「男の子は10歳になったら育て方を変えなさい」
著者:松永 暢史
発行:大和書房
副題として「反抗期をうまく乗り切る母のコツ」とありますが、
父も祖父母も十分参考になる、すべき内容だと思います。
氏は、まず反抗期の正体を明かにされる。
「反抗はもう自分は子供じゃない。一人の大人として認めてほしい」
という心の叫びだ。
そして10歳というのは男性としての機能が成長した年齢にもなっていること。
それは母親として「介入できない領域」であることを理解しようと諭される。
そのうえで「子育ての最終目的は結婚できる男に育てること」だと喝破される。
一番胸に響いたのが「反抗期のしつけが子供の将来を左右する」というくだりだ。
曰く「共同生活者のルールを守らせる」「自分ことは自分でさせよ」「5つの倫理観。うそをつかない。弱いものいじめをしない。差別をしない。約束を守る。感謝の気持ちを忘れない」は、いちいち納得出来る事柄だ。
特別に目新しいことではない。
普通に社会人として生きていく、働いていく上で必要なことばかりである。
一通り社会人の人生を過ごしてきた一人として余計にその言葉の重みを感じる。

最後に氏は教育幸福哲学論を展開されて本を終えられる。
なるほどと思ったのは「主体性の奥義は、他者の存在を尊重することです」「自らの主体性は他者の主体性を認めなければ成立しない」とされること。
今世界は己さえよければという「利己主義」がはびこっていることへの強力なアンチテーゼを感じた。