通常、エアコンでの冷房機能を使っている場合は湿度は適度に下がるものです。メーカーによって細かな違いはあるでしょうが、だいたい50%から60%の、人が快適に過ごせる湿度で落ち着くでしょう。
ただ、これは理想値の話であり、実際には部屋の湿度が妙に上がってしまうという人もいるはずです。湿度が上がるなんて不良品じゃないのかと思う方もいるでしょうが、実際には製品の故障というわけでもありません。
ではなぜ湿度が高くなってしまうのか。今回はそれについて解説していきます。
冷房をつけているのに湿度が上がるのは湿度戻りのせい
確かに、エアコンの冷房を使用していると、湿度は基本的に下がっていきます。これはエアコンの除湿機能の場合でも同じです。プロセスとしては
- 室内機に部屋の空気を取り込む
- 熱交換器で冷やして水滴にする
- 水滴をホースで外に排水する
- 湿気が減り冷えた空気を部屋に戻す
こういうプロセスで冷房は部屋を冷やし、ジメジメした不快な空気を室外に排水しているわけです。しかしこれは部屋を冷やしている時の話です。
大体の場合、冷房機能は設定温度まで冷やしたら、あとは微風での送風機能に切り替わります。冷風で冷やし続けたら寒くなってしまいますし、部屋の空気を循環させるためにも送風は必要だからです。
この微風に湿気が混じっており、部屋に湿気が戻ってしまうことを湿気戻りと呼びます。水滴は3番目のプロセスで排水こそしているのですが、実際に水滴イコールで部屋の湿気をすべて排水できるわけではありません。エアコン室内機の内部には、吸収して溜め込んだ湿気が多分に含まれているので、これが再び部屋に戻って来るわけです。
加えて、どんな部屋でも密閉率は100%なんてことはありません。外からも湿気は入ってきますし、人間そのものからも汗という形で湿気はどうしても発生してしまいます。こういった積み重ねもあって、冷房をつけていても部屋の湿気が戻ってくる自体は引き起こされるのです。
湿気戻りはどう対策するべきか
エアコンを除湿機能に切り替える
湿気戻りが嫌ならば、除湿機能に切り替えれば良い。確かにその通りです。実際多くのエアコンは、冷房でなくて除湿機能を使用すれば、しっかり部屋の湿度を下げてくれるでしょう。
しかしながら、除湿機能は結構融通が利かないことも多いです。温度管理よりも湿度管理を優先する機種も多いようで、部屋が冷えすぎるきらいがあります。
実際、筆者の部屋では霧ヶ峰を使用しているのですが、このエアコンでは除湿機能では温度設定ができず、除湿強度を標準にしても部屋の温度を20度以下まで低下させてしまいます。流石にこれでは寒すぎますよね。
快適にするために除湿機能を使っているのに、こんどは寒すぎて快適な環境でなくなるのであれば、まさに本末転倒でしょう。
除湿機を使う
ぶっちゃけこれが最適解です。除湿機とエアコンを併用すれば、部屋の湿度も温度も快適に保てるし、なにより除湿性能自体が本家の除湿機のほうがはるかに高いため使いやすいのです。
ただもちろん、これを買う代金に、日常使用する電気代も上乗せされるので、決して気軽とは言い切れないです。
あと除湿機を買う際に、加湿だとか空気清浄だとか、いろいろ機能がついているものが多いですが、一緒くたに機能がセットになっているものは、あまりおすすめすることはできません。メンテナンスが大変だったり、価格が高かったり、内部が複雑化しているせいで故障しやすいなどの問題があるからです。
除湿機なんてのは結構単純な機構で動いているので、ある程度知れたメーカーで部屋の推奨畳があっていれば、安いものを買っても問題ないです。山善とかアイリスオーヤマとかの安いコンプレッサー式のもので十分でしょう。
余談:除湿機の水について
偶に除湿機で溜まった水を何かに利用しようとする人たちを見かけます。花壇の水やりに使ったり、トイレ掃除に使ったり、飲料水にしたりですね。
除湿機で取れた水というのは空気中の水分で、中にはいろいろな雑菌が含まれています。その中でも特に多いとされているのがカビの菌です。
空気中であれば問題ない菌量なのですが、除湿機によってかき集められた水のカビ菌保有量は、目も当てられないことになっています。ようはかなり汚いし、毒性の強い水というわけです。
そんな水を掃除や植物に使うのは向いているとは言えませんし、飲むなんてもってのほかでしょう。
煮沸すれば大丈夫だろ。なんて事を考えている人もいるかもしれません。しかしたとえ煮沸したとしても危険です。
確かに熱に強いとされているカビ菌でも、沸騰させて長いことおいておけば死滅自体はします。しかし死ぬのはカビ菌本体だけであって、カビ菌が生成した毒素は煮沸では消滅できないのです。
なので除湿機で貯めた水分は、大人しく捨てることを推奨します。
価格の安い除湿機。機能は最低限だが安いのでこういうので良い。