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『進撃の巨人』を最終巻まで読んだ感想

2021年6月、進撃の巨人の最終巻が発売された。自分が進撃の巨人を知ったのはアニメから。漫画にしかない話もあるが、立体起動装置の動きはアニメがわかりやすい。エレンが壁の穴を塞ぐため大岩の近くまで立体起動で移動するシーンが好き。2013年に放送された第一話でエレン母が巨人に食われたシーンの衝撃は忘れられない。巨人はなんか歯が多いし表情とか走り方が絶妙に気持ち悪い。後からエレン母を食った巨人がグリシャの前妻だったことが判明して美味しそうに噛みついてたシーンがさらに怖くなった。


そこからアニメを追うようになって、漫画をちょっとずつレンタルし最終巻まで読んだ。グロありシュールギャグありの民族や戦争問題も盛り込んだ壮大な物語だったと思う。サシャとガビとカヤの話はよかった。島の悪魔であるサシャを殺したと誇らしげに言うガビを、サシャをお姉ちゃんと呼び慕っていたカヤは殺そうとし、サシャの父母は許すという。娘を殺した相手は憎いと思うはずなのに、兵士としての行いだからと本人を目の前にして言えるのはすごい。自分もサシャを殺したガビを嫌いだと思っていたが、マーレに思想教育されてたしガビにとってサシャは襲撃してきた敵だったので許した。


最終巻の感想としては超BADENDになりそうだったのを無難にまとめたなという感じ。ジャンとコニーが無垢の巨人化とか死ぬよりひどいと思ってたので人間に戻って安心した。104期訓練兵の仲間たちにはだいぶ愛着がわいていたので、ご都合展開だとしても生き残ってほしかった。エレンは地鳴らしした時点で生き残るとは思ってなかったので、エレン以外が救われたというのは最善の結末だったと思う。エレンの余生は4年で巨人になった仲間も長生きできないし、もし地鳴らしなかったらパラディ島侵略戦争が始まってたし。


巨人の力をこの世から消し去り「駆逐してやる、この世から一匹残らず」を実現させたエレンは間違いなく主人公。「そんなの嫌だ!!ミカサに男ができるなんて…!!一生オレだけを想っててほしい!!オレが死んだ後もしばらく…10年以上は引きずっててほしい!!」にはエレンにもそんな感情が残ってたのかとなんか安心した。お前がずっと嫌いだったとミカサに言った時はどんな気持ちだったのか。エレンは地鳴らしした理由を聞かれて何でかわかんねぇけど…やりたかったんだ…どうしても…と言ってたが、自由でいたいという気持ちが強すぎて大量虐殺という倫理に反することをやってしまったのではないかと思った。子どもの頃から自分の自由を侵す人攫いは躊躇なく殺してたし。海を見て壁の外にいる人々に自由を抑圧されていることを知ってがっかりしてたし。始祖の力で過去も未来もわからなくなってそれに振り回されているようにも見えた。


アニメで自由の奴隷だって他人から言われるのはいいがエレンが言うのはなんか違う気がする。地鳴らしした理由を馬鹿だからだとは言ってほしくなかった。アルミンはエレンを命がけで止めようとしてたのに、この世から人を消し去ってしまいたいと思ったことがあるから地獄でずっと一緒だ、はエレンに甘すぎる気がする。


私にはもう帰る所がないというミカサにマフラーを巻いて「早く帰ろうぜ、オレ達の家に」ミカサの私にマフラーを巻いてくれてありがとうに「そんなもん何度でも巻いてやる」オレが死んだらこのマフラーを捨てて忘れてくれ、にできないとマフラーを巻き直しエレンの元へ行くミカサ。ミカサがマフラーを巻いた鳥に「エレン…マフラーを巻いてくれてありがとう…」と言うラストは素敵。ユミルは自分をミカサに重ねて愛するフリッツ王に従うのではなく逆らってもいいという結末を見たことで満足したのかなと思った。


ミカサはエレンを埋葬し結婚して子どもができてもエレンの墓参りを続け、長生きしてマフラーを巻いたまま墓に入る。そして兵器で街が破壊され大樹の元に少年と犬が来るENDは無常観がある。エレンによってミカサが亡くなるまでの平和は保たれたが、その後は戦争になりまた巨人が復活するかもしれないというのはなんかリアルだが虚しい。ミカサの笑顔で終わった方がいい最終回だった。ただ漫画は進撃のスクールカーストで伏線も回収されたし登場人物とちゃんとお別れできてよかったと言うミカサ、謎は残されたままだし結末が予想通りと言うアルミン、お前らと映画観れて楽しかったよと言うエレンで読後感は悪くなかった。


ただ最終的に人類が死に過ぎて今までやってたことはなんだったんだという思いもある。進撃の巨人でショックの大きかったシーンはいろいろある。初陣で奇行種に目の前で仲間を食われエレンが片足片腕失いアルミン以外の班員が戦死。アニメではボカされてたが下半身のない仲間に心臓マッサージをする兵士。女型のヒュンヒュン。フードを被った人間が立体起動装置で首切断。女型の巨人にエレンが信じた精鋭のリヴァイ班が全滅させられる。アニメでは巨人から逃げるため死体を捨てるシーンも追加。ミケさんが獣の巨人に立体機動装置奪われて巨人に囲まれ泣きわめいて食い殺される。エルヴィンが獣の巨人に突撃する捨て身の作戦とそれに従って死んでいく兵士たち。パラディ島に宣戦布告する演説会場を巨人エレンが襲撃して民間人も死傷者多数。地鳴らしでエレンが助けた子ども2人が踏みつぶされる。


それでもあまり暗くなることなく進撃の巨人を読めたのはシュールギャグが笑えるから。逆だコニースプリンガー、入隊式にふかした芋を食い舌打ちして半分どうぞといいながら欠片を教官に差し出すサシャ、「は…半分?」今しがた大きな音が聞こえたが…誰か説明してもらおうか…「サシャが放屁した音です」アニに蹴り転がされ同じポーズになるエレンとライナー、「こいつをやつらのケツにぶちこむ」スカートを破いて手当してくれるクリスタに「結婚しよ」特に理由のない暴力がライナーを襲う!、エレンの家ぇがああああ!、エレンとジャンが殴り合いながら誰か止めてくれ、そこのボク甘―いキャンディはいかがかな?キミだよ、カッコイイね!ちびっ子ギャングかな?と声掛けられるリヴァイ、ジークのおまえモテねぇだろに「…モテたことくらい…ある」ポルコ!ザシュキャアアアギャアアア痛ったああああ。


宗教画のような雰囲気のある絵もいい。なぜなら俺は始祖ユミルを信じている!俺たちは選ばれし神の子!ユミルの民だ!おおおおぉおお、銃口を口の中に入れて虚空を見つめるライナー、私が憎くないの?というガビを後ろから刺そうとするカヤ。


振り返ってみると訓練兵時代が一番平和で楽しかったなと思う。エレンの感情もわかりやすかった。姿勢を保つ訓練ができず涙目になるエレン、ジャンに胸倉つかまれ「服が破けちゃうだろうが!」ジャンと殴り合い中にミカサに担がれるエレン。アニの蹴りの技を教えてやってもいいけど?に「え?やだよ、足蹴られんの痛いし」初めて立体起動装置で巨人を倒し「やった!討伐数1」
エレンはアニが女型の巨人だとわかってもすぐに攻撃できなかったり、ライナーとベルトルトが巨人だと知ってこの裏切りもんがーと感情的に戦ったり。仲間を守るため手を噛みちぎって必死に戦おうとするところは応援したくなる。こいつの意識を服従させることは誰にもできないと言ってたリヴァイは見る目ある。母親を殺されたから巨人を駆逐してやる、壁の中に閉じ込められて家畜のように暮らすよりは命の危険を冒してでも外の世界に行きたい、他人から自由を奪われるくらいなら俺はそいつらから自由を奪うというのは理解できる。海を見るまでのエレンはかなり好感の持てる主人公だった。


ミカサはエレンに関することのメンタルは弱いがフィジカルがめちゃくちゃ強い。特にアニメの立体機動装置を使った動きは1番かっこよかった。リヴァイは強いが回転しすぎ。住民の避難が遅れていた原因に「死体がどうやって喋るの?」エレンを殺そうとする兵に「私の特技は肉をそぎ落とすことです」アニへ「落ちて」ライナーに「出て」ライナーとベルトルトへの攻撃に全く容赦がないように見えたが止め刺せてなかった。最終巻で「私は強い!」と言うミカサはエレンが死んだと思い自暴自棄になっていた時とは違って、窮地で仲間を守るため自らを奮いたたせようとしているようだった。後ろから来た鳥巨人で翼が生えているように見える画もおしゃれ。訓練兵時代に夢のカードだ!と言われサシャとコニーがとらえきれなかった巨人を倒したアニとミカサが共闘するのもよかった。ミカサはずっとエレンを守るために動いてるし嫌いだといわれてもずっとエレンを好きだったと思う。エレンを思い出すために生きることを決意してたし、きっとエレンのことを死ぬまで引きずっただろう。


アルミンは演説でエレンの巨人の力をアピールしたり、女型の正体を見破ったり、超大型を倒す作戦を立てたり。上位10人には入ってないが活躍がすごい。クリスタの身代わりで変態親父に触られたのかわいそう。エレンに氷の大地や砂の山と外の世界をプレゼンした。超大型巨人に丸焼きにされた時はショックだったが、エルヴィンとどっちを助けるかで揉めベルトルトを食って巨人になるのはさらにショック。その後はあまり頭脳面での活躍もなかったし、結晶に話しかけたりしてアニに好意を持ったのもベルトルトのせいかと思った。ファルコを母巨人に食わせようとするコニーを止めようとして母巨人の口に飛び込むのはよかった。エレンと最後の会話シーンがあり、世界を救った英雄としてエレンの話を伝えていく語り手がアルミンだと思った。


ジャンは憲兵団志望で調査兵団に入ろうとするエレンに死に急ぎ野郎と突っかかるちょっと嫌な奴だったのに一番好感のもてるキャラになってた。マルコの死をきっかけに拳を握りしめ調査兵団に入ると宣言するのは強い。サシャとコニーはたぶんジャンに影響されて調査兵団に決めた。ジャンは強い人ではないから弱い人の気持ちがよく理解できる。現状を正しく認識することに長けているから今何をすべきか明確にわかる。とマルコの言葉通り活躍した。喧嘩は手打ちにしたのにきれいな黒髪だと一目惚れしたミカサに髪を切るように言うエレンを見てコニーの背中を擦り「人との信頼だ」馬を呼ぶ指笛でネッチョオオオ。エレンの身代わりやってるのに馬面呼ばわり。マルコの死の真相を聞きもういいってと言ったのに謝るライナーの顔面をボコボコにするのもなんかいい。おかげで互いに軽口叩き合える関係に。「てめぇの巨人は名前の割にはしょっちゅう砕けてるからな」ジャンがコニーと肩を組んで後を仲間に託すのが最期にならなくてよかった。


ライナーは頼れる兄貴分だと信じられてたからこそ巨人だとわかった時の仲間たちからの責められ方がひどかった気がする。アルミンの荷物を持とうとし、コニーを巨人から庇ったライナーが敵だとは思いたくなかった。さくっと仲間たちの前で食われたベルトルトもかわいそうだが。「俺が鎧の巨人でこいつが超大型巨人ってやつだ」と急にばらすライナーにエレンもベルトルトも何言ってんだこいつという反応でお前疲れてんだよとか言われるのがひどい。マルコの立体起動装置を奪っておきながらマルコが巨人に食われてるとか言ってたのは自分の精神を守るためだったんだな。マーレでは落ちこぼれで成果持ち帰らないとだめなんだ!で追い詰められるライナー、銃口に入れ虚空を見つめるライナーが印象的。


生きているうちに進撃の巨人の最終回が見られてよかった。2週目だと違う目線で見れるのでまた読み返してみたい。




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