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国際マメ科植物多様性観測計画ウェブサイト

「国際マメ科植物多様性観測計画」の提案については、Jeff Doyleをはじめ、マメ科の指導的研究者の賛同も得られた。少し改訂をくわえた提案文書を下記のウェブサイトに掲載した。
http://seibutsu.biology.kyushu-u.ac.jp/~yahara/GaLuDA.html
日本発の国際プロジェクトとして、良いスタートが切れそうだ。日本はこれまで、海外で組織された国際研究プログラムを後追いすることが多かった。5年前にDIVERSITASの役員を引き受けた時、できれば日本発の国際プロジェクトを組織してみたいとひそかに考えた。それ以来、いろいろなアイデアを検討した末にたどりついたのが、「国際マメ科植物多様性観測計画」だ。「なぜマメ科か?」については、ウェブサイトに掲載した提案文書に、10の理由をあげた。要約すると、以下のとおり。
(1)窒素固定をする。
(2)有用植物が多い。
(3)侵略的外来種が多い。
(4)熱帯から亜寒帯まで、海岸から高山まで、多雨林から砂漠まで生息する。
(5)一年草から高木まである。
(6)葉・茎・花・果実・種子の形態が著しく多様化している。
(7)種子の化学成分が多様化している。
(8)動物媒花であり、送粉動物の損失の影響を受ける。
(9)多くの植物食昆虫の餌になる。
(10)3種(タルウマゴヤシ、ミヤコグサ、ダイズ)について全ゲノム配列が決まっており、さらに数種のゲノム計画が進行中である。
しかし、実はもっと重要な理由がある。私は大学院時代に3カ月、助手時代にさらに3カ月、タイでの植物調査に参加した経験がある。そのとき、多様性にもっとも感銘を受けたグループがマメ科なのだ。アジアはマメ科多様性の中心地のひとつなのだ。大学院・助手当時の私は、イラクサ科やキク科の研究をしていたので、マメ科まで手をひろげる余裕はなかったが、標本はたくさん採集した。そのコレクションは、京大に保管されているはずだ。その後今日まで、マメ科を研究する機会はなかったものの、熱帯アジアのマメ科植物の多様性について、ある程度の知識は持っている。つまり、「国際マメ科植物多様性観測計画」は、私の経験・強みを生かせるか課題なのである。どんなに重要なテーマであっても、自分に何らかの有利さがなければ、世界をリードするのは難しい。
有利さという点では、植物RDBや新キャンパス・屋久島の保全プロジェクトを通じて、多数の種を対象とする保全生物学的研究を進めてきた蓄積もある。マメ科の研究だけなら、専門家にはかなわないが、保全生物学的視点を中心に据えてプロジェクトを組み立てれば、自分の土俵で仕事ができる。
一方で、マメ科の分類に関しては、東北大学(当時)の大橋先生が研究され、何人ものお弟子さんを育てられた。そのため、日本にはアジア産マメ科植物の標本・文献の蓄積があり、また人材もいる(そのうちK君は、メキシコで一緒に旅をした仲である)。つまり、マメ科研究は日本に強みがある分野なのだ。
ミヤコグサのゲノム配列は日本が決めたし、ダイズのゲノム配列決定にも日本が貢献した。この点でも日本に有利さがある。どんなに重要なテーマであっても、日本に研究の蓄積がなければ、世界をリードするのは難しい。
これらの理由から、マメ科植物の多様性は、日本が(そして私が)世界を相手に勝負できるテーマなのだ。
ウェブサイトに掲載した提案文書は、力強く書けていると思う。そのため、世界各国の名だたる研究者から即答で賛同が得られた。道は開けたので、今後は、この計画を完遂するための実行体制を作り上げることが課題である。
協力していただける方があれば、ぜひご連絡ください。




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