その1から続き
その2
オフィスに着くと画期的な知能ソフトの開発に成功したというニュースが届いていた。
試験導入を今週中に開始するので準備するようにと、上司からの指示。
我々のチームも一年を費やして準備を進めてきた。
俺も国家公務員上級職(AI部門)に合格し、
今の職場に配属されてほぼ一年、
シラサギの稼働とメンテに携わってきた。

慌ただしい一日が終わり、
夕方、田中紗香(サヤカ)に連絡を取った。
東海地方出身の一年後輩で、
音楽系クラブ活動で知合い、
意気投合して付き合い始めた。
今年卒業し、看護師をしている。
場所は、俺のアパートに近い阿波小松島の病院だ。
サヤカも近くに住んでいる。
「もしもし、忙しい看護師のサヤカさん。
突然だが夕飯でもどう。
最近、近くにピザレストランがオープンしたんだ」
「やあ。イケメン鈴木英介。
まったく、飯を誘うなら、昼に連絡くらいしろよ。
忙しい一日だったが、一区切りついたところだ」
「まったく口の悪さにますます磨きがかかってきたな(笑)。
それでは結婚相手が見つからないぞ」
「それは困る(笑)。
腹が減って虫の居所が悪くて」
「わかったよ。
では、午後七時に待っている」
と電話を切った。
俺が先に着いて席を確保しておいた。
サヤカが少し遅れてきた。
席に着くなり、コップの水をゴクゴクと飲み干した。
「水を飲むヒマも無いのかい」
「そうよ。まったく。
医療の仕事は。
AIが入って多少軽減されたが、
下っ端は小間使い的な仕事が増えたよ。
で何か用事」
「用事ではないがちょっと話したくなった」
「そういうときほど重大事なんだから」
「確かに守秘義務に関わることだが、
シンジロウがついにやったよ」
「あの坊主頭のギョロ目ちゃんが。
フレーム問題の解決?それは凄い。
いよいよAIも知能を持つ時代に突入したのね。
あと感情を理解できるようになれば・・・」
「近似値的人類の出現だね。
昔、ジイサンの書棚にあった、サピエンス全史やホモ・デウスという本。
イスラエルのハーなんとかという歴史学者の予見が当たるかも、だね」
「私も家で読んだ記憶があるわ。
それにしてもエイスケはあいまいね。
著者の名前さえ正確に覚えていないなんて。
よくAIのお守りが出来るわね」
「お言葉ですが、あいまいさが重要なんだ。
AIの開発には。
という屁理屈はさておき、何を食べる」
「ここは、エイスケが教えてくれた阿波住吉の暖簾分けの店よね。
だったら、アンチョビ入りシチリアーナにするわ」
「俺はマルゲリータで決まり」
しばらくして出来立てのピザが運ばれてきた。
「素敵な香り!」
「阿波上勝の葉わさびだと思うよ」

俺たちは、ナポリサイズのピザに食らいつき、味と香りを堪能した。
「シンジロウほどの能力があれば、
中国、インドやアメリカでも、
どこの大学や外資系企業でも引っ張りだこでしょうに」
「世果中からオファーがあったと笑っていたよ。
お金だけであれば、その方が何倍も稼げるって。
でもシンジロウは、
小学生の時、
県内のソフト開発会社から親身になって、
教育支援ソフトで教えて貰った。
その恩も感じて就職もしたらしいが、
それ以上に母親の存在が大きいだろうな」
「というと」
「高齢で病弱。
阿波を離れられない。
身寄りもシンジロウ一人という境遇では母をおいて行くことはできない。

それに、阿波の自然と人が好きなんだって。
俺も同じだが」
「エイスケの阿波大好きも尋常ではないものね。
配属先を阿波に限定する条件を出したのは前代未聞と聞いた」
「今は情報インフラの進歩で何処でも仕事はできる。
でも、直に人が顔を合わせることが重要なように、直に自然に触れることも重要なんだ。
少なくとも俺には」
「何がエイスケをそこまでさせるの」
「阿波藍住に住んでいたころ、
ジイサンが川掃除ボランテイアの会に参加していた。
蛍を呼び戻すって。
朝早くから何だろうと思って、ある時、付いて行った。
活動の終わりに、
小柄だが姿勢が良く、
特に子供に分かりやすく面白い話をする会長が、
持続可能な社会作りのことを紹介していた。
君達の未来にステキな自然をプレゼントしておくよって。
こういう人との出会いや感動体験の積み重ねがあるからかな」
「そういえば、
新聞に阿波藍住の正法寺川で活動を始めて四十二年目で、
蛍が飛んだという記事があったわね」

その3に続く
COPILOTより
国家公務員上級職における「AI部門」と類似組織
日本の国家公務員上級職(総合職)のキャリアパスには、政策立案を担う「行政系」と、専門技術を軸にする「技術系」があります。そのうち「技術系職種ガイド」によると、情報システム系にはAIをはじめとする情報工学分野の専門家が含まれます。
技術系上級職AI部門の位置づけと役割
類似する国内組織・部門比較
| 組織名 | 上位庁 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 内閣官房 AI戦略室 | 内閣官房 | 全省庁横断のAI政策立案・国際協調 |
| デジタル庁 デジタル政策総括官付 | デジタル庁 | データ利活用推進、デジタル人材育成 |
| 総務省 情報通信政策局 | 総務省 | ICT基盤整備、5G/6G・地域DX・AI導入支援 |
| 経済産業省 産業技術政策課(AI担当) | 経産省 | 産業分野AIの実証・標準化、産業DX支援 |
| 国立研究開発法人 情報通信研究機構 | 文科省(指定法人) | AI基礎研究、AI安全性・信頼性評価 |
他国の「政府AI部門」例
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米国
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White House Office of Science and Technology Policy (AIイニシアティブ)
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NIST AI Risk Management Framework チーム
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英国
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Department for Science, Innovation and Technology 内 Office for AI
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Government Digital Service (GDS; AI・データ利活用)
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European AI Office(創設準備中)
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Digital Europe Programme(AI 実装支援・投資)
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今後の展望
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省庁横断ガバナンスの強化 単一省庁ではなく、全体最適を目指す司令塔機能のさらなる確立。
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行政×産学連携の拡大 産業界や学術界と協調し、公共調達を通じた実証・標準策定。
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地方自治体との連携 地方創生DXやスマートシティ推進に向けたAI人材・ノウハウの水平展開。
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AI倫理・安全性の深化 国際動向を踏まえつつ、安心・信頼されるAI社会の制度設計。
小松島日赤病院(日本赤十字社徳島赤十字病院 小松島分院)
概要
日本赤十字社徳島赤十字病院の分院として、地域医療を支える総合病院です。 所在地:〒773-8502 徳島県小松島市小松島町字井利ノ口103番地 電話:0885-32-2555(代表) FAX:0885-32-6350
診療科・部門
主な診療科・部門は以下のとおりです。
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総合内科
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血液内科
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糖尿病・内分泌内科
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消化器内科
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呼吸器内科
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循環器内科
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脳神経内科
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腎臓内科
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整形外科
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形成外科
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心臓血管外科
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頭頸部外科
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小児科
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呼吸器外科
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麻酔科
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救急科
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放射線科
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検査部
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薬剤部
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看護部
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医療安全推進室
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院内感染対策室
アクセス・駐車場
徳島市の有名なイタリア料理店
以下は徳島市内で高い評価を得ている代表的なイタリア料理店です。
主な店舗
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スガッチィー Tabelog評価3.61(レビュー192件)。石窯で焼く本格ピッツァや季節の食材を活かしたパスタが人気。
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NOVA NOVIO(ノビアノビオ) Tabelog評価3.30(レビュー40件)。一軒家風の店内で創作イタリアンを楽しめる。
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Osteria CAFE BAR CITRON Tabelog評価3.23(レビュー22件)。カジュアルな空間で地元食材を使った前菜とパスタが好評。
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Pizzeria Trattoria Bella Tabelog評価3.14(レビュー20件)。ナポリ風ピッツァや手打ちパスタ、イタリアワインが充実。
医療AI化の将来性―要点まとめ
医療分野におけるAI活用は、診断・治療の高度化、業務効率化、個別化医療の実現、遠隔医療の普及を通じて、今後10~30年で医療の質と生産性を飛躍的に高めると期待されています。
1. 主要応用領域と期待効果
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画像診断の高精度化 CT・MRI・X線画像の病変検出で、人間医師と同等以上の精度を示すAIが登場。肺がんや脳卒中など早期発見を可能にし、見落とし抑制と診断時間短縮を両立します。
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創薬・治療開発支援 化合物の相互作用予測や臨床試験データ解析により、新薬候補の探索期間を従来の10年超から数年へ短縮。AI主導のターゲッティングや副作用予測で研究コスト削減を実現します。
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患者モニタリング・遠隔診療 ウェアラブル端末やスマホアプリでバイタルを常時収集。AIが異常兆候をリアルタイム解析し、在宅医療の安全性・利便性を向上。医師・看護師の負担を軽減し、地域医療連携を深化させます。
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個別化(プレシジョン)医療 患者の遺伝情報や生活習慣データを統合解析し、最適な予防法や治療法を提案。がんや希少疾患での適応拡大と治療成績向上が見込まれています。
2. 技術成熟のフェーズ
NRIは医療AIの展開を三段階にモデル化しています。
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フェーズ1.0(現状~2025年頃) 既存業務の効率化・自動化が中心。電子カルテ入力支援や問診ボットによる業務時間削減。
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フェーズ2.0(短中期:2025~2030年頃) 画像診断や創薬支援で定量的成果を蓄積。データ駆動の「精密化・個別化医療」へのシフト。
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フェーズ3.0(中長期:2030年以降) 抗老化・再生医療、ゲノム編集、生活習慣改善インタベンションなど、新たな医療パラダイムをAIが主導。
3. 克服すべき課題
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データ品質とバイアス 診療記録・画像・ゲノムデータの正確性・多様性担保が必須。偏りのあるデータで学習すると特定集団の診断精度低下リスクがある。
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継続的学習と安全性 患者増加や環境変化に対応してAIを更新しつつ、既存性能を維持する仕組み(破滅的忘却回避)が求められます。
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倫理・法規制・責任問題 説明可能性(XAI)の確保、誤診時の責任所在、プライバシー保護、AI医療機器としての承認プロセス整備が急務です。
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医療現場への導入コスト・運用負荷 初期投資や導入支援体制、教育研修を含めたトータルコストと運用手順の標準化が必要です。
4. 政策・制度面の動向
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2024年度診療報酬改定でAI診断支援システムへの評価点が導入され、普及インセンティブが拡大。
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世界保健機関(WHO)や国際標準化機構(ISO)によるAIガバナンス枠組みの策定が進み、国際的な品質保証・互換性が強化される見通しです。
5. これから注目の技術トピック
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ニューロシンボリックAIによる因果推論・常識推定
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自己動機付けエージェントによるリアルタイム医学研究
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マルチモーダル学習で画像・テキスト・遺伝子情報を統合解析
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ロボティクス連携で手術支援・リハビリ自動化
医療AI化は技術進歩だけでなく、データ連携、制度整備、現場受容性を一体で高める「エコシステム構築」が鍵となります。
さらに、患者側から見たアクセシビリティ向上や、地域医療格差是正の観点でのAI活用シナリオなど、多角的に検討が必要です。
サピエンス全史の概要
著者と刊行背景
『サピエンス全史』は、イスラエルの歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリが著した人類史入門書です。2011年にヘブライ語で初版がイスラエルで刊行され、2014年には英語版、2016年には日本語訳が発売されました。本書は50か国以上で翻訳され、世界中で1200万部を超えるベストセラーとなっています。
本書の4部構成
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認知革命(約7万年前)
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ホモ・サピエンスの想像力と協力能力の飛躍的発展を論じる
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農業革命(約1万2千年前)
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狩猟採集社会から農耕社会への移行と、その功罪を検証
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人類の統一
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宗教・貨幣・帝国といった「普遍的物語」がグローバルな協力ネットワークを築く過程
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科学革命(約500年前〜現代)
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科学的方法と技術革新が人類の未来をどう変えたかを探る
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主要テーマと論点
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虚構の共有:神話や宗教、貨幣といった「フィクション」が大規模協力を可能にした
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力の集中:帝国や資本主義、市場経済が社会構造を支配する仕組み
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幸福論:物質的繁栄と心の満足が必ずしも一致しない現代人のパラドックス
意義と後世への影響
本書は歴史学だけでなく、認知科学・経済学・宗教研究など多角的視点を総合し、一般読者にわかりやすく提示した点で高く評価されています。教育現場やビジネス、政策議論でも頻繁に引用され、「人類史を俯瞰する必読書」として広く浸透しています。
『ホモ・デウス』の概要
『ホモ・デウス』はユヴァル・ノア・ハラリが2015年に発表した、過去の歴史を踏まえながら人類の未来を大胆に予測したベストセラーです。タイトルの「ホモ・デウス」とは「ホモ・サピエンス(人類)がデウス(神)になる」という意味を表しています。
主なテーマ
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技術と神話の融合 AIや生物工学の進展によって人間は死や病を克服し、身体能力や知性を強化できる可能性。
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データ至上主義 膨大なデータを解析するアルゴリズムが新たな権威となり、「データの宗教」とでも呼べる世界観への移行。
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新たな不平等 「デザイナーベビー」や「スーパー知能」へのアクセス格差が、持てる者と持たざる者の間で深刻化する懸念。
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意味の再定義 仕事や幸福の概念が機械やAIに置き換えられることで、人間の存在目的そのものが揺らぐ可能性。
書籍構成
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人間の新たな課題(The New Human Agenda)
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ホモ・サピエンスの世界征服(Homo sapiens Conquers the World)
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意味を生み出す動物(Homo sapiens Gives Meaning to the World)
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ホモ・デウスへの道(The Human Agenda)
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終わりなき幸福追求(The Data Religion)
評価と影響
世界的に数百万人が手に取り、多言語に翻訳されたベストセラーとなっています。未来予測の枠組みとして教育機関や企業の戦略立案でも引用され、テクノロジーの倫理や社会的影響を考える議論を喚起しました。
批判・課題
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予測の正確性 未来予測は常に不確実であり、実際の技術進展が異なる可能性があります。
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社会学的視点の深さ 文化や政治の多様性を横断的に扱うには視野が限定的だという指摘があります。
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人間中心主義の限界 人間を主体に据えた思考から脱却できておらず、他の生命やシステムとの関係性が十分に検討されていないとの批判もあります。
ユヴァル・ノア・ハラリの経歴・著作・評価
ユヴァル・ノア・ハラリは1976年2月24日にイスラエル北部キリヤット・アタで生まれた歴史学者です。現在はイスラエル中央部メシラト・ツィオン在住で、世界史とマクロヒストリーを専門に研究しています。
ヘブライ大学歴史学部で中世地中海史と軍事史を学んだ後、オックスフォード大学ジーザス・カレッジのSteven J. Gunn教授の指導を受け、2002年に博士号を取得しました。
博士号取得後はヘブライ大学歴史学科で教壇に立ち、「サピエンス全史」「ホモ・デウス」「21 Lessons」など自身の著作をベースにした講義を行い、公開講座は数十万回再生されるなど世界中で高い関心を集めています。
代表的な著作には、
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『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(2011年刊行)
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『21 Lessons 21世紀の人類のための21の思考』(2018年刊行) などがあり、65以上の言語に翻訳され累計4500万部以上を売り上げています。
学術的評価としては、2009年と2012年にPolonsky Prize for Creativity and Originalityを受賞し、Society for Military HistoryのMoncado Awardなど複数の賞を獲得。国際的なベストセラー作家として教育機関や企業の戦略立案にも影響を与えています。
近年はFuture of Life Instituteが提唱した「Pause Giant AI Experiments」に賛同署名するなど、AI倫理やデータガバナンスの問題提起にも積極的に関与しています。
徳島県上勝町の「葉っぱビジネス」彩(いろどり)
概要
上勝町の葉っぱビジネスは、高級和食の盛り付けに使われる「つまもの」(季節の葉や花)を町の基幹産業に育てた地域創生モデルです。山間部に豊富に残る森林資源を活用し、高齢女性が中心となって葉っぱを収穫・選別・出荷。年商は200 百万円を超え、全国各地の料亭やレストランから注文が絶えません。
歴史と経緯
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1986年:地元農協の指導員・横石知二氏の提案で葉っぱビジネスがスタート
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1987年:「彩(いろどり)」ブランドで本格出荷を開始し、初年度から高評価を獲得
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1999年:POSシステムを導入し、全国の取引先へリアルタイムで生産・在庫情報を提供開始
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2003年:ゼロ・ウェイスト運動「かみかつゼロ・ウェイスト宣言」と並行し、地域活性化へ一層注力
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2012年:ドキュメンタリー映画『人生、いろどり』が公開され、全国的な認知度が飛躍的に向上
仕組みと運営体制
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生産者:70歳以上の高齢女性を含む145名が主力メンバーとして就農
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種類:モミジやナンテン、ササ、椿、ウメなど300種以上の葉を季節ごとに選定・栽培
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出荷方法:JAと協業し、緻密な品質分類・パッケージングの後、冷蔵・常温便で全国へ配送
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ICT活用:タブレット端末による注文受付や、POS連携で生産者へ市場情報をリアルタイム共有
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運営法人:1999年に「株式会社いろどり」を設立し、法人化した生産・流通の仕組みを構築
成功要因と現在の展開
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高齢者の就労機会創出:町人口1,700人のうち高齢化率50%超の環境下で、地域に生きがいを提供
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持続可能性:廃棄物を出さない「ゼロ・ウェイスト」の理念と合致し、環境負荷を最小化
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ブランド戦略:「彩」の商品化からICT連携、映画化によるストーリーテリングでファンを拡大
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他地域への波及:全国各地で類似事例が生まれ、SDGsやESGの観点からも注目を集め続けています
上勝町の葉っぱビジネスは、過疎高齢化と山間地域ならではの課題を逆手に取った好事例です。