以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20200630-amazon-warehouse-workers-strike-germany/より取得しました。



新型コロナウイルスの感染拡大に伴い全世界的にオンラインショッピングの需要が増加し、Amazonでは利用者数が爆増、一部の地域では商品の配達予定が遅れるなどの影響が出ました。非常事態の中でも消費者に生活必需品などを届けるため業務を停止することができなかったAmazonの倉庫作業員たちは、ストライキなどを通してAmazon側に新型コロナウイルス対策の改善を訴えてきました。そんなストライキがドイツにまで波及しています。

Amazon warehouse workers go on strike in Germany over Covid-19
https://www.cnbc.com/2020/06/29/amazon-strike-germany-warehouse-coronavirus.html

新型コロナウイルスの影響を受け、多くの消費者が生活必需品などをAmazonなどのネット通販で購入するようになった2020年3月頃、多くの企業が一時的な業務停止やリモートワークに移る中で、Amazonは新たに10万人の倉庫労働者を新規雇用することを発表しました。

「新型コロナウイルス特需」でAmazonが10万人の新規雇用を発表、現場からは不満の声も - GIGAZINE


しかし、倉庫作業員はAmazonの新型コロナウイルス対策に不満を持っており、ストライキにまで発展しました。そんな状況でもAmazonの倉庫作業員として働かなければいけない労働者たちの悲痛な声が以下の記事にまとめられています。

Amazonの倉庫作業員が新型コロナウイルスのパンデミックで直面する恐怖を告白 - GIGAZINE


その後、2020年4月に入りAmazonの倉庫作業員から初の新型コロナウイルス感染症による死亡者が出ました。

新型コロナ対策に不満の声を挙げるAmazonの倉庫作業員から初のCOVID-19による死亡者が出る - GIGAZINE


なお、Amazonは2020年6月に入ってから倉庫作業員が適切な社会的距離(ソーシャルディスタンス)を保てるようにサポートするシステム「ディスタンス・アシスタント」を発表しています。

従業員から「新型コロナウイルス対策が不十分だ」と非難されているAmazonが「ディスタンス・アシスタント」を開発 - GIGAZINE


いち早く新型コロナウイルス対策を実施したことで、ヨーロッパ主要国の中では特に低い新型コロナウイルスの感染者数と死亡者数を記録してきたドイツは、2020年4月後半頃からロックダウンを徐々に緩和していきました。しかし、2020年6月23日にドイツのノルトライン・ウェストファーレン州で新型コロナウイルスの集団感染が発生したため、再びロックダウンを実施することが発表されました。

ドイツではヘッセン州北東部に位置するバート・ヘルスフェルトでも新型コロナウイルスの集団感染が発生しており、この集団感染によりAmazonの倉庫で働く従業員が少なくとも30~40人感染したことが確認されています。これにより、ドイツに存在する6つのAmazon倉庫で48時間にわたるストライキが実施されました。ストライキが起きたのは、ライプツィヒ、バート・ヘルスフェルト、ラインベルク、ヴェルネ、コブレンツという5つの都市にあるAmazonの倉庫です。

Yes, you have heard correctely. Finally, in 6 #Amazon warehouses in Germany are the workers on strike for 48 hours. We wish them the best after they had to work in dangerous conditions for so long! ✊ pic.twitter.com/0CTEKV9BtD

— Amazon Workers International (@AmazonWorkersIn)


ドイツの労働組合であるver.diで小売および通信販売部門を担当するOrhan Akman氏は、2020年6月28日に「Amazonはこれまで同社の洞察を示さず、企業の利益のために従業員の健康を危険にさらしてきました」という声明を出し、Amazonの新型コロナウイルス対応を批判しています。

なお、Amazonはアメリカでストライキを起こした倉庫作業員を解雇しました。これを受け、同社のクラウドコンピューティングサービスAmazon Web Servicesでヴァイスプレジデント兼上級エンジニアを務めたティム・ブレイ氏が、辞職する騒動にまで発展しています。

Amazonの重鎮が辞職、「新型コロナウイルス対策改善を求めて抗議した従業員の解雇」の失望が理由 - GIGAZINE

by Fibonacci Blue

世界中の50以上のAmazonフルフィルメントセンターで新型コロナウイルスの感染者が確認されており、Amazonの倉庫を「新型コロナウイルスの繁殖地」と呼ぶ人までいます。なお、記事作成時点で新型コロナウイルスに感染したAmazon倉庫作業員が8人死亡したことが確認されています。

なお、Amazonの広報担当者は「従業員の安全を確保しながら製品を顧客に提供するために、2020年6月末までに世界中で約40億ドル(約4300億円)を投資する」とCNBCにコメントしています。また、ドイツのAmazon倉庫には約4億7000万点の手指消毒剤、2100万点の手袋、1900万点のフェイスマスクおよびフェイスシールド、3900万点の消毒用ワイプを提供するとしています。




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