいは飛まつが付着した物体表面を介することで感染が拡大するものであり、5Gネットワークの存在しない国々でも流行は広がっています」と述べて、電波や5Gネットワークでウイルスが拡散することはあり得ないと警告しています。

◆デマ13:暖かくすれば新型コロナウイルスは死ぬ
WHOによると、日光にさらしたり、部屋の温度を上げたり、熱湯を浴びたりしても新型コロナウイルスの感染を防ぐことはできません。アリゾナのような非常に暑い地域でも新型コロナウイルスの感染は拡大しています。

◆デマ14:マスクを着用すると二酸化炭素中毒になる
WHOは医療用マスクを長時間着用すると気分が悪くなる可能性があると認めた上で、「酸欠や二酸化炭素中毒になることはない」と述べています。医療用マスクの着用時には、マスクと肌の間に隙間ができないように気をつけるようWHOは注意を呼びかけています




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