以下の内容はhttps://yaritakunai.hatenablog.com/entry/2017/02/23/201000より取得しました。


信号処理フレンズが最新スマホ10機種の音質を比較する。最強は、

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更新:2017-02-26

私は信号処理専攻なのですが、オカルト懐疑派な音質厨でもあります。音楽をスマートフォンで聴くこともありますが容赦はせず、ロスレスで転送するのでmicroSDがパンパンになります。今や音楽はスマホで聴くのがメインという人も多いでしょう。そんな私が気になるのは音質のいいスマホはどれかということ。ただし、科学的な評価でです。幸いなことにGSMArenaというサイトがスマホの音響特性を測定してくれています。

www.gsmarena.com

これで手を掛けずに音質についてあれこれ知ったかぶることが可能になります。

というわけで、最新スマホ10機種について音質を比較しまくります。シェアのあるメーカーからフラッグシップ(っぽいやつ)をピックアップしてきました。ちなみにどれも持っていません。ネット最高!

ごたくはいいから結果を早く教えろという方は、ランキングにしていますので最後までぶっ飛ばしてください。

[追記] ブコメでiPhone 7 (Plus)にはアナログ出力が無いとのご指摘をいただきました。おっしゃる通り、iPhone 7 (Plus)の音響特性は使用した外部DACのものということになります。おそらく同梱のLightning - 3.5 mmヘッドフォンジャックアダプタを使用したと思われますが、引用元に詳細は見つけられませんでした。7と7 Plusの測定値が近いので同一のものを使用したと考えられますが、iPhone 7 (Plus)自体音が良いと誤解を招く表現でした。以下の点に注意してお読みください。

  • iPhone 7 (Plus)に関してはアダプタの測定値
  • 7と7 Plusの評価は同等

 

評価対象

今回比較するスマートフォンは以下です。

  • Apple iPhone 7
  • Apple iPhone 7 Plus
  • Sony Xperia XZ
  • Sony Xperia X Compact
  • Samsung Galaxy S7 edge
  • Huawei Mate 9
  • HTC 10
  • ZTE AXON 7
  • Motorola Moto Z
  • Google Pixel XL(日本未発売)

本当はFREETELやAQUOS、arrowsとかも比較したかったんですが、ガラパゴスっているので測定データがありません。ASUS ZenFone 3も日本版はレビューされていません。かわりに、日本未発売ですがGoogle Pixel XLを追加してみました。

 

評価指標

GSMArenaで測定している特性について説明します。

  • Frequency response:周波数特性
  • Noise level:雑音レベル
  • Dynamic range:ダイナミックレンジ
  • THD:全高調波歪み
  • IMD + Noise:相互変調歪み
  • Stereo crosstalk:ステレオクロストーク

客観的評価ということで原音忠実性、つまり、録音をどれだけ正確に出力するかで評価を行います。すなわち、ここでの評価は音の良さの一側面でしかありません。聴覚上は、特徴的な周波数特性や歪み(ひずみ)をもっている方が音が良いと感じることがないとは言えません。

 

周波数特性

周波数特性とは、再生される音量が周波数ごとにどれだけ偏っているかです。下の画像を見ればイメージがつくかと思います。よく(悪意を込めて)ドンシャリとか言いますが、あれは低域と高域が強調されたカーブになっています。原音忠実性という観点では全域にわたりフラットであることが良いとされています。イコライザー(等化器)を見たことある人は多いでしょう。その名(equal:イコール-ize:化する-(e)r:もの)のとおり、もともとはこの偏りを補正するためのものです。今では好みに合わせて積極的な音作りにも使います。

f:id:cruller:20170222124326p:plain

出典:www.gsmarena.com

数値では、正負それぞれについて最大の偏りで表されます。つまり、どの周波数においても偏りはそれ以下ということが保証されています。絶対値が小さいほど良い。

 

雑音レベル

雑音レベルとは、SN比とも呼ばれ、所望信号に対する背景雑音の大きさです。何も再生させないときに聞こえる「サー」とか「チー」とかいった音の大きさと考えてよいでしょう。数字が小さいほど良い。

 

ダイナミックレンジ

ダイナミックレンジとは、再生可能な最大音量と最小音量の幅です。どれだけ小さな音を再生できるかを表しています。音の解像度として感じられるものでしょう。CD音源なら96 dBあれば十分です。数字が大きいほど良い。

 

全高調波歪み

全高調波歪み(THD: Total harmonic distortion)とは、再生した正弦波が歪む(余計な周波数成分を含む)割合です。数字が小さいほど良い。

 

相互変調歪み

相互変調歪み(IMD: Intermodulation distortion)とは、複数の正弦波を再生したとき波形が歪む割合です。明らかなように、音楽再生においてはこちらの方が全高調波歪みよりも現実に即した指標と言えます。数字が小さいほど良い。

 

ステレオクロストーク

ジャックからステレオ信号を出力したとき、どうしても互いに混信しあいます。ステレオクロストークとは、この干渉の大きさです。値が小さいほど良く、ステレオ効果が高いと言えます。

 

測定値

測定はスマホごとに2回行われます。一つは無負荷時、もう一つはインピーダンス32 ΩのAKGのヘッドフォン接続時です。前者からは(アナログ出力で)外部アンプに接続したときの性能がわかります(アンプの入力インピーダンスは極めて大きいので無負荷に相当する)。

測定値は以下の通りです。(表はスクロールします。)

# ()内は順位。赤字は無負荷時1位。青字はヘッドフォン接続時1位

  周波数特性
[dB]
雑音
[dBA]
DR
[dBA]
THD
[%]
IMD+N
[%]
SC
[dB]
Apple iPhone 7 +0.06, -0.10 (8) -92.4 (8) 92.3 (8) 0.0015 (1) 0.0093 (4) -80.9 (8)
Apple iPhone 7(ヘッドフォン接続時) +0.03, -0.11 (6) -92.3 (4) 92.3 (5) 0.0011 (1) 0.012 (1) -77.0 (3)
Apple iPhone 7 Plus +0.10, -0.04 (8) -93.1 (5) 93.1 (4) 0.0015 (1) 0.0098 (8) -80.5 (10)
Apple iPhone 7 Plus(ヘッドフォン接続時) +0.10, -0.03 (5) -93.1 (2) 93.0 (2) 0.0013 (3) 0.015 (3) -76.8 (5)
Sony Xperia XZ +0.01, -0.04 (4) -93.0 (6) 92.8 (6) 0.0047 (9) 0.010 (9) -93.6 (2)
Sony Xperia XZ(ヘッドフォン接続時) +0.22, -0.20 (9) -91.7 (8) 90.2 (7) 0.0065 (5) 0.199 (9) -57.8 (10)
Sony Xperia X Compact +0.01, -0.04 (4) -95.1 (1) 92.1 (10) 0.0050 (10) 0.0088 (2) -90.8 (7)
Sony Xperia X Compact(ヘッドフォン接続時) +0.32, -0.11 (10) -91.6 (9) 89.7 (10) 0.0078 (7) 0.209 (10) -60.8 (9)
Samsung Galaxy S7 edge +0.01, -0.05 (6) -92.5 (7) 92.7 (7) 0.0028 (6) 0.0089 (3) -92.2 (6)
Samsung Galaxy S7 edge(ヘッドフォン接続時) +0.02, -0.06 (2) -92.0 (6) 92.0 (7) 0.0052 (4) 0.092 (6) -85.2 (1)
Huawei Mate 9 +0.03, -0.01 (1) -92.2 (10) 93.0 (5) 0.0026 (5) 0.0093 (4) -93.3 (3)
Huawei Mate 9(ヘッドフォン接続時) +0.06, -0.05 (2) -91.1 (10) 91.8 (9) 0.016 (9) 0.056 (5) -63.5 (7)
HTC 10 +0.01, -0.03 (1) -93.2 (4) 93.2 (3) 0.0022 (4) 0.071 (10) -92.8 (5)
HTC 10(ヘッドフォン接続時) +0.06, -0.09 (4) -92.8 (3) 93.0 (2) 0.014 (8) 0.141 (8) -77.9 (2)
ZTE AXON 7 +0.06, -0.10 (8) -92.4 (8) 92.3 (8) 0.0015 (1) 0.0093 (4) -80.9 (8)
ZTE AXON 7(ヘッドフォン接続時) +0.03, -0.11 (6) -92.3 (4) 92.3 (5) 0.0011 (1) 0.012 (1) -77.0 (3)
Motorola Moto Z +0.02, -0.05 (6) -93.6 (3) 93.6 (2) 0.0046 (8) 0.0097 (7) -93.9 (1)
Motorola Moto Z(ヘッドフォン接続時) +0.03, -0.04 (1) -93.7 (1) 93.6 (1) 0.018 (10) 0.019 (4) -75.4 (6)
Google Pixel XL +0.01, -0.03 (1) -94.0 (2) 94.0 (1) 0.0033 (7) 0.0066 (1) -92.9 (4)
Google Pixel XL(ヘッドフォン接続時) +0.17, -0.04 (8) -92.0 (6) 92.7 (4) 0.0067 (6) 0.125 (7) -62.0 (8)

dBAという単位は、A特性での値(人間の聴覚特性に合わせて重み付けされている)を表しています。

ここで残念なお知らせがあります。iPhone 7とAXON 7の測定値がすべて一致していることに注意されたい。周波数特性のカーブを見る限り、AXON 7の測定値が間違っており、iPhone 7と取り違えた可能性が高いと考えられます。したがって、ランキングではAXON 7を除外しました。ここまで書いたのに!#

 

 

音質ランキング(無負荷時)

各評価指標の順位の総和(()内)が小さい順にランク付けしました。

1位 Google Pixel XL (16)

 

異常。

 

2位 HTC 10 (27)

 

フラットな周波数特性。相互変調歪みに難。

 

2位 Motorola Moto Z (27)

 

少ないステレオクロストークを筆頭にバランスよくまとまっている。

 

4位 Huawei Mate 9 (28)

 

フラットな周波数特性。雑音レベルに難。

 

5位 Sony Xperia X Compact (34)

 

雑音レベルの低さが際立つが、ダイナミックレンジが狭く、全高調波歪みも悪い。

 

6位 Apple iPhone 7 Plus (35)

 

全高調波歪みは少ないが、ステレオクロストークが多い。

 

6位 Samsung Galaxy S7 edge (35)

 

相互変調歪みが少なめ。

 

8位 Sony Xperia XZ (36)

 

ステレオクロストークは少ないが、余計な周波数成分が多い。

 

9位 Apple iPhone 7 (37)

 

全高調波歪みの少なさは優秀だが、他は下位にとどまった。

 

音質ランキング(ヘッドフォン接続時)

1位 Apple iPhone 7 (20)

 

なんと2機種のiPhoneが同率1位。歪みの少なさが極めて優秀。

 

1位 Apple iPhone 7 Plus (20)

 

こちらは全体的に優秀。iPhoneは総じてヘッドフォン接続時の性能低下が少ない。

 

3位 Motorola Moto Z (23)

 

3項目でトップの一方、全高調波歪みで最下位に沈む。

 

4位 Samsung Galaxy S7 edge (26)

 

ステレオクロストークの少なさが際立つ。周波数特性もフラット。

 

5位 HTC 10 (27)

 

歪み以外は高評価。

 

6位 Google Pixel XL (39)

 

ヘッドフォンを接続すると低調に。

 

7位 Huawei Mate 9 (42)

 

無負荷時の特徴はそのままに、ヘッドフォン接続時の劣化が目立つ。

 

8位 Sony Xperia XZ (48)

 

ヘッドフォン接続時に劣化が大きいが元々…

 

9位 Sony Xperia X Compact (55)

 

3項目で最下位の上、全部ひどい。

 

まとめ

外部アンプに接続して使うなら

Google Pixel XL

単体でヘッドフォンに接続するなら

Apple iPhone 7 (Plus)(AndroidではMotorola Moto Z)

 

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