
この記事は、7分で読めます。
福岡の美味しいものを挙げると、豚骨ラーメン、博多うどん、もつ鍋、博多水たき、ごまさば等、数え上げたら切りがありません。
私も福岡を訪れると、必ずこれらの名物を食べるようにしています。こうした名物のなかでも、私が「これは外せない!」と思うのが「天ぷら」です。
というのも福岡には、「天婦羅処ひらお」という地元福岡で絶大な人気を誇る天ぷら屋さんがあります。
福岡市内を中心に福岡県内だけに直営店8店舗を展開し、毎年、「食べログ天ぷら百名店」には系列の店舗が必ず登場しています。
「天ぷら100名店」に登場するお店は、一人一万円もする高級店が多いのですが、このお店はなんと890円(大名店・天神アクロス店は940円)から定食が食べられます。
しかも揚げたてを一品ずつ出してくれ、味も文句のつけようがなくうまいのです。
今回は、そんなひらおの魅力に迫るべく、今回の福岡旅行で「大名店」を訪れた際の体験をまとめました。
開店前からお客が行列
地下鉄天神駅や赤坂駅からほど近い大名に位置する、ひらお大名店。開店時間は11時です。この日は平日だったのですが、旅行の最終日ということもあり、待つのが嫌だったので、一番乗りを目指して、10分前にお店の前に到着しました。

しかし、残念!すでに数組のお客さんがお店の前に並んでいました。結局、3番目に入店することになりました。
今年の2月にも福岡空港のそばにある本店で食べたのですが、その時のことを思い出し、期待感が高まります。
開店時間になると、店員さんがドアを開けてくれました。いよいよ入店です。

リーズナブルに味わえる本格天ぷら
店内に入ると、まず自動販売機で食券を購入します。

ひらおのメニューは、定食を中心に種類豊富に揃っています。定番の「いつもの定食」をはじめ、魚介がメインの「魚定食」や野菜がメインの「野菜定食」など、その日の気分に合わせて選ぶことができます。
価格も非常にリーズナブル。本格的な揚げたて天ぷらを、気軽に楽しめるのがひらおの大きな魅力です。
定食にはご飯、味噌汁、そして大人気のイカの塩辛とゆず大根がついてきます。ゆず大根はテーブルに置いてあり、好きなだけ食べることができます。
私が今回注文したのは、「いつもの定食」(1,090円)です。天ぷらの内容は、エビ・ささみ・モッツアレラ・白身・もち・野菜3品でした。

食券を購入したら、入店順にカウンターの奥から座っていきます。席に着くと、まずはごはん、みそ汁、イカの塩辛、大根おろしが入った天つゆが提供されます。

それらを頬張りながら天ぷらを待ちます。
しばらくすると、揚げたての天ぷらの香ばしい香りが食欲を刺激し、活気あふれる声が響き渡ります。
オープンキッチンなので、職人さんが手際よく天ぷらを揚げる様子を間近で見ることができるのも、ひらおの魅力の一つです。
次々と揚げたてが提供される天ぷらは、衣はサクサクと軽く、中はふっくら。素材の味を最大限に引き出した絶妙な揚げ加減で、どれもが絶品です。

特に、揚げたてのエビはプリプリとした食感がたまりません。

イカの塩辛は、柚子の風味が効いていて、ご飯が何杯でもいけそうなほど美味しいです。ゆず大根もさっぱりとしており、箸休めに最適です。

これらだけでも十分に満足できる一品ですが、天ぷらとの相性も抜群で、ついつい食べ過ぎてしまいます。
ひらおの特徴的な光景として、カウンターの後ろに設けられた待合席があります。
席が空くのを待つお客さんが、ずらりとカウンターの後ろに並んで座っているのです。この独特のスタイルも、ひらおならではの活気と人気を物語っています。
※下の写真は、今年2月に本店で撮ったものです。(大名店で撮れなかったので)

ひらおの歴史とこだわり
ひらおの創業は1979年。当時はまだ珍しかった「目の前で揚げる天ぷら」というスタイルを確立し、地元福岡の人々の心を掴んできました。
そのこだわりは、創業から半世紀以上経った今でも変わらず受け継がれています。
ひらおの天ぷらは、注文を受けてから一つ一つ丁寧に揚げられるため、常にアツアツの状態で提供されます。
食材にも徹底的にこだわり、新鮮な魚介や旬の野菜を厳選。豚肉は九州産、米は島根県産コシヒカリなど、産地指定を徹底しています。
特に、イカの塩辛(消費期限5日設定)とゆず大根は無料サービスでありながらも、その美味しさから多くのファンを持つ逸品です。
昔はイカの塩辛もテーブルに置いてあり、自分で好きなだけ入れることができましたが、今は小皿に入れたものが提供されるスタイルに変わりました。これらを目当てに訪れる人も少なくないそうです。
美味しさを支えるプロフェッショナルな仕事
ひらおの美味しさを支えているのは、職人さんの高い技術力だけではありません。その裏には、徹底した経営方針と社員教育があります。
ひらおは、フランチャイズは行わず、福岡県内の直営店にこだわって経営しています。最高の状態で天ぷらを提供するため、食材の仕入れから調理、接客に至るまで、各工程で厳しいチェックを行うにはこの体制しかない、という信念に基づいているそうです。
また、社員教育にも力を入れており、技術指導はもちろんのこと、お客様への感謝の気持ちやホスピタリティ精神を大切にするよう指導されています。
そうしたこともあり、揚げ手の職人さん、配膳スタッフともにとても手際が良く、大量のお客さんをさばいていきます。テキパキと仕事をしている彼らの目を見ると、凄みがあり、なんだか怖くなる時もあります。
「天ぷら定食まきの」との違い
天ぷらといえば、関西では近年「天ぷら定食まきの」も人気を集めています。まきのは、関西圏を中心に店舗展開しており、東京にも数店舗を構えています。
天ぷら定食まきのは、丸亀製麺を展開している株式会社トリドールが運営しているブランドで、2006年7月に1号店を兵庫県加古郡に出店しました。
まきのは、ひらおを参考モデルにしているのは間違いないように思います。両者とも揚げたて天ぷらをリーズナブルに楽しめるという共通点がありますが、いくつかの違いもあります。
これらを以下のとおりまとめてみました。なお、すべての店舗に行ったわけではないので、店舗によっては異なる点があるかもしれません。その点ご了承ください。
- 天ぷら定食を格安で提供:どちらも専門店ならではの本格的な揚げたて天ぷらを、非常にリーズナブルな価格で提供しています。メニューも複数あり、選択肢が豊富です。
- いかの塩辛、ゆず大根がついてくる:定食には、両店ともに無料のいかの塩辛とゆず大根がセットになっており、これを目当てに訪れるお客さんも少なくありません。
- カウンター後ろに待合席:どちらの店舗も、混雑時にはカウンターの後ろに待合席を設け、お客さんが座って順番を待つスタイルが一般的です。(まきのの一部店舗は店外に配置)
- 支払い方法:ひらおは、入店前に食券販売機で食券を購入する「前払い制」。一方、まきのは食事後にレジで会計をする「後払い制」。
- 決済手段:ひらおは、「現金のみ」の支払い。対してまきのは、現金だけでなくクレジットカードやQRコード決済など、多様な決済手段に対応。
- 待合席の順番:ひらおでは、待合席に座っているお客さんを基本的に「入店順」に着席する。まきのは、待合席は自由席で、カウンターが空くと、名前を呼ばれる。(入口付近にウェイティングリストが置いてある)
- 天ぷらの品数:ひらおの定食は、基本7品(とり天定食は8品)の天ぷらが提供される。まきのの定食は、基本6品(野菜天定食は5品)で提供される。
- 衣のタイプ:ひらおの天ぷらは、衣が比較的「軽め」でサクサクとした食感が特徴。まきのの天ぷらは、衣がやや「重め」でしっかりとした食べ応えがある。
- 一品のサイズ:天ぷらは一品のサイズ(特に野菜類)は、まきのほうが「大きめ」のサイズで、食べ応えがある。
- 品出しのペース:ひらおは、基本的に「1品ずつ揚げたてを提供する」スタイル。一方、まきのは最初に3品まとめて提供され、その後残りの3品が提供されるなど、「複数品をまとめて出す」スタイルが基本。
どちらも美味しい揚げたて天ぷらを提供していますが、ひらおはより地元福岡にこだわり、活気ある雰囲気が魅力。提供スタイルや決済方法などもお客さんをできるだけ待たせずおいしい状態で食べてもらうという視点からの独自のこだわりが見られます。
一方、様々な業態の飲食店を展開しているトリドールが運営しているまきのは、多様な決済手段やモダンな雰囲気で、老若男女などより幅広い層にアプローチしています。
定食の価格設定は、まきのは1,210円(税込)~と、ひらおよりもお高い設定ですが、まきのはイカの塩辛が食べ放題、ごはんもお替り自由(ひらおは有料)ですので、一概にどちらがコスパがよいとは言えません。
ごはん(大)230円、 ごはん(中)200円、 ごはん(小)150円、 定食のご飯大盛50円 、みそ汁110円、 サービス塩辛大盛り※1回限り50円
※まきののテーブルには、下の写真のように、ゆず大根といっしょに、イカの塩辛が置いてあり、自由に食べれます。

※まきのは、毎月15日に玉子天(150円[定食に付ける場合])が無料になります。

どちらが好きかは、その人の好みによって変わるでしょう。
けれども、行ったことのない人は、福岡でしか味わえないひらおの「体験」をぜひ一度は味わってみてほしいです。
コストパフォーマンスにこだわることが多い(?)関西の方には、まきのと食べ比べをしてもらい、感想を聞きたいです。
まとめ
今回の記事は、いかがでしたでしょうか?
揚げたての天ぷらを心ゆくまで堪能し、お腹も心も満たされました。ひらおの天ぷらは、ただ美味しいだけでなく、私にとっては、福岡の食文化の厚みを感じさせてくれる特別な存在です。
活気ある店内で、職人さんが揚げる音を聞きながら、アツアツの天ぷらを頬張る。そして、無料のイカの塩辛とゆず大根でご飯が進む。この一連の体験は、まさに福岡のソウルフードならではの醍醐味です。
福岡を訪れた際には、ぜひ「天婦羅処ひらお」で、揚げたての天ぷらが織りなす至福のひとときを体験してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事がお役に立てたのならうれしいです。
今回の記事が良ければ、ブックマークとスターをお願いします。
また、SNSでシェアして頂けると、モチベーションが上がります。