
今週のお題「美容室でする話」
私の担当の美容師さんはまだ40代なのに花嫁の着付けもできるほどの腕前なので、話題はもっぱら着物談義です。
3年前、毎度の着物談義が高じて、私の還暦記念として美容室で赤い銘仙(めいせん・・・大正時代から昭和初期にかけて流行した着物。もちろん復刻版です。)を着せてもらい、ヘアもメイクもやってもらい、何とプロのカメラマンまで呼んで、美容室隣のスタジオで撮影までしました!
髪を染めている間は、美容室専用の和服用ヘアメイクや振袖のカタログ、新作の帯結びのテキスト本まで見せてもらうこともあります。着付けの先生が考案されたという帯結びを見ると、「帯結びって無限だ!」とつくづく感心させられます。技術ってすごい。
今どきの成人式の振袖には、七五三や花嫁姿でしか見かけなかった箱迫(はこせこ・・・胸元に挟む小さなケース)や志古貴(しごき・・・帯の下に巻いて斜め後ろにたらす飾り)が付いていて、昭和の和服文化を学んできた私にしてみれば、驚くことばかり。振袖の帯の正面に長いリボンが結んであるのを見た時には絶句しました。
帯結びだけでなく、若者の着装自体も無限なのかもしれません・・・。
その美容室にはかれこれ20年以上お世話になっているので、美容師さんのお悩みを聞くことも多いです。
最近のお客さんは着物の知識がない方が多く、どんなに打ち合わせしても小物が揃っていなかったり、本人の体格に全く合わない着物やひもを持ち込まれることもあるそうです。
和服の文化として馴染まないこと、例えば子どもの卒業式で訪問着を着るのに帯留め(おびどめ・・・帯締めの飾り)を使いたいと着付け途中に突然言われ、渋々応えることもあるそうです。
「帯留めを使うなら三分紐とかでしょ?訪問着で使う帯締めに帯留めって通るんだっけ?」と聞くと、「通らなかったので、引っかけて載せている感じになった」のだとか。
洋服の感覚をそのまま和服に求める人も多くて、なかなか大変だと美容師さんも嘆いていました。