キャッチーな引きはないが、その分だれでも観やすく安定して面白い。
タイミングが悪かったのかもしれない。本作の売りは「魔法少女が好きな一般人の女の子が、なぜか悪の組織の手伝いをしてしまうコメディ」という設定。
しかしついちょっと前に「魔法少女になりたくて」のアニメがほぼ同じ設定だった。実際は同じなのはここだけで、方向性は全く異なるのだけれど、その点で後追い感は否めなかった。
自分は「魔法少女になりたくて」が苦手だったのと、クロマが男性キャラだったことからラブコメ系かと思って最初はスルーしていた。今期見るアニメもなかったので観たが思った以上に面白かった。
エロに振り切った「魔法少女になりたくて」と比べて本作は掲載紙が"りぼん"なのもありいたって健全。一方で萌え要素もあまりなければ、恋愛要素もないので、今一つ誰なら勧められるとも言いずらい。
しかしそれはエロや萌えや恋愛に頼らずに、ストレートにコメディ部分で勝負している作品ということである。「しかのこ」と方向性は似ているけど、あそこまで不条理なネタに振り切ったわけでもなく、割と誰でも受け入れやすい笑いなのではないか。
基本的にはクロマと地図子の掛け合いで、ボケはクロマが7割くらい。このクロマと地図子の関係が絶妙で、恋愛感情を持ってこないのが成功していると思う。これがクロマが同世代だと恋愛感情がないとむしろ不自然になる。クロマが大人でかつアホだからこそフィクションとして成り立つのかと。
ベリーブロッサムは普通過ぎて最初はピンとこなかった。でも私生活とか出てくるうちにだんだん可愛く思えてきて、地図子と一緒に自分もファンになった。クロマの意図しないイケメンムーブにちょっとときめいてるのも良い。
原作はすでに5巻で完結しているのだが、アニメはたぶん途中までなのでだと思う。秘密結社の謎、特にマシロウがなぜ魔法少女を作ったのかについてはあまりよくわからないまま終わる。原作を読めばいいのだろう。
とにかく毎週安心して観て笑える作品だった。こういうのでいいんだよ感。