ミックス前のソフトウェア音源のオーディオ化やパラデータ書き出しの際、Logic Proの一癖も二癖もあるモノラルオーディオの扱いや書き出しのトラブルに苦労したので手順を備忘録的に書き残しておきます。
モノラル化
[追記 2018/09/29] シグナル・ルーティングだけで可能な方法を見つけました! バウンスせずともできます(方法2)。
ステレオで書き出すべき一部の楽器以外は、基本的にモノラルで書き出します。ピアノ、(多編成)ストリングス、ドラムのオーバーヘッドやルームなど、複数の箇所から音が出て2本のマイクで収録するような楽器や、シンセ、SEはステレオにします。
しかし、音源によってはモノラルで書き出すべき楽器もステレオになっていることがあります。Logic Proの場合、EXS24はモノラルに変更できますが、AlchemyやSculpture等はステレオしか用意されていません。では、モノラルにバウンスしましょうね。
[追記 2017/11/26]
A.TARUI (id:oto_tech)さんからコメントをいただきました!
Logic Pro Xでのモノラルバウンスとパラデータ書き出しのポイント - cBlog
Logic癖あるんですね。ステレオ/モノラルに関しては、音源によってキックやスネア、ベースといった普通はモノラルだろっていうパートがステレオソース(つまり左右で若干音が違う)になってたりするので注意が必要です。
2017/11/25 23:45
L/Rで完全に同じ波形ならともかく、普通はモノラルのパートだとしても自信がなければステレオで書き出した方が無難なようです。プロに提出するならなおさらですね。
ところが、Logicはステレオデータを基本とした処理系となっているようです。なので、Logicではステレオのソフトウェア音源トラックをモノラルでバウンスすることはできないと思ってもらって構いません。
幸いにも、オーディオトラックならクリック1つでモノラルにできます。つまり、モノラルで書き出すトラックは、二度手間ですが一度オーディオにバウンスします。
ところで、ネット上ではStereo Outをモノラルx2に切り替えてバウンスするという方法も見つかります。しかし、それだと片チャンネルを取り出していることになり、正しいモノラル化の方法とは言えないと思います。
ソフトウェア音源トラックをモノラルにする
方法1
1. モノラルで書き出したいステレオトラックをcommand + クリックで複数選択します。ステレオトラックはレベルメーターが2列になっています。ミキサーを表示しながら見つけると楽です。
2. control + command + Bを押してトラックを所定の場所にバウンスします。以下を参考に設定し、「OK」をクリックします。

- 「音源の複数の出力を取り込む」チェックボックス:
選択すると、バウンス処理の際、マルチアウト音源の各出力信号がミックスされます。ミックス前のバウンスでは、普通選択しません。 - 「追加トラックとして」チェックボックス:
選択すると、マルチアウト音源の出力ごとに追加のバウンスファイルが作成されます。 - 「エフェクトプラグインをバイパス」チェックボックス:
音作りとしてのエフェクトもあるので、個人的には選択せずにエフェクト個別にオフにした方がいいと思います。 - 「ボリューム/パンのオートメーションを含む」チェックボックス:
オートメーションはミックス時に書くので選択しません。オートメーションだけでなく、トラック自体のフェーダー、パンもこのチェックボックスによって有効/無効になります。 - 「ノーマライズ」ポップアップメニュー:
「オフ」か「オーバーロード保護のみ」にします。「オーバーロード保護のみ」を選択するとクリッピングが発生する場合のみレベルを下げてくれるので便利です。
3. バウンス先トラックのチャンネルストリップ(画像左)の「2つの交差した○」をクリックして画像のような「○」にすればモノラルトラックになります。この状態で書き出せばモノラルファイルが得られます。目的がパラデータ書き出しの場合は、楽なのでその他のトラックと一緒に次でまとめて行います。

方法2 かんたん
1. ミキサーでcontrol + Nを押して新規オグジュアリー・チャンネル・ストリップを作成する。
2. 作成したオグジュアリー・チャンネル・ストリップを選択し、control + Tを押して選択したチャンネルストリップのトラックを作成する。
3. モノラル化したいソフトウェア音源のチャンネルストリップのOutputと、作成したオグジュアリー・チャンネル・ストリップのInputをBusで接続する。
4. 上のように、作成したオグジュアリー・チャンネル・ストリップの「2つの交差した○」を「○」にしてモノラルトラックにする。
5. モノラル音源としてミックスするもよし、書き出しするもよし。
パラデータ書き出し
バグか仕様かわかりませんが、パラデータの頭が揃わない現象に見舞われたので書いておきます。(バージョンは10.3.2)
DTMでは3小節目から録音するという慣例があります。たぶん、出だしがクった場合に対処するためと、ハードウェアMIDI音源時代にリセットする時間を確保するためだと思います。2小節目からではないのはアウフタクトで始まる場合と揃えるためでしょうか。
でも、1小節から始まらないのは楽譜にしたとき気持ち悪いのでプロジェクトの開始位置を0小節にしていました。するとなぜか1小節目からしかレンダリングされなかったり頭が揃わなかったりしました。(頭が揃わない件は再現しようとしてもできませんでしたが…)
そこで、3小節目から打ち込むようにしました。楽譜の問題には、プロジェクト設定 > スコア > 番号と名前 > 小節番号の小節のオフセットを-2とすることで解決しました!
ぐだぐだと個人的事象が長くなりましたが、パラデータ書き出しの方法に移りますね。
パラデータを書き出す方法
1. 書き出したいトラックをすべて選択します。全選択(一番上のトラックが選択された状態で一番下のトラックをshift + クリック)してから必要ないトラックをcommand + クリックで選択解除した方が早いと思います。上の「モノラル化 方法1」でバウンスが完了したトラックは不要ですね。あと、スタックされた音源のフォルダと中身のどちらかも不要かと思います。
2. command + Eを押して、選択されたトラックをオーディオファイルとして書き出します。ファイル名パターンには最初に「Track Number」を入れておくと読み込んだときにトラックの順番が再現されていいと思います。その他の設定も以下を参考にして、「書き出す」をクリックします。

- 範囲:
「ファイル末尾の無音をトリム」にします。 - 保存フォーマット:
「WAVE」がいいでしょう。 - ビット数:
「24 ビット」にします。レベルオーバーしていない場合、32 ビット(浮動小数)は必要ありません。 - ソフトウェア音源をマルチ出力:
私は「トラックごとに 1 ファイル」にしています。マルチ出力のソフトウェア音源トラックを含むときは「チャンネルストリップごとに 1 ファイル」を選択します。その場合、「Track Name」の末尾に「_チャンネルストリップ名」が追加されます。 - エフェクトプラグインをバイパス、ボリューム/パンのオートメーションを含む、ノーマライズ:
「モノラル化 方法1」を参照してください。 - オーディオテールはデフォルトで含まれるようです。
3. 新規プロジェクトで書き出したオーディオファイルを読み込み確認します。
トラックの順番
私の場合、おおむねこんな感じです。
- メインメロ
- バッキングメロ系
- リード系
- 白玉系
- コード系
- パーカッション
- ドラムその他
- ハイハット
- スネア
- キック
- ベース