「アルカナ・アルカディア」、今回は18章「アルカナ・アルカディア」について。ついに完結!
(書いてるうちにサ終しちゃったよ!でもなんとか書くぞ!)
▼前回
18章「アルカナ・アルカディア」
| 話数 | 主な出来事 |
|---|---|
| 0.1話「希望」幕間 | ・華恋とララフィンの稽古、希望の演じ方に迷っている ・希望は押し付けるもの、わがままに傲慢に自分勝手に ・独り立ちするために大切な人とぶつかりあうフロンティアを尊敬する華恋 |
| 1話 | ・いよいよ劇フェスの幕が上がる、ワクワクする一同 ・突然レヴュー場に。誰と共演してもよい、えるに見せるためのレヴュー ・「執着と終末のレヴュー」香子VS珠緒 |
| 2話 | ・家柄も才能もあるのにさらに奪っていく香子が悔しかった ・香子のように傲慢に尊大に自分勝手に死神を演じる決意をした ・襲名に向けて舞に打ち込んできたのに、ぽっと出の珠緒が褒められるのが苛立った |
| 3話 | ・才能あるのに綺麗に舞って満足していた珠緒に腹立った ・奪うだけの死神では勝てない、切り捨てたはずの皆に教えられた ・新しい凛明記、珠緒も香子も互いをライバルと表明 ・祖母たちもまたライバル同士だったと珠緒が明かすと驚く香子 |
| 4話 | ・「激情と突破のレヴュー」文VS栞 ・もう逃げないで私を見てよお姉ちゃん ・ずっと見てたから目を焼かれたのよ、姉として妹に負ける自分が怖かった ・仄暗い気持ちを抱いた自分が嫌になって逃げた→「バアーーーカ!!」 |
| 5話 | ・そんなんで幻滅してるならとっくにしてるよ ・血で遺伝子で運命で繋がれた一番残酷な舞台少女なんだから ・私がプラティーンになるからお姉ちゃんは宰相として支えてよ ・土下座する文。舞台少女として一度死んだから約束はチャラだと言う文に怒る栞 |
| 6話 | ・世界を変えられなくても自分を変えることはできる ・絶対プラティーンになるからお姉ちゃんが追いかけてきて、もう舞台から降りないって約束して ・姉妹で舞台少女、姉妹でライバル |
| 7話 | ・晶から頼まれたと言ってやちよを指名する真矢クロ「あなたも2人なんですから」 ・舞台の私物化だと言うアンドリューに「おだまり!」 ・「決断と独断と解放のレヴュー」真矢クロVSやちよ |
| 8話 | ・ポジションゼロに立てるのはただ一人、先代プラティーンに教えられた ・お姉ちゃんを捨てろって言うんですか→いいえ共に行けばいいのです ・皆心の中に共演者がいる、本物のエチュードがあなたを強くする |
| 9話 | ・実はエリュシオン以降ちとせの声がだんだん聞こえなくなった ・やちよの傍から観客席に移ったからでは ・いってらっしゃいというちとせの声「アタシ、新出発」 ・なな「別れは悲劇じゃない、新しい出会いの旅の始まり」 |
| 9.999話「皇帝」幕間 | ・本気のミチルと戦いたいと言う晶 ・王を支えるミチルもまた王の資質がある、ミチルが王の舞台の可能性が見たい ・ミチルにはスタァの資質がないから晶を王にすることに全力をかけた ・クビを言い渡す晶、今度はその才能を自分のために使ってほしい ・相討ちに終わる2人「アタシ、再契約」 |
| 10話 | ・「運命と真実のレヴュー」華恋VSあるる ・アタシは新発見した、舞台が好きだった私が、舞台が大好きな私をみつけた ・私のいる場所が全部舞台、夜空に輝き続ける月のように立ち続ける ・スタァライトに縛られるのはもったいないと言うあるる、舞台の探しものだって舞台にある ・華恋のキラめきを見ているひかり「私達はもう…」 |
| 11話 | ・レヴューが続いている真矢クロやちよ、珠緒もまだやる気で、香子は決着つかんわとアンドリューに呼びかける ・オーディションをお開きにしようとする香子、えるに「もっと見たい」と言われてしまう ・あるる、新しい燃料をくべるべく劇団【A】のみんなも舞台に呼ぶ |
| 12話 | ・まひるやひかり、ララフィンたちが続々と舞台へ ・えるる、迷いのないえるを見て「私の役もそろそろ終わるときかもしれない」 ・劇フェス開演 |
| 13話 | ・エマージェンシーポッドから月に降り立ち一周してしまった星の少女 ・無数の灰、月は命の果てる場所だった ・砂の中から愚者が目覚める。これまでの旅の話を聞かせると、自分も旅に出たくなったと言う |
| 14話 | ・世界は語る、アルカナとは表現者・アーティスト・舞台少女とも呼ばれる存在 ・ここはアルカナが辿り着く戯曲の果て、ここで燃え尽き再び目覚める ・全てを目に焼き付け言葉に記し次の世代へ伝える、それがあなたの役「星」のアルカナ ・幕が上がり、旅が始まる…アルカナたちが星に声をかける |
| 15話/「月」幕間*1 | ・幼い頃に見た劇フェスの舞台に胸を貫かれた、と振り返るえる ・雨宮にあなたが続きを書いて完成させてと託される ・今度は私があの人たちのキラめきを永遠の戯曲として書き起こす番 ・フロンティアに入学した西野える、あるると再会 |
最終章とあって、因縁の相手と決着つけようとする場面の連続。そして劇スに繋がりそうな要素もあったりする。
ララフィンの迷い


小屋入りも近づいたある日の稽古場、「運命の輪」華恋と「希望」ララフィンの稽古が行われていた。
ララフィンの中に僅かに見えた"迷い"に気づいた華恋。ララフィンのイメージする「希望」は美しく正しく真っ直ぐなヒーローらしいものだったが、舞台のあるるが観れなくなるのが嫌で、本人の意向もお構いなしに押し付けてしまったことから「希望」の演じ方に迷いが出たと言う。

でも希望って押し付けるものだよ、と華恋。華恋もまた、一人で「運命の舞台」を演じ続けるひかりに無理矢理飛び込んだことがあった。「希み」と「望み」、2つも望んでるんだからわがままで傲慢だ、それにわがままで傲慢なヒーローの方がドラマティックでワクワクするでしょ?と物語のダークヒーローを例に挙げる*2。

華恋の助言のおかげでララフィンは自分なりの「希望」を見いだせた。そんなララフィンを見て華恋は、独り立ちするために大切な人とぶつかりあうなんてすごいなぁ…と呟く。「ひかりに負けたくない」と思う日がいつか来ることは、このときの華恋はまだ知らない。

劇フェス開幕…のはずが!?
とうとう迎えた劇フェス本番。
華恋たち、そして雨宮と眞井らもこの日を迎えられたことに喜びを感じていた。ついに幕が上がる、と思ったそのとき…


劇団【A】旗揚げ公演をすることになる舞台少女たち。ただ一人の観客、えるのためにキラめきをぶつけ合うレヴューが幕を開ける。
劇団【A】のスタッフクレジットは以下の通り。
- 演出︰星見純那
- 脚本補佐︰田中ゆゆ子
- 音楽︰露崎まひる
- 音響︰音無いちえ
- 美術︰神楽ひかり
- 照明︰大場なな
- 衣装︰秋風塁
- ヘアメイク︰胡蝶静羽
- 小道具︰恵比寿つかさ
- 大道具︰リュウ・メイファン
- 殺陣︰石動双葉
- 特殊効果︰野々宮ララフィン
- 舞台監督︰雪代晶
- 制作︰叶美空
- プロデューサー︰鳳ミチル

レヴュー
執着と終末のレヴュー
1〜3話のレヴュー。真っ先に香子が対戦相手に珠緒を指名。日舞の同門、因縁の2人である。
香子は珠緒が宣戦布告してきた*3と言うが、珠緒に言わせれば先に因縁をつけて来たのは香子だと言う。先生に褒められたことをネチネチ言ってきたそうだw
それに香子は中学生時代から大会で勝てなかった相手…家柄と才能にも恵まれているのになおも奪っていく悔しさを噛み締めていた。そして珠緒の「死神」の演技は、香子のような傲慢さで演じたものだったのだ。


襲名に向けて女の子の楽しみを捨てて舞に打ち込んできたのに、ぽっと出の珠緒が褒められたらそりゃ文句も言いたくなる、と反論する香子。才能あるのにただ綺麗に舞って満足している空っぽな珠緒に腹が立っていた。

でも珠緒は塁とのレヴューで変わった。奪うだけの「死神」では香子に勝てない、それを皆が教えてくれた。強欲に傲慢に自分勝手に、必ず「未知なる主役」になって香子に勝つと約束した珠緒。香子はそんな珠緒を見て、ライバルとして認めたのだった。


激情と突破のレヴュー
4〜6話のレヴュー。夢大路姉妹のぶつかり合い。文と同じ舞台に立つために頑張ってきたのに、文がいなくなって「約束の舞台」を失ってしまった栞。もう逃げないで私を見てよ!と迫る。

一方で文はずっと見てた、ずっと見てたからそのキラめきに目を焼かれたのよ!と反論。姉として妹に負けるのが怖くて、仄暗い気持ちを抱いた自分が嫌になって逃げたと言う文に、栞は「バァ〜〜〜カ!!!」と叫ぶ。

そんなんで幻滅するとでも思ったの?!追いつきそうになったくらいで逃さないよ!!と迫る栞。血で遺伝子で運命で繋がれた一番残酷な舞台少女、お姉ちゃんは死ぬまでお姉ちゃん、だからあの約束は永遠だと言い、「私がプラティーンになるからお姉ちゃんは宰相として支えてよ!(留年しろ!)」と言い放つ。


文は舞台の真ん中で土下座する。一度死んだ舞台少女、今度は凛明館の夢大路文として珠緒を倒してでも未知なる主役を目指したいから、だからあの約束はチャラにしてくれ…と言う文。当然栞はそんなの納得するはずもなく…。


度重なる押し問答の末、どこでもいいからもう舞台から降りないって約束して!と言う栞。終わらない追いかけっこ、姉妹で舞台少女、姉妹でライバルとなる。


決断と独断と解放のレヴュー
7〜9話のレヴュー。晶に頼まれた、と言って真矢クロはやちよを指名。2対1?と戸惑うやちよに「あなたも"2人"なんですから」と言う真矢。

ポジションゼロに立てるのはただ1人。先代シークフェルト生徒会長に真矢クロは叩きのめされた。劇フェスを通して己の弱さを知り、世界の広さを学んだと言う。


母みたいに「お姉ちゃんを捨てろ」と言うんですか!と言うやちよに、「いいえ、共に行けばいいのです。私達のように」と答える真矢クロ。真矢クロもかれひかも心の中に共演者がいるから、やちよの気持ちがわかると言う。あなたが立っている舞台はかつて私達が演じた舞台、不完全で欠けているから、1人だからこそ私達は他者と舞台に立てるのだと説く。舞台に集う愚か者たち、「舞台バカ」…。


実はやちよは「エリュシオン」を演じたあたりから、姉の声が聞こえなくなってきていたことを話す。姉が怒っているからではないかと思っていたやちよ。でもそれは、お姉さんがやちよの傍から観客席へ移ったからじゃないかしら?とクロディーヌは言う。そのとき…

やちよには聞こえた。「いってらっしゃい」というちとせの声が。そして晶、あるる、そして真矢クロが姉のことを信じてくれた。やちよは新たな一歩を踏み出す。



ななはやちよが自分だけの孤独、秘密を抱えていたことをなんとなく察していた。"2人"から旅立つやちよを見て「別れは悲劇じゃない、新しい出会いへの旅の始まり」私は今まで何を見てきたのだろう…と呟く。別れの悲劇を嫌い、別れに傷つきたくなくて永遠の戯曲を壊そうとまでしたななが、正義と絶対のレヴューを経てこの気づきを得たのだった。
晶とミチルの再契約
「皇帝」幕間でも濃密なレヴューが。
やちよのレヴューを観ている最中にミチルを連れ出す晶。これまで様々な舞台に立てた感謝を述べつつ、まだ立っていない舞台があると言う。戸惑うミチル。

自ら上掛けを落とし栞に勝ちを譲ったこと、文に「献身を捧げるのは自分自身の舞台であってほしい」と言ったことに触れ、賢すぎるミチルは自分を王にするためにどれだけのことを犠牲にしてきたのかと案ずる晶。王を支えられるのはミチルもまた王の資質を持つからだとして、最高のエリュシオンを生み出すための熱量を得たい、本気のミチルとぶつかり合いたいと迫る。

晶の王の舞台で魅了できればそれでいいし、そのためにいつだって本気だった!と反論するミチル。ミチルが王の可能性なんてありえない、と言い切るミチルに晶はクビを言い渡す。



「だったらちょうだいよ!晶の身長!その歌声、惹きつける存在感、全部ちょうだいよ!!」
ミチルはいよいよ隠していた胸の内を顕にする。なぜ本気を目指さないか、それはあのとき晶に見惚れたから、勝てないって思ったから。自分には持って生まれたスタァの資質がないから、だから晶を王にすることに全力をかけてきたのだと…

ミチルを解放するために再度クビを言い渡す晶。もう宰相の役目は終わった、私の世話はもういい*4、だから今度はその才能を自分のために使ってほしいと言う。かつての呼び名、ミッチーとアッキーに戻るのがエモい…


死せる王を支える宰相から、王と王がライバルとして結ぶ新たな契約へ。本気のミチルと晶の激突は相討ちに終わった。



運命と真実のレヴュー
10話のレヴュー。再会した華恋とあるる。生まれ変わったあるるの姿に喜ぶ華恋。
あるるは「アタシ、新発見」をした。舞台が好きだった私が、舞台を大好きな私をみつけた。舞台から逃げ出した私が、もう二度と逃げ出さない私をみつけた。哀しい過去は胸の奥からなくなりはしない、けど私が舞台で輝く燃料は全て私の中にある!とあるあるモード全開でぶつかる。


あるるとならもっと輝ける!と応戦する華恋。「私が立つ全ての舞台は、"スタァライト"を演じるための糧!」と言い切る華恋に、あるるは「もったいないよ!」と叫ぶ。スタァライトに縛られずにもっと自由に身勝手に求めていいんだよ!と言う。


その様子を観ていたひかり。クロディーヌにも同じようなことを破壊と決断のレヴューで言われている。華恋を眩しく感じるひかりは何を思うのか…


終わらないレヴュー
真矢クロはやちよ相手に「お礼参りのレヴュー」始めちゃうし、珠緒もまだまだやる気で決着がつかない。香子は流石にこれだけやれば未来のえるが「永遠の戯曲」を書ききる充分な燃料が届いたとして、オーディションをお開きにしようとするのだが…失敗w


あるるは新しい燃料を焚べれば舞台少女は何度だって蘇る、と言って劇団【A】の皆も舞台に呼ぶ。

まひるが、ひかりが、劇団【A】の皆が続々と舞台へ。またあるるにルールをぶち壊されて呆れるアンドリューだったが、えるるは自分の「役」の終わりが来ることを悟るのだった。


アルカナ・アルカディア
18章の楽曲は「星の少女、月に少女」。あるる、華恋、真矢、やちよの4人で歌唱。
エマージェンシーポッドから月に降り立った星の少女。月を一周してみたが、何もなかった。無数の白い砂の中に見える残骸、ここは死の砂漠だった。

これまでの旅は無駄だったのか…?と戸惑っていると、砂の中から愚者が目覚める。愚者の要求に応え、これまで見てきた「世界」について話すと、愚者は自分も旅を始めると言い出した。


【世界】は言う。彼は旅することを宿命づけられた【愚者】のアルカナだと。【アルカナ】とはそれ即ち【舞台少女】なのである。


星の少女に湧き上がる「物語を書き記したい」という思い。彼女もまた【星】のアルカナなのだと【世界】は言う。驚く【星】の少女に、【運命の輪】と【月】が出迎える。



運命の輪「おかえり、【星】の少女よ」
月「いこう、【星】の少女よ」
月・運命の輪「幕があがり、旅が始まる―――」
えるが観た舞台

これまでのアルカナたちが、次々と【星】の少女に呼びかけるクライマックス。




劇フェスの舞台で、24人のアルカナたちのキラめきに心奪われた幼いえる。彼女たちが呼びかける【星】、キャスティングされていない【星】は自分だと感じとるのだった。

終演後に雨宮から「星の台詞は空白にしておいたから、続きはあなたが完成させるのよ」と託された。こうしてえるはたくさん浴びたキラめきを血肉として、「永遠の戯曲」を書ききる旅を始めたのだった。






(いやぁ…もう、長編映画を見終わったかのような気分…)
運命の再会

時は過ぎ、西野えるはフロンティア芸術学校に入学。その教室で"卒業生の女性"に出会う。なぜフロンティアを志望したのか訊かれ、かつて夢の中で自分を認めてくれた人がいたことを話すえる。


タロットカードの「月」のアルカナに触れ、正位置の「不安」「恐怖」「胸騒ぎ」は舞台に立つ我々そのものだと説く女性。


反抗期の「あの子」に教えてあげて…そう言われたえるは、やるべき「役」があることを悟る。かつて自分を創ってくれた「あの子」を、今度は私が助ける番だと。


この女性こそ、あるるだと確信したえる。「永遠の戯曲」を完成させたら「未知なる主役」として立ってもらえますか?と訊くところで、物語は幕を閉じる。


まとめ
冗長だけどやっと書けた…「アルカナ・アルカディア」、あらためて壮大な話だった…。
10章「自称、舞台少女」6話後編であるるがえるの舞台に飛び込み、11章「作劇、舞台少女」4話でもっとお話を書いていいんだとあるるたちに認められ、そこからこんな展開になるなんて予想だにしなかった。劇フェスの稽古と舞台少女たちのレヴューとがクロスして、盛りだくさんだった12〜18章。本当に素晴らしかった。
スタリラがサ終してしまい、もうあのシナリオを見れないのかと思うとせつない。舞台上演とかしてほしいな…観たいな…(貪欲)