図書館の大魔術師
おもしろい。
図書館の大魔術師、昔わくわくしながら読んでいた児童文学ファンタジーみたいで素敵だなあと思いつつ3巻まで味見。陽の気(命名:かにまよ師父)が強くて俺には適合しなかった。森見登美彦作品で言うと、「有頂天家族」は陰が同居しているからイケるが「ペンギン・ハイウェイ」はちょっと陽すぎる的な。
— さわづま (@sawazuma) 2019年8月27日
6年前はこのような結論を出して第一部で切っていたのだが、移動時間に何気なくコミックdaysのgoodアフタヌーンで最新話を読んだことで(町運営の話)、これは続きに期待してもいいのでは?と思い帰省中の暇な時間に4巻以降を読み再挑戦、評価が覆った。
3巻までは、正直なところ本作は典型的なハギオグラフィー的勧善懲悪モノに過ぎないのではないかという疑念を抱いていたのだが、シオらカフナ見習いの生活を描く第二部ではこれまで口にしてきた綺麗な理想や目標をどのようにして現実で達成していくかという点がフォーカスされ、またヴィランの暗躍も徐々に本格化し、作中の描写を拾って内通者を見極めるミステリ的な楽しみ方まで可能となっており、洗練された読み応えの作品となっていく(それに伴って伏線的な大風呂敷も更にスケールしている)。
現状作品全体ボリュームのほとんどを主人公と仲間たちの訓練期間が占めていて、また社会勢力が動くようなお偉方政治的交渉パート、ヴィラン陰謀パートも用意されている。『ワールドトリガー』を連想する読者は多いのではないか(俺はその一人だ)。
本作は既に見習い訓練編である第二部を終え、カフナとしての業務が本格始動していて今後が楽しみになった。
単行本刊行より雑誌掲載を優先しているようなので、コミックdays版の世話になる機会は多そうだ。
ゼンゼロ
相変わらずキャラは魅力的だがやや失速気味
主人公たるプロキシが非合法活動を生業とする犯罪者なのが新鮮で、それによってちょくちょく発生していたアウトローっぽいやりとりを楽しみにこの作品を遊んでいたのだが(ビリーに治安局へ売られそうになる、パエトーン信奉者であるモグラを見殺しにしておいて最後に正体だけ開示する等)、もはや我らがプロキシはアウトローどころがバチバチのロウブリンガーとなってしまった。
治安局や六課に正体を明かした上で星見雅に身元を保証され、恩師の関係者である市長に協力することとなり適当観に弟子入り、そしてインターノットでの活動は完全に停止...。もうこれ権力の犬だろ。
チェンソーマンの終盤以降(二部でも)どんどん牙が抜けてダウナーになっていくデンジの姿がつらかったのを思い出す。あのぎらぎらとした輝きはどこへ行った。これは俺が勝手に特定の方向性を期待してしまったパターンとはちょっと違うケースな気がしている。シナリオパワーも決して読ませる力が高いとはいいがたい作品なので(ヒドい時の落差が激しい)、続けるかどうかは今後の様子を見て決めることにする。離れることになっても、その前に過去ビリーのエピソードは読みたい。
スターレイル 3.4 破滅に向かう太陽
かなり良かった!
Ver3.5が始まったところで今更だが、本気でスターレイルを続けてきて良かったと思えるシナリオだった。
作中でエンドモを用いて示唆されたとおり、カスライナの火種を追う旅の過程はいわばカミュ的な不条理世界を戦い抜いたシーシュポスの様相を呈している。
3Dゲームを遊んでるときに流れる2Dアニメ、要らなくね?派だったのだが(lainとポポロクロイス物語2を除く)、ファイノンのフレアになる宣言直後のショートアニメには参った。
精神的な拘束から解き放たれ、自己をむき出しにして死闘を敢行する人間の姿はいつ見てもよい。Silent Hill2のジェイムス、刀語の七花、直近で言えばトワイライト・ウォリアーズの陳洛軍やフュリオサの片腕を犠牲にしての脱出シークエンスと共にMy Faovirte に並び立つ最高のシーンだ。