
1人と1匹は無事に戻って行きましたが、今回もやんちゃなあの子に振り回されっぱなしでした。
私や夫が2階から降りてくると、階段のすぐ下で待ち構えていて吠えながら足先を噛んだり、おもちゃやスリッパ、ときには自分の寝床を加えて来ては遊ぼうとせがむあの子の、早足で歩きまわる爪音も今は一切聞こえません。また夫婦だけの静かな日常です。
毎回彼らが帰った後は、孫ロス?ペットロス?のような気持ちが湧いてきて、それを払拭するかのごとく、私も夫も1人と1匹関連の物をすべて洗濯。使った部屋もせっせと掃除します。夫婦で黙々と働く姿は、彼らとの楽しい時間の痕跡を、夢中で消しているようにも思えます。
特に犬は夫にものすごくなついていたので、寂しい気持ちは私より夫の方が強め。私が拭いて終わらせる作業を、それではダメだと外で水洗いして干しています。床マットもケージもキャリーも水飲み器も全部日光消毒。わざわざ面倒な手順を踏まないと、気持ちが収まらないのかもしれません。
その昔、子ども2人を連れて、夫の実家へ数時間かけて帰省していたあの頃、一人っ子の夫や孫たちを義父母に会わせたい気持ちもありましたが、嫁の私としては帰省しなければという義務感が強くありました。温厚な義父母でしたが、それなりにお互いに気を遣いあいます。我々の滞在は長くても2泊で限界でした。我々が出発する日、見送ってくれる義父母を「きっと寂しいだろうなあ。」と気の毒に思うのと同時に、自宅に戻れる嬉しさがこみあげたというのも正直なところです。
次男が滞在したほんの数日、高校野球中継を一緒に観戦したり、近所のラーメン店に出かけたり、また家族麻雀や雀魂を一緒にやったりと、遠出することはありませんでしたがそれなりに楽しい時間を過ごしました。当時の義父母もきっと同じだったろうと今になってしみじみと感じます。
「あんたも、その歳になればわかるわよ。」
93歳の実母の口癖ですが、今回はまさにそれでした。
無事に帰宅した次男と犬は、きっと自宅でのびのびとしていることでしょう。
帰省する方、される方、どちらの気持ちもわかるようになったってことのようです。