
私が縫った羽織ものは重宝するとみえて、また今年も複数枚オーダーが入っています。こちらの羽織ものは後ろ襟が絶妙で、ストールをしなくても首の日焼け防止になるデザイン。日本ヴォーグ社の「1枚仕立てのはおりもの」という本に掲載されていました。(ボタンホールがない作品ばかりなので初心者向けだと思います。)裁縫好きの友人にこの本を勧めたら即買い。すぐにお義姉さんのためにこの羽織ものを縫ってあげていました。
今回の生地は格安で、3.5m使うこのデザインでも総額1,700円くらい。注文者には優しい価格ですが、縫製者泣かせの生地でした。楊柳(ようりゅう)という生地で伸縮性があるので、裁断するときも縫う時も伸びないようにと結構気を遣うのです。
楊柳は昭和のオジサンたちが白いステテコやランニングシャツとして、真夏に愛用していた生地ですが、そういえば最近はそういうオジサンを見かけませんね・・・。ユニクロのステテコ(女性用はリラコ?)なんかおしゃれな生地だし。
昭和の実家、真夏の風景は、楊柳のランニングシャツとステテコを身に着けた父親が、ビールと枝豆、トウモロコシをお膳に置いて、時折ウチワであおぎながらテレビのプロ野球中継を見ている。エアコンは無。窓は網戸で蚊取り線香が焚かれていて、扇風機がカラカラとまわる・・・。とにかく蒸し暑いという思い出です。実家で初めてエアコンを購入したのは私が独立してから。しかも最初はエアコンじゃなくてクーラーでした!
今どきはエアコンがなかったら死活問題ですし、ユニクロのエアリズムみたいな機能的なアンダーウエアもありますから、楊柳の出番はないでしょうかね。ちなみに十分オジサンである我が夫もエアリズム派です。
今回の楊柳生地はコットンガーゼの楊柳なので、さすがに昭和のステテコには見えません。さらっとふわっとしていてシワにもならないので、きっと喜んでもらえると思います。