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新型コロナウイルス感染症の症状が進行すると肺が広い範囲でダメージを受けてしまい、重症化すると重度の呼吸不全となって死に至る場合もあることが分かっています。アメリカ肺協会(ALA)で最高医療責任者を務めるアルバート・リッツォ氏に「一体どうすれば新型コロナウイルスから肺を守ることができるのか」についてインタビューした結果を、IT系ニュースメディアInverseがまとめました。

Top lung expert explains: How to protect yourself from Covid-19
https://www.inverse.com/mind-body/covid-19-what-americans-can-do-to-protect-their-lungs

◆1:肺疾患を患っていない人に効果的な予防法は?
肺を守る方法について、リッツォ氏は「まずはタバコや電子タバコなどを吸う生活習慣を変えることが最善策です」と指摘。タバコだけでなく、ほこりっぽい環境を避けるなど、吸い込む空気の質が重要になると話しました。また、適切な食事と運動により健康を維持することで、肺自体も健康に保つことが重要だとのことです。

これまでも、喫煙が新型コロナウイルスの重症化に関係している可能性が高いことから、専門家は「生き延びたいなら100%禁煙しろ」と警鐘を鳴らしています。

「喫煙は新型コロナウイルス感染症の重病化と関係している」という複数の研究結果、「生き延びたいなら100%禁煙しろ」と主張する専門家も - GIGAZINE


一方、リッツォ氏が指摘するように喫煙は習慣化してしまうため、長年喫煙している人が今さら禁煙しても、効果が薄いようにも思えます。しかし、2020年1月に発表された論文によると、肺は喫煙で大きく損傷するものの、喫煙をやめることで見違えるように再生することが示されています

この研究によると、喫煙者から採取された呼吸器の細胞10個のうち9個は、細胞1個当たり1000~1万箇所の遺伝子的な突然変異を引き起こしており、損傷した細胞の4分の1はいつがん細胞になってもおかしくない状態だったとのこと。一方、元喫煙者の呼吸器の細胞の40%は、全く喫煙をしたことがない人と同じように健康な状態でした。この禁煙の効果は、40年間にわたり1日1箱タバコを吸い続けて来た人でも同様に見られたとのことです。

こうした結果から、論文の著者の1人であるピーター・キャンベル氏は「30年、40年と喫煙している人はよく『タバコをやめるにはもう遅すぎる』といわれることがありますが、私たちの研究は『禁煙に遅すぎることはない』ということを示しています。今回の、まるで魔法のように呼吸器の内側を修復する細胞があるという発見には、まったく心の準備ができていませんでした」と話しました


◆2:これまで以上に健康であることが重要になる
「健康を維持することがこれまで以上に求められていることでしょうか?」との質問に対し、リッツォ氏は「その通りです」と回答しました。リッツォ氏によると、これまでの事例の研究から、生活習慣病などの慢性疾患を患っているからといって、新型コロナウイルスに感染するリスクが高いというわけではないとのこと。

しかし、一度新型コロナウイルスに感染してしまうと、持病を患っている人の方が重症化してしまうリスクが高いそうです。また、これまでの感染症例から、若くて健康でも新型コロナウイルス感染症が深刻化しないとは限らないことも分かっています。

一方で、リッツォ氏は「新型コロナウイルス感染症が深刻な事態を招くリスクは、肺が健康で慢性的な病気もない人ほど低いです」と述べて、健康的な肉体を維持することの重要性を繰り返し強調しました。

◆3:肺が弱い人の対策は?
リッツォ氏によると、ぜん息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)を患っているからといって、外出禁止というわけではないとのこと。そのため、リッツォ氏は基本的な新型コロナウイルス対策である「人と十分な距離をあけること」「手を洗うこと」「洗っていない手で顔に触らないこと」を守りさえすれば、外出は実はそれほど危険なことではないと話しました。


その上でリッツォ氏は「万が一新型コロナウイルスに感染した人に近づいた場合、リスクは高くなります。外出して公園のベンチに座ったり、何かに触れたりした時は、手を洗うことを忘れないようにしなければなりません」と述べました。

◆4:今後の公衆衛生上の危機対策の上で重要なことは?
リッツォ氏によると、今回の新型コロナウイルス危機の中で、ALAは大きく分けて3つの事柄を特に重視しているとのこと。最初の1つ目が、「情報」です。リッツォ氏は「私たちはデマを払拭し、何が事実で何がウソなのかをよりわけて、個人がその情報を利用できるように努めています。これは、新型コロナウイルスに限らず、私たちが直面するあらゆる公衆衛生上の危機に適用されます」と話しました。

そして、2つ目が「提言」です。ALAが政府など対して特に強く求めているのが、検査や治療といった医療へのアクセスしやすさを公平にしなければならないということ。「感染の可能性がある全ての人が治療を受け、隔離され、可能な限り接触状況を追跡することは、かつて結核が流行した際にも有効でした」とリッツォ氏は述べています。


3つ目は「研究」です。リッツォ氏は「今回の新型コロナウイルスのパンデミックではワクチンの開発が急がれていますが、今後発生する新興疾患のためにも、継続的な取り組みが必要です」と述べて、伝染病の研究を続けて行くことが重要だとの見方を示しました。

また、リッツォ氏は最後に「私たちは、これが最後の試練だとは思っていません。治療法やワクチンのみならず、緊急時に使用する装備品も確保すれば公衆衛生上の危機に備えることができます」と述べました。




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