(tangle から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/14 06:13 UTC 版)
WEB(ウェブ)は、ドナルド・クヌースによって設計および開発されたプログラミングの仕組みであり、TeX の実装に用いられていることで知られる。
クヌースが提唱する「文芸的プログラミング」を実装したものがこの WEB であり、ソフトウェアを文学作品として著述するための仕組みである。クヌースは「文芸的プログラミング」( THE COMPUTER JOURNAL 掲載版)の中で WEB を「文書整形言語とプログラミング言語という二つの部分の組み合わせ」だと説明した[1]。 WEB ではソースコードは説明文の中に記述されるが、これは一般的なプログラミング言語において、コメントがソースコードの中に記述されるのと対照的である。WEB テキストを記述するときは節ごとにひとまとまりのコードとその説明を記述する。出来上がったWEBテキストを weave というプログラムに通すと、TeX 経由で整形された印刷用のドキュメントが得られる。一方 tangle というプログラムを通すと、コンパイラやインタプリタなどプログラミング言語処理系に掛けることができる(狭義の)ソースコードが得られる。
オリジナルの WEB は tangle することによってプログラミング言語 Pascal のソースコードを出力するものであるが、ここから C言語のソースを出力する CWEB・任意のプログラミング言語に適用が可能な noweb が派生した。また WEB の出力を C 言語に変換する Web2C があり、近年 TeX をコンパイルするために用いられている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/23 15:06 UTC 版)
数学の分野において、タングル (tangle) は結び目の一部分を切り取って得られるような幾何的対象のことである。通常次の二種類のいずれかを指す。
これらは共に「境界付き 3次元多様体に埋め込まれた、 1次元の(境界付き)多様体」とみなせるが、これら二種類のタングル(もしくはその一般化)が統一的に扱われることはないようである。
n-タングル (n-tangle)とは、交わらない n 本の(両端のある)曲線の 3次元球への適切な埋め込みのことである。各曲線の各端点は 3次元球の境界にあらかじめ指定された 2n 個の点のいずれかに写されなければならない。二つの n -タングルは、片方のタングルを他方に移す、境界を固定する全同位が存在するときに同値であるとする。タングルの理論は結び目理論の類似としてとらえられるが、閉曲線の代わりに端点が固定された紐を扱うというところが異なっている。
タングルはジョン・ホートン・コンウェイによって導入された。
一般性を失うことなしに、(タングルの端点が写る)3次元球の境界上の指定された点はある大円上にあると仮定してよい。タングルは、この大円を境界とする平らな円盤への射影が一般的な位置となるように変形することができ、射影図に交差の上下の情報を加えたものを(結び目の正則表示のように) (正則)表示と呼ぶ。
タングル(の表示)は結び目や絡み目の表示の中にしばしば現れ、絡み目を構成するブロックとして使われることもある。(例:モンテシーノス絡み目)
有理タングル(rational tangle)とは 2-タングルであって、自明な 2-タングル(交差を持たないタングル)と同相なもののことを言う。通常、その四つの端点は方位からの類推で NE(北東)、NW(北西)、SW(南西)、SE(南東) と呼ばれる。
有理タングルの任意の表示をとると、それはとても複雑に見えるが、実は単純な表示がある。まず水平[resp. 垂直]な二本の曲線を持つタングルの表示を考え、それに「ひねり」を追加する。即ち NE と SE [resp. SW と SE] の端点を入れ替えることによって交差を一つ追加する。これらの操作を繰り返すことによって有理タングルの表示が得られる。ちなみに上記の操作の際、ひねりを加えた端点に近いところだけが変化し、それ以外の部分は変化しないとしてよい。
有理タングルのこのような表示を、端点同士を連続してひねった数の組として記述することができる。例えば (-2,1,3) という数の組は、水平な二本の曲線からなるタングル表示から始めて、まず NE/SE の端点を 2回ひねり、次に SW/SE の端点を 1回ひねり、そして NE/SE の端点を 3回、前回とは逆方向にひねってできる表示を表している。数の組が 0 から始まっている場合、二本の垂直な曲線からなるタングルから始めることにする。すると水平な二本の曲線からなるタングル表示は (0) と表せるが、垂直な二本の曲線からなるタングル表示は (0,0) となる。この約束は「正」「負」のひねりを記述するのに必要だ。 しばしばここまで説明してきたような数の組を指して、「有理タングル」と呼ぶこともある。
有理タングル ![]()
なお,重み付き3-正則平面グラフとしての![]()
3交点から11交点までの結び目および絡み目の2重性並行表示と重み付き3-正則平面グラフが, The Knot Atlasに掲載されている。 また,別の報告で,3-正則平面グラフの全域木を用いて結び目を構成する方法の記述もある[3]。