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「嫌悪」に至らないための適切な距離感について。

できればあんまり労働したくない怠惰な人生なんだけど時と場合によってはヤル気を出して土曜日も出勤です。オフィスの近くの川辺のベンチ。家族連れで賑わう河川敷でひとり、おにぎりを食べる四十路女。

花など植えてあるのでをかし

湿気った海苔は噛み切るのにすこし難儀。そのとき、かばんの中のスマホが鳴りました。

父からの着信です。

 

「お酒が届いた、ありがとう」

父の日に合わせて夫と私の連名で発送していた、その日本酒が父の手元に届いたようで、そのお礼でした。

晩酌を欠かさない父も75歳を過ぎて酒量が減ったとお正月に聞いていたので、いつもより量を減らして今年は四合瓶を1本。そのかわりに期間限定・数量限定のすこし良いお酒を選んでいました。

 

「父の日」にプレゼントを贈り、お礼の電話をもらう。

良好な関係を維持しているようにみえる父と私ですが、人間関係を独自に下記の6段階に分けるとすれば、関係性はマイナス寄りの④「違和感」だと思っています。

【ゆた的・人間関係の6段階】

↑プラスの感情

①親愛…めちゃめちゃ好き。

②好意…なんか好き。

③自然…隣にいても嫌じゃない。

④違和感…隣にいてほしくない。

⑤嫌悪…なんか嫌い。

⑥憎悪…めちゃめちゃ嫌い。

↓マイナスの感情

 

「6段階では、好きでも嫌いでもない『普通』がないではないか」というご指摘もあるでしょう。しかし、人間関係においては『普通』という真ん中の状態は存在しない、というのが私の持論です。一般的な「好きでも嫌いでもない状態」はどちらかといえば「好意」に寄っている③の「自然(隣にいても嫌じゃない)」状態だと考えます。

 

私の人間関係構築における「敵でも味方でもない人を大事にしておく」という大方針も、この6段階に基づいています。「ピンチの時に、気が向いたら助けてくれるかもしれない良好な人間関係」、それが③の「自然」。隣にいても別に嫌じゃない。気が向いたら助けてあげてもいいし、時々なら一緒に飲みに行ってもいい。そんな緩やかで気楽な関係▽

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そして、その「自然」が何らかのきっかけでネガティブな方向に逸脱してしまった状態が④の「違和感(隣にいてほしくない)」です。このフェーズに入ってしまったら、それ以上感情が下振れしないように適切な方策を講じる必要があります。「嫌いな人」なんて、人生において少ない方がストレスが少ないに決まっています。私はできれば誰のことも嫌いにならずに平常心で暮らしていきたい。

 

話を戻すとしかし、私が実父に対して抱いている感情は④の「違和感」です。

微妙に話が通じない。近くにいると疲れてしまう。

私が中学卒業と同時に家を出て一人暮らしを始めた理由も、そこにあります。

距離感を適切に保たないと容易に⑤嫌悪、まで感情が進行してしまう、注意を要する関係です。

本音で話をしてみたい。育ててくれたことに感謝をしている。後悔したくないから親孝行みたいなこともしてあげたい。だけど、実際に対峙するといまいち話が噛み合わない。疲れてしまう。嫌いになりたくないから、違和感を抱きながらも良好な関係であったといえる状態で最期の別れを迎えたいから、踏み込まず踏み込ませ過ぎないように「適切な距離感」を保っています。

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プレゼントを贈り、お礼の電話をもらい、「元気でね」と返して電話を切る。

普通の、穏やかな父娘の会話。

今生の別れがくるその日まで、私は穏やかな「父娘」の関係を保っていたい。

 

「嫌悪」に至らないための適切な距離感の保持は、弛まぬ努力と気遣いの上に成り立っています。

 

そんな、父の日。




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