ちょっと前の話ですが、ロケットライブが終わってしまいました。
たくさんの若い芸人さんをほんとうによいかたちで紹介してくれる番組でした。
この番組の1回目、さらば青春の光のロケを見た時に目を見張りました。ちゃんと、「さらば用」のロケを用意してくれてる。
番組という「枠」があり、そこに決まった「レギュラー」と「雛壇」がすでに存在し、そこの端っこに腰掛ける形でライブ芸人さんが出演して時には何もしゃべれず終わる姿を見続けていた時に、この番組はあまりになにもかもが違っていました。MCが先輩芸人でないこの番組を見て初めて、先輩がいるといないでここまで若手の振る舞いは違うのかと言うこともわかりました。
お笑いを見るようになって、テレビを見る時間は増えましたが、私はジャニーズの時も今も、テレビを「好きな人を見るための道具」として使っている時間が大部分なのです。番組そのものを見たくて見ている民放のバラエティは1つか2つです(NHKは結構あります)。
ロケットライブは、出演者に関わらず必ず見る数少ない番組でした。知っている芸人さんが出る時は嬉しく、知らない芸人さんが出る時は楽しみでした。
ウエストランドのロケが特に印象に残っています。私にとって、ライブでの井口さんの振る舞いがちょっと苦手になっていた時期でした。さらに河本さんの魅力に全く気づいていませんでした。
あの時のロケは、井口さんのおしゃべりを、とってもファニーに取り上げた上で、河本さんの魅力に目を開かせてくれました。あれ以来、ライブで見るウエストランドのことが好きになりました。
どの芸人さんが出てきても、ちゃんとその人たちに合っていて、最大限魅力を感じられるロケを頭を絞って考えているのが見ていてわかりました。枠に当てはめるのではなく毎回イチから枠を作る。それがもう新鮮でした。
海のものとも山のものともつかぬ若い若い芸人を、いちばんいいかたちで世間に知らせたい、そしてまだ見ぬ彼らの実力でもって、うねりを生み出したい、そんな気概がばしばし感じられました。
温故知新と言うけれど、バラエティを見ずに育った私は温ねるべき古いものを知りません。知らないけれど、今のままのバラエティの牙城を、ライブ芸人さんがひっくり返すのは難しそうだとはわかる。とはいえ新しいものをと言いつつ、なにが新しいのかなんてわからないのです。
ロケットライブを見ていて、新しいとは優しいことだと知りました。「芸人」という括りで扱うのではなく、それぞれの組の色と個人の個性を大切に大切にしてくれている。あと、いつもコンビが揃っていたことさえ今はありがたいと思えるのです。
おとされてなんぼ、粗末にされてなんぼ、すべておいしいと言えるのが芸人さんの強さですが、見ている私はそんなに強くないので、見ていてつらいとテレビを切ってしまいます。そんな時にライブで見る芸人さんたちを大切に、おそらくはこれからを戦う同士として育てよう、育っていこうとする姿に、これまで見たことがない優しさを見ました。なんて新しいんだろう、新しいとは優しいことかと幸福感と共に実感しました。
ひょっとしたら今長寿番組になっているいくつかのバラエティも最初はこうだったのかなぁ。この人をと決めた人を大切に大切にしていって、固まった後の形しか見たことがないだけで。
ロケットライブは終わってしまいました。最後のナレーションまで愛のこもったものでした。
ロケットライブに、新しさのひとつが優しさであることを教わったから、今度優しい番組を見つけた時には、鈍い私にもすぐにここに新しいものがあるとわかるはずです。
ありがとうロケットライブ。大好きな番組でした。本当はききわけよくお別れなんて言いたくないのです。