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by MikesPhotos

宇宙にはロケットや壊れた衛星の破片といったスペースデブリ(宇宙ゴミ)が存在し、その数は年々増加しています。この宇宙ゴミが稼働中の衛星などにぶつかることでさらなる宇宙ゴミを生み出し、破壊の連鎖が生じて地球の周りが宇宙ゴミで埋め尽くされ、2018年現在の生活や未来が一気に変わってしまう可能性が示されています。

End of Space – Creating a Prison for Humanity - YouTube


月面基地や火星移住など、地球以外の星で暮らす未来が現実味を帯びてきていますが、実はその一方で、これまでに行われた宇宙探査のせいで将来的に宇宙に行くのが難しくなる可能性がでてきています。


一体これはどういうことなのか?ということを、YouTubeの科学系チャンネルKurzgesagtが解説。人類が宇宙に向かうのは簡単ではなく、非常に速い速度でロケットを上昇させ大気圏を離れる必要があります。そして、いったん大気圏を離れると、ロケットは速い速度を維持したまま今度は横向きになって地球を周回します。


うまくいけばロケットは地球の低軌道にのることができますが、ここにのったロケットをもう一度低軌道外に移動させることは難しくなります。


地球のすぐ上でとどまる必要がある宇宙ステーションや衛星、そして修理を行う宇宙飛行士にとってこれは都合のよいことです。


しかし、何百年もの間にわたって地球低軌道をただよい続けると、構造物は少しずつ空気抵抗によって摩耗していき、最終的には破損して地球へと落ちていきます。そして、壊れた構造物の一部は地球に落下せず低軌道上に残るケースがあります。


また、宇宙へ向かうための手段であるロケットは、大部分が燃料を積載した巨大なシリンダーで構成されています。


燃料が使われていくと、ロケットは不要になったパーツを捨て、機体を軽くしていきます。このとき、地球へと落ちて大気圏で燃え尽きるパーツもありますが……


多くは地球のまわりの宇宙空間をただようことになります。このため、数十年の宇宙開発によって、地球低軌道は壊れた衛星やミサイルテストの残骸といった「ゴミ」があふれた状態になっているとのこと。


地球の周りには機能していない人工衛星が2600基、モニターよりも大きなオブジェクトが1万個、りんごよりも大きなオブジェクトが2万個存在し……


さらに、ビー玉サイズのオブジェクトは50万個、追跡不能なほどに小さなオブジェクトは1億個も存在するといわれています。


スペースデブリ(宇宙ゴミ)」といわれるこれらの物体は最大時速3万kmで交差しあいながら地球の周りを周回しています。


物体は非常に速い速度で移動しているため、豆粒ほどの小さな物体でも、金属に穴を開けそのエネルギーで周囲に影響をも及ぼすプラズマ砲のような威力を持つとのこと。


このようなスペースデブリだらけの宇宙に、人類は世界的なインフラのため何百兆円ものお金を投資しています。


通信衛星や……


ナビゲーションやGPSに関するもの


気象データ


小惑星の追跡


熱画像や衛星レーザ測距に関する機器など。しかし、日常生活から科学的な発見まで、多くのことに関係するこのような機器は、宇宙ゴミが衝突することで、ある日突然使えなくなってしまう可能性があります。


実際に、毎年3~4個の衛星がスペースデブリの衝突によって破壊されています。


次の10年で、人工衛星やスペースデブリの数は10倍に増加する見込みです。


そして恐ろしいのは、スペースデブリの衝突によって、さまざまな構造物が破壊される「連鎖反応」が起こることです。


2つの構造物同士がぶつかると……


破壊されバラバラになったパーツは速いスピードで宇宙に散っていきます。


そして、散ったパーツによって別の人工衛星が破壊され、さらに別の物体が破壊され……といった具合に、ドミノ式に宇宙をただよう物体の破壊が連鎖する「衝突カスケード」が起こる可能性があるというわけ。


破壊された1つの衛星からいくつもの「銃弾」が作り出され、それが複数の衛星を破壊してくため、衛星破壊が起こるにつれて全体の破壊スピードは加速されていきます。


宇宙は広大であるため、最初の2~3個の衝突が発生するまでには時間がかかりますが、私たちが衝突カスケードが起こったと気づいた時には「時すでに遅し」という状態になりかねません。


すでにスペースデブリの数はかなり増加しており、私たちは過去に戻ることができません。


最悪のシナリオとしては、時速3万キロのスピードで移動する、追跡不能なほど小さなスペースデブリで地球が覆われてしまうというものが挙げられます。


この場合、地球低軌道を横切ることが難しくなってしまうため……


月面基地構築や火星探査など、2018年時点で行われている宇宙計画は全て頓挫せざるを得なくなります。


そして通信やGPSなど、宇宙から送られるデータに依存した私たちの生活の多くは、過去に逆戻りするはず。


しかし、このような事態を引き起こさないために、企業もロケットの再利用といった努力を行っています。


そして、既に存在するスペースデブリを排除するためのアイデアも存在します。


そのうち1つが、軌道状にある小さなスペースデブリをネットで捕まえて小さなロケットで地球へと持ち帰るというもの。


ネットでは持ち帰ることができないほどに大きなターゲットは、テーザー銃の先に銛(もり)をつけ、ターゲットに突き刺して回収・大気圏に落下させるというプランもあります。


さらに、巨大な電磁石を宇宙に送って、衛星内部に含まれる磁性部品を利用して飛行経路を地球の磁場に沿って調整するという方法も考えられています。


ネットやもりを使った方法は、スペースデブリを捕らえようとする際にさらなる衝突を生み出し、ゴミを増やしてしまう結果になる可能性も。このため、電磁石を使う方法は、ネットやもりを使った方法よりも安全だと考えられています。


レーザーを搭載した衛星を打ち上げて小さなスペースデブリを気化させるという方法もあります。この方法もターゲットに近づく必要がないので、本体からさらにゴミが発生するリスクはなし。大きなスペースデブリを撃ち落とすことはできませんが、切断して危険のない軌道に移動させることは可能です。


どのような技術を用いるにしても、スペースデブリの除去は「今すぐに」行う必要があるとのこと。1億の小さな「弾丸」を放置するとあっという間にその数は兆にまで達してしまいます。私たちが行動に移らなければ、宇宙への夢を叶える前に計画そのものがなくなってしまう可能性があるのです。




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