毎回恒例の「読んでよかった本」、今回は、ノンフィクションなどの「一般書編」です!
今期はたくさん読みました。では、いってみましょう。
20位 電車で怒られた! 〜「社会の縮図」としての鉄道マナー史〜
思っていた内容とだいぶ違い、軽めの読み物かと思ったら、社会学的な分析でした。
なんか最近こういう「軽めタイトル、本編はもっと踏み込んだ内容」みたいな新書が増えてるがします。
19位 どこまでやったらクビになるか
前から気になっていたタイトルの本。しかしいざ手に取ってみたら、思っていたより結構古い本だったのでびっくり。2008年の本でした。
セクハラ絡みなど、2020年代の今から考えると、この本の内容からだいぶ時代は変わったなぁ……という感じがします。
18位 キャリア弱者の成長戦略
著者、ぜんぜんキャリア「弱者」じゃなく、かなりのハイスペ!(笑)
ただ、この本に出てくる内容は、誰でも取り組めやすそうなものばかり(なんなら、既に自分でも実践しているようなことも多い)ので、ビジネスマンのエッセイとしてだけでなく、ビジネス書的に参考になりそうな箇所も多かったです。
17位 校正・校閲11の現場
私も仕事で校正をすることがあるのと、時々参加している「双子のライオン堂」読書会の課題図書の候補にもなっていたので、読んでみました。
いわゆる「文字ばっかりの本」だけでなく、マンガやレシピ、地図などさまざまなメディアでの「校正・校閲」に取り組む人たちを取材した本。その分野ならではのこだわりなどが垣間見れて面白かったです。
カラーページが多い割には、お値段も高くなく、紙代を抑えている工夫を感じます。
16位 考古学者だけど、発掘が出来ません。 多忙すぎる日常
「双子のライオン堂」での読書会の課題図書になったので読んだ本。3人の考古学者のエッセイがまとまった1冊です。
最近は疎遠になってしまった私の友人にも、考古学をやっている人がいたので、発掘とか忙しそうだったな……と思い出したりもしました。
15位 広告の仕事 〜広告と社会、希望について〜
電通のベテランのクリエイターの方が書いた著書。私も昔、広告業界の隅にいたことがあるので、書かれていることに懐かしさを感じました。
著者は現在78歳で、この本が出たときでも70代前半。「自分たちの時代はこういうことができた」というようなエピソードの部分は、嫌味っぽい感じにならないような気を遣って書いているのが垣間見れて、その点にも「ベテランの仕事人」としての矜持を感じました。
14位 経済は地理から学べ!
この本は2017年の本ですが、ようやく読みました。購入時は「地理」への関心で買っていたものの、いざ読み始めると、かなり「エネルギー」に関する記述が多く、この仕事に転職した後に読んだのは正解だったな、とも思えました。
ちなみにこの本は2025年4月に全面改訂版が出ており、そちらも購入したところです。
13位 「週刊文春」編集長の仕事術
雑誌の性質は違うものの、私の仕事にも活かせるものがないかと思い読んでみました。
「人間が好き」という言い回しがたびたびなされていて、「なるほど、文春砲の仕事はそう言い換えられるのね」と妙に納得してしまいました(苦笑)。犯罪スレスレのことをやっているように思えていたけど、「弱いものいじめにはならないように」「学生時代、先生にあだ名をつける感じ」という考え方はなるほど。
取材や後輩の指導についてのコミュニケーションのあり方は、私にも活かせそうなものがあるかもしれないな、と思いました。そういえばライターの友人は、文春の仕事はとても良いと褒めていたことを思い出しました。
12位 最新 間違いだらけのエネルギー問題
著者が以前出した『間違いだらけのエネルギー問題』の増補版かと思ったら、全く別内容の本でした。目次も、全部違います。
「%」と「割」で単位の不揃いな表や、音引きがダッシュになっている等、校正面で気になるところもチラホラ。ロシア、インド、生成AIとデータセンター、洋上風力、水素など最新事情がまとまっている点は良かったです。
なんというか、本として読みやすくはありますが、個別の話題については特別分かりやすいという感じではなく、ある程度の知識があり、最新のエネルギー事情の概要を把握したい人向けの本……という感じでした。「日本は不景気なのに、この政策でいいのか」という著者の主張は、前作から一貫している感じがあります。
11位 きみのお金は誰のため
前作『お金のむこうに人がいる――元ゴールドマン・サックス金利トレーダーが書いた 予備知識のいらない経済新入門』より分かりやすく、面白かったです。前作はどこか、煙に巻いたようなものを少し感じたので……。
こちらは伏線回収やどんでん返しもあり、小説としても楽しめました。仮想通貨が流行らない理由、お金の価値のくだりなども納得感があります。
GDPを追い求めることや格差については私も近い問題意識を持っていたので励まされる。「お金を使うことは投票」みたいな話と、本当に政治家にしかできないことについてもきちんと分けていて納得。そして、「外国に頼りすぎることが良くない」というところからは、昨今の排外主義も連想しました。
10位 インフラ・レジリエンス
仕事関係で読んだ本。ただ、今の「エネルギー関係」の仕事というよりも、前職の「下水道関係」の仕事を連想することが多かったです。「水道」と「下水道」ってそもそも整備のされ方も全く違うのですが、一緒くたにされがちなことについては特に共感できました。
あとは、事件・事故を調べることも好きなので、鉄道事故・飛行機事故について書かれているところも、その点からも興味深いところがありました。
9位 記者がひもとく「少年」事件史
「事件好き」なのでその点から興味を持って読みましたが、記者・メディアとして示唆に富む本でした。少年事件を扱った本は多々あれど、その「報道での扱われ方」「『少年』の定義」を分析するようなものはこれまでなかったのではないかと思います。
個人的には、なんとなく永山則夫には「少年」の印象は薄い。そして、地元(長崎)の事件の引用も多かったので、私が中学時代に受けた不良によるいじめや、同窓会で、医者になった同級生からのセクハラ等を思い出してしまう箇所もあり、意外とフラッシュバック注意な本でもありました。虐待や性犯罪サバイバーの本とかだったら元々覚悟して読むから意外と大丈夫なんですが、少年犯罪の本でトラウマ喚起されてしまうのは予想外でした。
8位 新聞記者がネット記事をバズらせるために考えたこと
私も仕事でメディアの記事や見出しを書くことがあるので、その参考になればと思って読みました。短い記事を毎月担当しているので、字を削りたい気持ちは分かります。
「主人公」を誰に設定するか、というくだりを読んで思い出しましたが、漫画「鬼滅の刃」も、元は脇役予定だったキャラを主人公にしたことでヒットしたと何かで読んだ覚えがありますし、記事でも「誰を主人公にするか」は重要そうだなと改めて感じました。
そして第5章、「調べによると」が「誰の調べなのか」は私も直感では間違えてしまい、読み手としてのリテラシーについても再考させられました。批判・指摘を受けた見出しについても勉強になりました。