「Alphabet」傘下のGoogleは、配達用ドローンプロジェクト「Project Wing」を進行中で、配達用ドローンが運んできた小包を投下するムービーも公開されるなど、実用化が近づいていると見られています。そんなProject WingチームのリーダーであるDavid Vos氏が、配達用ドローンの運用方法や運用開始時期についてカンファレンスで言及しました。

Google aims to begin drone package deliveries in 2017 | Reuters
http://www.reuters.com/article/2015/11/03/us-usa-drones-alphabet-idUSKCN0SR20520151103#GSaxddszkkE1J401.97

GoogleはFAAと、Project Wingの配達用ドローンと航空管制システムとの調整について話し合っているところで、ドローンは携帯電話通信およびインターネットを組み合わせた技術により、高度500フィート(152メートル)以下の空域を飛行するよう調整しているとのこと。Vos氏はアメリカ・ワシントンで開催されたカンファレンスで「我々のゴールは2017年までに配達用ドローンの商用運用を開始することです」と話しました。

以前からGoogleとAmazonは配達用ドローンの実現を目指していますが、FAAの「商用配達ドローン運用の最終規定」が発表されるまではアメリカの空を飛行することはできません。Vos氏には「飛行するドローンの事業者を特定し、周囲を飛行する別の航空機とドローンの距離を維持するためのシステムは12カ月以内に実現できるはずだ」と述べており、FAAや航空コミュニティと調整を続けているそうです。

FAAは管制空域を「Class A(上空18000フィート以上)」から「Class E(比較的自由に飛べる管制空域)」と制定していますが、Googleは「Class G(比較的自由に飛べる非管制空域)」がドローンの飛行空域になることを希望しています。

なお、Google・Amazon・ウォルマートは一時的な「FAA対策本部」を結成し、3社で配達用ドローンの運用システム策定に取り組んでいることが報じられています。3社はドローンの登録・識別システムの詳細をまとめて、11月20日までに提出する予定とのことです。

Google, Amazon and Wal-Mart join FAA drone task force | PCWorld
http://www.pcworld.com/article/2999449/google-amazon-and-wal-mart-join-faa-drone-task-force.html