
昨日は酷暑の東博茶館について書きましたが、実はその前に東京オペラシティで開催されている高田賢三展にも行きました。
2020年にミナベルポネン展、昨年はディオール展とイブサンローラン展と、このところ服飾関係の展覧会を探しては行っていますが、私は有名デザイナーたちの作品群に囲まれた空間に身を置くといつも幸福感でいっぱいになります。至福の時間とでも言いましょうか、ディオール展会場には宿泊したい!と思ったほどです。
61歳になって、自分の嗜好がやっとわかりました。
高田賢三、KENZOというブランドをもっぱら目にしていたのは20代の頃です。鮮やかな色合いの花柄模様のグッズやニットなど、デパートのショーウインドウに飾られていた風景。今回の展示会場でも懐かしく感じる作品がいくつもあり、茨城から出て来て都内暮らしを始めた当時の私とリンクして、何とも言えない気持ちになりました。
今の夫とつきあい始めた頃、夫が母の日プレゼントを買うと言って一緒にデパートに行ったことがあります。夫(当時は彼氏!)は、KENZOの花柄のポーチを品定め。私は彼氏のお母さんということで、黒や紫ベースのポーチをやんわりと薦めたのですが、夫、じゃなかった彼氏が選んだのは赤ピンクの花柄ポーチでした。
「え~、ちょっとそれは若すぎやしませんか?私にくれるっていうならOKだけどさ・・」などと心の中でやきもちをやきましたが(かわいかった私・・・)、その後ご実家にご挨拶に伺ったときに現れたお母さまは、セミロングヘアを上品に束ねて細身で色白の美しい女性!つまり骨太、色黒、ショートカットの私とは真逆の女性で、赤ピンクポーチで正解でした。
当時の義母の年齢を5歳以上越えている今の自分からしても、黒や紫をもらうより、赤ピンクの方が絶対うれしいもんね〜。夫よ、あれはナイスセレクトでした。
という、思い出話をつい最近夫にしましたが、全く記憶にないそうです。まっ、そうでしょうね・・・。
高田賢三が新人デザイナー登竜門コンクール装苑賞を受賞した作品を間近で見ましたが、手作り感あふれるスーツ(失礼)で、「みんな最初はこういうところから始まるんだなあ。」と勝手に親近感をもちました。同じフロアの奥には日本の元祖スーパーモデル?の山口小夜子さんがKENZOのショーで着用したウエディングドレス。パリに渡った高田賢三が何年もかけてコツコツと集めたリボン200m以上が使われているという作品で、「これが、ああなるのね~。」と感慨深くもありました。
私が若い頃には川久保玲さんや山本耀司さんの黒い服ばかり着るカラス族も多数いましたが、その当時に全く違う路線で鮮やかな花模様のコットンドレスやニットを提案していたKEZOブランドってやっぱりすごい。
60歳を迎えた高田賢三のインタビュー動画も会場にありましたが「まだまだ自分は元気で、やりたいことがいっぱいある。油絵も描きたい、日本のあちらこちらに行ってみたい・・・」と意欲的に話しているのを見ると、まさに今の自分もこんな感じだよなあ、とこれまた親近感。
お亡くなりになったのが残念です。