
一歳年上の従姉妹から譲り受けた総絞りの羽織。まだしつけ糸もついたままです。恐らく彼女の嫁入り用にと、伯母が呉服屋さんで誂えたものだと思われますが、30年以上箪笥の肥やしだったものをリメイク用にいただいてきました。
それにしても豪華な羽織です。こういうのは鹿の子絞りっていうのかな?全部ボコボコの表面です。裏生地も、もちろんシルク。丁寧に縫われていました。
今回解いてみてびっくりしたのは、絞る前の部分が襟から出てきたこと。絞る前は紅色の生地でしかもペイズリー柄みたいな地模様が織られていました。その紅色の無地が、襟に細長く折り込まれていて、見つけた時は大興奮。
不思議なのは、こんなに絞りがあったら、元の地模様なんて全くわからなくなってしまうのに、なぜそんな贅沢するのか?ということです。
先日のNHKスペシャルで、「新ジャポニズム 第4集 DESIGN 世界を魅惑する“和”の魔法」というのを見ましたが、まさにそれだなと思いました。わかる人にしかわからない美学みたいなもの、職人のプライド?のようなものかもしれません。こだわりが詰まっているということでしょうか。
背中側の流紋も袖から身ごろにかけて柄合わせもピッタリ。和装ってそういうところもよく考えられているなあと、つくづく感心します。
これだけ豪華な生地だと、流石にリメイクには頭を使います。なるべくハサミを入れないように反物の幅を生かした直線裁ちにしようか、紅色の無地部分もアクセントに使いたいし…、数日考えることになりそうです。
ちなみに裏地は唐子(からこ)模様で、中国風の子どもがたくさん描かれています。もしかしたら伯母が従姉妹が結婚するにあたり、子だくさんを願ったのかも。従姉妹は子どもに恵まれませんでしたが、夫婦仲良くゴルフに出かけたりして楽しそうです。
私は唐子模様はあまり好みではありません。縫い物仲間に唐子模様が好きな人がいるので「もしお使いであれば…」と打診したらとても喜んでいました。今は洗って干しているところ。乾いたらアイロンをかけてプレゼントします。