
日本フォークソング界の巨匠と呼ぶべき方のコンサートに行きました。私が子どもの頃にすでに活躍されていて、その昔にレコード会社を設立した方でもあり、NHKみんなのうたでお馴染みの曲もあります。著名な詩人との共作も多く、美しい歌詞と美しいメロディの曲がたくさんあることも今回行ってみて知りました。
会場は私より一世代上の方々(70代~)で満員。
私はこれまでしみじみと聞いたことはなかったのですが、今回のギター演奏はもちろん、声の響きも素晴らしく、聞き惚れてしまいました。御年81歳だそうですが、プロテストソング(政治的なメッセージのある歌)は感動もの。年季が入った歌い方は圧巻でした。これぞ、フォークソング!
ただ違和感を覚えた部分も多々ありました。
最初に登場なさったとき、リーフレットで見ていたお姿とは全く違っていて、髪は真っ白、かなり痩せていらっしゃいました。
曲の合間のMCも難しいようで、一緒にステージに立っている娘さん(ボーカル担当)やバンドメンバーに助けられて進行。時々、父娘のやりとりでズレがあって、会場を笑わせることもありました。
ご本人はセットリストも覚えていないようで、お嬢さんが曲が終わるたびに譜面を開いてあげて、指示。また演奏始めのキーを間違えることもあり、何度かやり直しもありました。
私は最前列に座っていたので、父娘のやりとりもすべて聞こえてきて、大丈夫だろうかと変に緊張してしまいましたが、お嬢さんが「公開介護」と笑いながら、お父様の支援をしている姿に、こういうコンサートがあってもいいよね、と思いました。会場全体も温かく見守る雰囲気がありましたし・・・。
人は誰でも歳を取り、老化もします。
あれほど有名なミュージシャンでも必至。これが現実。
最後のアンコールの段取りも間違えていましたが、お嬢さんに促されてステージから去るときも、一番最後まで観客に両手を振って、「また会いましょう!」と声を出していらした姿が忘れられません。
「行って(おいて)良かった。」と思えるコンサートでした。