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佐藤友哉『1000の小説とバックベアード』

http://book.akahoshitakuya.com/cmt/40001487

読むことの実践を一切欠いて、小説を書くことばかりが観念的に大仰に語られる。その貧しさを相対化せず終始肯定する態度は極めて退屈だった。フォークナーが「アブサロム、アブサロム!」で、ヘルマンが「果てなき路」で作者が自作に変容を強いられる様を圧倒的に描いた記憶の前では、作中作の具現化すら放棄した作品は他愛なく忘却できる。大江健三郎でさえ認識を直接語るとつまらないことを思えば、大江ほど理論的な隠蔽が器用ではなく、大江ほど小説的な生々しさも持たない人は、やっぱりそうした蛮行を控えるだけの慎みは持つべきだろうと思う。




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