以下の内容はhttps://gigazine.net/news/20190823-google-privacy-sandbox/より取得しました。


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2019年8月22日、Googleが提供するウェブブラウザのChrome開発ブログで、「ユーザーのプライバシー保護を向上させつつも広告の関連性を損なわず、自由でオープンなエコシステムをサポートする新たなイニシアチブ」が提唱されました。「プライバシーサンドボックス(Privacy Sandbox)」と名付けられたこの提案について、Googleがウェブコミュニティからの意見や協力を求めています。

Building a more private web
https://www.blog.google/products/chrome/building-a-more-private-web/

Chromium Blog: Potential uses for the Privacy Sandbox
https://blog.chromium.org/2019/08/potential-uses-for-privacy-sandbox.html

Chromeのエンジニアリングディレクターであるジャスティン・シュー氏は、サイト運営者や広告主がユーザーに対し関連性のある広告を表示するためのテクノロジーが、本来の意図を超えて使用されていると指摘。本来はユーザーに適した広告を表示するためのデータが、ユーザーのプライバシーを侵害するレベルまで収集され、使用されているとのこと。


一方で、ユーザーのプライバシー保護を改善しようとする試みが、意図しない結果を引き起こしてきたとも述べています。たとえばユーザープライバシー保護のためにCookieを大規模にブロックしたことにより、ウェブ開発者がブラウザ・フィンガープリントを利用し、所有するデバイスや使用するフォントなどのユーザーごとに異なるわずかな情報を組みあわせ、ウェブサイト間でユーザーを特定できる方法が生み出されてしまったとシュー氏は指摘しています。

また、Cookieをブロックしたウェブサイトでは、サイト運営者の収益が52%も減少することがわかっています。多くのウェブサイトは広告掲載による収益で運営費をまかなっており、そのためにネットユーザーは無料でコンテンツを享受できている現状があります。そのため、コンテンツパブリッシャーの広告収益が減少すると、インターネット上の無料でアクセスできるコンテンツが減少する可能性が高いそうです。

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そこでGoogleが提唱するのが「プライバシーサンドボックス」です。プライバシーサンドボックスは、ユーザープライバシーを保護しつつ広告の関連性を損なわない仕組み作りを提案するものであり、ユーザーとパブリッシャー双方に利益があるものとなっています。

Googleはまず最初に、「プライバシーサンドボックス」によるプライバシー保護を実現するため、広告のエコシステムでユーザー情報がどのように利用されているかを特定する必要があると主張。

続いての課題は、ユーザープライバシーに関する情報を極力共有せずに、ユーザーに適した広告を表示するシステムの構築です。この点についてGoogleは、ユーザーを同様の傾向や好みを持つ大規模なグループとして識別し、そのグループごとに広告を配信する方法を提唱しています。「Federated learning」という機械学習のアプローチを利用することで、所属するグループが自分以外にも数千人のユーザーが含まれる大規模なものであると確認されるまで、ブラウザーがユーザーの所属するグループを開示しないで済むとのこと。

さらに、パブリッシャーと広告主が広告の評価を行う際の基準についても、見直しが必要だとGoogleは考えています。ユーザーに関連性のある広告を表示することは、広告主が効果的な広告を展開できるだけでなく、ユーザーにとっても興味のない広告を見ずに済むという点でメリットがあります。広告主やパブリッシャーにとって重要な点は、「広告が広告主のニーズに合った価値を提供しているか」であり、「ユーザーの個人情報をどれだけ収集したか」ではありません。そのため、広告の価値を測定する方法についても再考が必要だそうです。

もちろん、新たなプライバシーサンドボックスを導入したことにより、広告主やパブリッシャーが不利益をこうむることはGoogleの望むところではありません。そのため、Googleは広告主やパブリッシャーに対する悪質なユーザーの詐欺的行為に対しても、防止する措置を講じていくとシュー氏は述べました。

by Soumil Kumar




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