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家族との向き合い方を見つめ直す 『ウィンター・ホリデー』坂木司

ウィンター・ホリデー

ウィンター・ホリデー (文春文庫)


著者 坂木司坂木司〜日常ミステリーで広がる世界観 - 本当に本が読みたくなる読書のブログ
出版社 文藝春秋
分類 ミステリー小説
出版日 2014/11/7


前作『ワーキング・ホリデー』の続編で、仕事と家庭生活を描いたホリデーシリーズ2作目が、この『ウィンター・ホリデー』です。


登場人物は前作とほとんど変わりません。


沖田大和、通称ヤマト

元ホストで熱血漢の配達員ヤマトこと沖田大和。

前作『ワーキング・ホリデー』では、ホストクラブを解雇され、経営者ジャスミンの立ち上げた運送会社に勤め始めました。

新しい仕事、そして新しい家族と出会い葛藤するヤマト。

今作『ウィンター・ホリデー』では、息子の進と父として向き合うヤマトの熱い気持ちが伝わってきますよ。


家庭的な小学生の息子進。

成績優秀で、母親と二人三脚で家庭を支える孝行息子。

どんなことでも無難にこなせる進にも、やっぱり小学生ならではの悩みもあります。

住まれた頃からずっと一緒にいる母親、生まれた頃にはいなかった父親。

進自身も子どもとして親とどう向き合うのか、第2作の『ウィンター・ホリデー』では進自身にも試練が………

頑張れ進!いいえ、頑張ってるよ進!と応援したくなります。

ジャスミン

作中のヤマトと進にとっては信頼できるおじさん(?)役の元上司おかまのジャスミン

私は登場人物の中で際立って好きになれるのはジャスミンです。

ジャスミンは法的な性別と自身の性別2つの面があるため、母性的な人柄も父性的な人柄も持っています。

さらに人情屋のジャスミンですが、厳しい上司の顔を見せることもあり、1人で何役もこなしている人間的な器の大きさは尊敬しますね。

本当に周りに1人いて欲しい人物です。


舞台はイベントが盛りだくさんの冬


前作『ワーキング・ホリデー』で小学生の進が夏休みの間、父親のヤマトと暮らしてから数ヶ月が過ぎた後のお話です。

今作の『ウィンター・ホリデー』はタイトルの通り冬休みです。

冬休みはクリスマスあり、年末年始ありとイベントが多い季節でもあります。

イベントの中でヤマトと進、登場人物たちに起こる出来事。

その中でそれぞれが何を思って行動するかも、とても個性的です。


テーマは家族とどう向き合うか

今作『ウィンター・ホリデー』のテーマは「家族とどう向き合っていくか?」を強く感じます。

前作、『ワーキング・ホリデー』のテーマが主人公の元ホスト沖田大和が「仕事にどう取り組むか?」。

今回はヤマトと進も含めた登場人物たちの家族との関わりを深く掘り下げた内容。

坂木司さんの物語は身近な出来事を取り上げており、読み手が自分の暮らしに照らし合わせて物語に入り込むことができるところが素敵。

冬は遠くへ過ぎ去っていきましたが、物語の舞台が自分の周りに広がる。

そんな素敵な物語ですよ。


坂木司さんの「ホリデーシリーズ」はこちらです↓
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坂木司さんの「ひきこもり探偵シリーズ」はこちら↓
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