
裏千家の炉開き(ろびらき)は立冬の頃に行われるそうで、今年は昨日が立冬でした。私は去年から茶道を習い始めたので(学生時代にも2年間習っていましたが、すべて忘却・・・)、今年で2度目の炉開き。
11月の炉開きは新茶を開封することもあり、お茶の世界ではお正月ともいわれるそうです。今年は炉開きにふさわしい装いで伺おうと、珍しく前日から着物や帯を選びました。お茶を習うようになって色無地の着物がとても重宝します。
最初に誂えた色無地は梅鼠(うめねず)という色で、落ち着いたピンクのような色。しかも雨天でも着られるように東レのシルックという着物にしました。家庭で洗濯もできるという優れもの。黙って着ていたら、絹と思われるような着物です。私にしてはお高い買い物でした。
合わせた袋帯は先日従姉妹から譲り受けたもの。大きな花の輪郭がたくさん描かれていて金糸も華やか。若向きのような気もしましたが思い切って締めて行ったら、好評でした。洋服では絶対着られないような明るい色でも、和服だと似合うということは多々あります。それがまた和服の魅力だと思います。
他の生徒さんもいつもより格が高い装いで、やっぱり炉開きを意識されていました。先生に言われたわけではありませんが、そうやって目的に合わせた装いを皆でしていると、お互いにとても気持ちが良いものだとしみじみ思いました。
先生からは炭の入れ方を教わり、その後ぜんざいを頂きました。ぜんざいとは「善哉」と書きますが、その由来も併せて伺いました。
床の間には、ツワブキの花。生徒さんの1人がご自宅の紅葉したハナミズキの葉を枝ごと持参されましたが、それは照葉(てりは)というのだそう。私は初めて知りましたが、茶花の1つだそうです。照葉なんて、とても美しい言葉。これから枯葉を見る目も変わります。
若い頃から真摯な気持ちでお茶を習っていたら、もっと自分の世界が広がって教養もさぞかし深まっただろうにと思いますが、当時の私は全く違う方向を見て進んでいました。
現役を退いた今だからこそ、落ち着いて取り組めるのだと思い、季節のうつろいをお茶のお稽古を通して感じます。