
★★
死者の体を神のもとに送るための洗体を生業にしているレラの母はある日、死んだ友人の体を洗った後、寝ている間に全身から血を噴き出す奇妙な死を迎える。友人も同じ死に方だったことに疑問を覚えたレラは、母の仕事を受け継ぎながらそれらが呪いによるものではないかと調べ始める。変死が止まらない中、かつての母の友人の中に隠されたもう1人がいたことを突き止める。しかし彼女の話は誰もしたがらない。
家の仕事を押し付けられるのは娘であるレラだけで、兄は自由に生きることを許されている。母の友人たちはみな夫をなくしていて、作中に出てくる男は存在感がほとんどない。 変死は「夫たちを誘惑し寝とった」とされリンチを受けて自殺したかつての母親たちの友人の娘による黒魔術のせいで、加害者も被害者も女、呪うのも呪いを暴くのも女、なのだが、あったかどうかもわからない誘惑を受け入れて消えた夫たちはどうしたんだ?
因果応報的な展開は妹を守る兄の死によって一応は終わりを迎えるものの、好き勝手やって、それを当然のものとして享受して、かわりに命を擲ってでも家族を守るのが家長の役目、という「生活は女任せで頼んでないのに勝手にヒーローになって死んだ男」に対して悼む気持ちも讃える気持ちも湧いてこない。女たちの暴力を男が犠牲になって止める構図、その原因が明白に男にあるのにそれは一切触れられないのでとてもグロテスクだった。 アグニニハク出しといてこんな映画か…。
墓を暴いてたらいっぱいのポチョンに囲まれるシーンは良かったです。