「グランパのしくじり」シリーズにあたって
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夏になると
町から
アイスキャンデイー屋さんがやってきた
自転車の後ろに
アイスキャンデイーボックスを積み
何か旗が立っていたように記憶している
その日
家族は5人で農作業をしていた
小学生のグランパも学校は休みだった
昼の休憩時間ころ
ちょうどアイスキャンデイー屋さんが
谷あいの対面の道にやってきた
母が「買ってきておくれ」と小銭を渡してくれた
多分10円玉2枚と5円玉1枚だった
アイスキャンデイー1本が5円だった
グランパにとっても
「初めてのお買い物」でもある
グランパは小銭を手にしっかり握って駆けだした
早く着かないとキャンデイー屋さんが通り過ぎるからである
グランパは、必死に走った
田舎の道は石ころだらけだ
大きめの石に躓く
転んでしまった
その時手に握っていた
小銭が手の握りからこぼれ落ちた
グランパは、
半分泣きべそをかきながら
周りを必死で探した
十円玉2個は見つかったが
5円玉が見つからない
いつまでも探すわけにはいかない
しかたがなく十円玉2個で
キャンデー4本を買った
キャンデーボックスには
ドライアイスでも入っていたのか
まったく溶けてはおらず
白い湯気のようなものが立ち昇っていた
白い色のキャンデーを
家に持ち帰った
そのあとのことはよく覚えていない
しかしアイスキャンデーは食べた記憶があるから
父母が少しづつ分けてくれたのだろう
後年そのことを思いだすと
グランパの金運は
あの時に失ったのだと思う
あの時
五円玉をしっかり握っていれば
この年なって、
アルバイトに精を出す
シニアライフではなかったのに
と(笑い)
雰囲気は記憶とよく似ています
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