U字形の掛け金をがちゃりとロックして鍵をかける南京錠は、1900年代前半にほぼ現在と同じ形のものが発明されており、それ以来100年以上にわたって世界中で使われ続けています。そんな世紀をまたぐ南京錠に最新のBluetooth技術をミックスさせた「Bluetooth Smart Padlocks」が老舗メーカーのMaster Lockから発売されています。
Bluetooth Smart Padlocks | Master Lock
http://www.masterlock.com/bluetooth
Master Lock smart padlocks offer Bluetooth authentication and digital keys
http://www.neowin.net/news/master-lock-smart-padlocks-offer-bluetooth-authentication-and-digital-keys
Master LockのBluetooth Smart Padlocks(以下「Bluetooth Smart」)がどんな鍵なのかは、以下のムービーを見ればわかります。
Master Lock Bluetooth® Smart Padlocks - YouTube
この黒いボディを持つ鍵がBluetooth Smart。本体の中央には青く光るボタンがあり、いかにもBluetoothの存在を感じさせるデザインとなっています。
Bluetoothを搭載するBluetooth Smartは、もちろんスマートフォンと組み合わせて使うことをメインに考えられており、従来のような「鍵」を必要としません。
また、数字を組み合わせるダイヤルも使わないので、番号を忘れて途方に暮れるという事態も防げます。ロックが解除された時は、以下のようにライトが緑色に変わる仕組み。
スマートフォンをカバンに入れておき、鍵に近づくだけでロックを解除して鍵を開けることができる、というわけです。
また、「Locker Mode」と呼ばれるモードを設定すると、スマートフォンなしに単独で使うことも可能。この場合は、画面に表示される矢印の並び方を覚えておき……
その通りにBluetooth Smart本体の十字キーを操作することで、鍵を開けることも可能です。
鍵が開けられた時間をログに記録したり……
時間帯を限定して「夜だけ解錠OK」のような設定を行ったり。
また、鍵を開けられる相手を限定することも可能。
本体内にはバッテリーを内蔵しているので、残量が少なくなった場合にアラートで知らせる機能なども備わっています。
Bluetooth Smartは、「Indoor」と「Outdoor」という2つのモデルがラインナップされています。Indoorは文字どおり室内で使われることをメインにしているモデルで、個人用ロッカーなどの用途にピッタリなタイプ。耐候性は備えていません。バッテリーはボタン電池を使用し、バッテリー寿命は最大で2年とのこと。
一方のOutdoorは耐候性を備えて屋外での使用が可能なタイプ。バッテリーはより容量の大きな筒状のCR2型を使うようになっており、最大で5年間にわたってバッテリー無交換で使い続けることが可能。なお、両モデルともバッテリー切れの際にはカバーを外し、非常用のバッテリー(Jump Battery)をつないで復活させることが可能です。
スマートフォン向けには、iOS版とAndroid版のアプリがリリースされています。
このようなスマート機能を備えたBluetooth Smartは、Outdoorが59ドル99セント(約7000円)、Indoorが49ドル99セント(約5900円)で販売されています。しかし、残念ながら出荷はアメリカ国内のみに限定されているようで、オンラインストアでは日本の住所を指定できないようになっていました。ピッキングの被害を激減できそうなスマート南京錠を早く日本でも買えるように期待したいところです。