読み方:ぼくしんぐ
二人の競技者がロープを張って囲んだ四角の競技場(リング)で相対し、両手にグローブをはめて上半身を打ち合い、ノックアウトを目的に勝敗を争う競技。体重別の階級制。拳闘。
| 階級/体重 | エリート・ユース*1 男子 | エリート・ユース*1 女子 | オリンピック 女子 | ジュニア*2 男子・女子 |
| ピン級 | − | − | − | 42キロ超 46キロまで |
| ライトフライ級 | 46キロ超 49キロまで | 45キロ超 48キロまで | − | 46キロ超 48キロまで |
| フライ級 | 49キロ超 52キロまで | 48キロ超 51キロまで | 48キロ超 51キロまで | 48キロ超 50キロまで |
| ライトバンタム級 | − | − | − | 50キロ超 52キロまで |
| バンタム級 | 52キロ超 56キロまで | 51キロ超 54キロまで | − | 52キロ超 54キロまで |
| フェザー級 | − | 54キロ超 57キロまで | − | 54キロ超 57キロまで |
| ライト級 | 56キロ超 60キロまで | 57キロ超 60キロまで | 57キロ超 60キロまで | 57キロ超 60キロまで |
| ライトウエルター級 | 60キロ超 64キロまで | 60キロ超 64キロまで | − | 60キロ超 63キロまで |
| ウエルター級 | 64キロ超 69キロまで | 64キロ超 69キロまで | − | 63キロ超 66キロまで |
| ライトミドル級 | − | − | − | 66キロ超 70キロまで |
| ミドル級 | 69キロ超 75キロまで | 69キロ超 75キロまで | 69キロ超 75キロまで | 70キロ超 75キロまで |
| ライトヘビー級 | 75キロ超 81キロまで | 75キロ超 81キロまで | − | 75キロ超 80キロまで |
| ヘビー級 | 81キロ超 91キロまで | 81キロ超 | − | 80キロ超 |
| スーパーヘビー級 | 91キロ超 | − | − | − |
| 階級 | 体重*7 |
| アトム級*1 | 102ポンド(約46.27キロ)以下 |
| ミニマム級*2 | 105ポンド(約47.63キロ)以下 |
| ライトフライ級 | 108ポンド(約48.99キロ)以下 |
| フライ級 | 112ポンド(約50.80キロ)以下 |
| スーパーフライ級 | 115ポンド(約52.16キロ)以下 |
| バンタム級 | 118ポンド(約53.52キロ)以下 |
| スーパーバンタム級 | 122ポンド(約55.34キロ)以下 |
| フェザー級 | 126ポンド(約57.15キロ)以下 |
| スーパーフェザー級 | 130ポンド(約58.97キロ)以下 |
| ライト級 | 135ポンド(約61.23キロ)以下 |
| スーパーライト級 | 140ポンド(約63.50キロ)以下 |
| ウエルター級 | 147ポンド(約66.68キロ)以下 |
| スーパーウエルター級 | 154ポンド(約69.85キロ)以下 |
| ミドル級 | 160ポンド(約72.57キロ)以下 |
| スーパーミドル級 | 168ポンド(約76.20キロ)以下 |
| ライトヘビー級*3 | 175ポンド(約79.38キロ)以下 |
| クルーザー級*4 | 200ポンド(約90.72キロ)以下 |
| ブリッジャー級*5 | 200ポンド(約90.72キロ)超 224ポンド(約101.6キロ)以下 |
| ヘビー級*6 | 200ポンド(約90.72キロ)超 |
(boxing から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/01/28 07:42 UTC 版)
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| ボクシング | |
|---|---|
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プロボクシングの試合(EBU、2007年)
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| 別名 | 拳闘 |
| 競技形式 | 正方形のリングを使用。ラウンド制。 |
| 発生国 | 古代ギリシア |
| 発生年 | 不明 |
| 創始者 | 不明 |
| 主要技術 | 拳(ナックル)による打撃 |
| オリンピック競技 | 有り |
| 公式サイト | 国際ボクシング協会 (AIBA) |
ボクシング(英: boxing)は、拳にグローブを着用しパンチのみを使い、相手の上半身前面と側面のみを攻撃対象とする格闘スポーツ。拳闘(けんとう)ともいう。ボクシングに似た競技はフランスのサバット(ボックス・フランセーズ)のほか、タイのムエタイおよびムエタイをベースにした日本のキックボクシングやシュートボクシング等があり、それらと区別するための俗称として国際式ボクシングと呼ばれることもある。オリンピックの歴史においても古くから正式種目であったことでも知られる[1]。
紀元前4000年ごろの古代エジプトの象形文字から軍隊で行われていたと判読されており、クレタ島の紀元前3000年ごろのエーゲ文明の遺跡からもボクシングの図が書かれた壺が発見されている[2]。
古代ギリシア語では握りしめた拳を「PUGME」といい、それからPUXOS(箱)となった。紀元前4年頃は、初めは脂肪をつけた皮革を指を含めた両手に包帯として使っていた。後からより固い羊皮を掌と拳と手首、肘に巻いた。この皮がグローブとして使われ、セスタスと呼ばれた。テオゲネスが有名である。2018年2月にはハドリアヌスの長城付近で古代ローマのグローブが発掘された。試合は夏に、主に中庭で行われた。対戦相手が殴り倒されるか、片手で人差し指を上げて降参するかのどちらかまで試合が終わらないのがルールだった。外傷も激しかった[3]。
中世ではイタリアやイギリス、オランダなどヨーロッパではレクリエーションとして行われていたが、剣による護身が一般的であったことから定着しなかった。13世紀ごろのイタリアまたはイギリスの神父が「ボクシング」と名付け、近所の若者に教えた事が「ボクシング」の名称の始まりとする説もある。
ロシアの皇帝であったフョードル1世がボクシングに熱中していたという記録が残っている。
16世紀前半から刀剣の携帯の習慣が廃れた。ベアナックル・ボクシングでジェームズ・フィグが名を馳せる。フィグの後継者ジャック・ブロートン (Jack Broughton) が、自ら保持するタイトルの防衛戦の時、相手を殺してしまったために、「ボクシングを普及させるのはこのような危険は廃さねばならない」と考え、1743年に近代ボクシング初となる7章のルールブック「ブロートン・コード」(Broughton's Rule) を発表した。ルールは下半身への打撃の禁止・腰より下の抱込みの禁止・倒れた相手への攻撃禁止、ダウン後30秒以内に立てなければ負け、リング(直径25フィートの円形、硬い土の上)などである。練習とエキシビション試合の怪我防止用にマフラーの名のパッド入りグローブを開発した。
しかし、実際の試合にはグローブを用いることはなく相変わらず素手に近い形で行われ、1754年には死者が多く出てイギリスでボクシングが禁止された。ボクシングの試合はフランスやベルギーなどで行われ、貴族や富裕層の支持が根強く1790年にはイギリスでボクシングが再開された。トム・クリブ は1811年に全英チャンピオンになるが、11年挑戦者が現れず15勝無敗で仕事にならず1822年に引退する事になった。
1814年に元チャンピオンのジョン・ジャクソンが英国ピュジリスト保護協会を設立し、1838年に29条からなる「ロンドン・プライズリング・ルールズ」を発表した。その内容は、ベアナックルで行い、蹴り技の禁止・頭突きの禁止・目玉えぐりの禁止、ダウン者に30秒の休憩に加え所定の位置に戻るまでに8秒間の猶予を与えるなどであった。
このころのボクシングはダウンごとに1ラウンドとし50ラウンドにも及ぶ場合があり、序盤は拳や手首を痛めないように用心しながら、徐々に打ち合った。
1856年、フランスで八百長疑惑によりボクシングなどの興行がパリで全面禁止された。
1867年にロンドン・アマチュア・アスレチック・クラブのジョン・グラハム・チャンバースはルール保証人の第9代クインズベリー侯爵ジョン・ショルト・ダグラスの名を冠した、12条からなる「クインズベリー・ルール」を発表した。これにより、投げ技が禁止されたほか、3分1ラウンドとしラウンド間に1分間の休憩をとるラウンド制、グローブの着用、ダウンした者が10秒以内に立ち上がれない場合はKO負けとすることなどが定められ、現在に通じるボクシングルールが確立した。定着は遅れ以前の「ロンドン・プライズリング・ルールズ」についても1889年7月にジョン・ローレンス・サリバンがジェイク・ロドリゲスと行った防衛戦まで続いた。
クインズベリー・ルールにより行われた最初の公認世界ヘビー級タイトルマッチは、1892年9月7日のジョン・L・サリバン対ジェームス・J・コーベット戦である。
現在のように世界タイトルマッチのラウンド数の規定はなく、プロモーターや現地のコミッション的組織、対戦選手陣営同士の合意などで初期はその都度変わっており、初期の名選手で黒人初のヘビー級チャンピオンのジャック・ジョンソンの1915年4月5日の防衛戦では全45ラウンド制(※結果は挑戦者の26回KO)だった一方、その2回前の1913年12月19日の防衛戦では、全10ラウンド制(※結果は10ラウンドPTSドロー)でバラバラであったが、自身の防衛戦を全て全10ラウンド制で行ったジーン・タニーの引退後の1930年6月12日に行われた空位の世界ヘビー決定戦以降は、世界タイトルマッチは一部の例外を除きほぼ全15ラウンド制で行われるようになったため、1930年代の半ば前には慣例として『世界タイトルマッチ15回戦制』が事実上成立した。しかし1982年11月13日以降の数年にわたって一連のリング禍事件が発生したことを受けて、世界戦をはじめ主要なビッグマッチにおいても最大12ラウンドまでに短縮される動きが広まり、現在に至っている。
ボクシングの試合・スパーリングを挑んだり、実際に対戦しても「スポーツや格闘技である以上」は、それが違法性阻却事由となり決闘罪は成立し得ない。(「決闘罪ニ関スル件」を参照)
アマチュアボクシングでは、シニア(18歳以上)では1ラウンドを3分間、ジュニア(高校生)では1ラウンドを2分とし、ラウンド間に1分のインターバルをおく。
ラウンド数は、日本国内では3ラウンドでおこなわれる形式が一般的であるが、国際試合では1990年代後半から2000年代前半にかけて、1ラウンドを2分間に短縮して5ラウンド制または4ラウンド制で行われるなどした。日本国内でも、全日本選手権とそのブロック予選では2分4ラウンド形式で試合がおこなわれた時期がある。しかし、国際アマチュアボクシング連盟では2009年1月より3分3ラウンド制に統一され、これに従って国内でも3分3ラウンド制に統一された。
男子のラウンドは3分間で、各ラウンドの間に1分間のインターバルが入る。公式戦のラウンド数は、4、6、8、10、12の5種類があり、例えば4ラウンドの試合は4回戦と呼ぶ。選手の技量と戦績に応じて6回戦、8回戦、10回戦と上がっていき、日本タイトルマッチは10回戦、 世界タイトルマッチ(WBA、WBC、IBF、WBO)などは12回戦で行われる[4]。
一方、新しく公認となった女子ボクシングは、1ラウンド2分、インターバル1分で、公式戦のラウンド数は、4、6、8、10の4種類、日本タイトルマッチは8回戦、世界タイトルマッチは10回戦となっている[5]。
リングは正方形で、原則として1辺(ロープの内側)が18フィート(5.47メートル)以上24フィート(7.31メートル)以内とされている[5]。
アマチュアボクシングでは、選手はトランクス、ランニングシャツ(女子はTシャツまたはノースリーブシャツ)、シューズ、グローブを着用する。男性シニアの場合、ヘッドギアの着用は2013年より禁止されており[6]、プロボクシング同様、選手は頭部を露出した状態で試合を行う。グローブの重さはシニア(18歳以上)の選手は全階級を通じて10オンス、ジュニア(高校生)はライトウェルター級までの選手は10オンス、ウェルター級以上の選手は12オンスである。負傷防止のためマウスピースとファウルカップを着用する。
男子のプロボクサーは原則的に上半身裸で対戦し、ランニングシャツの着用は認められていない。
近代ボクシングが発祥したイギリスではヤード・ポンド法を用いることからボクシングの階級もポンド基準となっている。アマチュアの階級はキログラムを単位として区分されている。本体級よりやや軽い級に「ライト」、やや重い級に「スーパー」が添えられて呼ばれるものもある。
国際ボクシング連盟が定める階級は以下の通り(AIBA Technical and Competition rules(PDF))。なお、エリート部門は2010年より改められ、男子はフェザー級が廃止され、それより下の3階級の上限が変更、男女とも10階級となった。
年齢:Elite(19歳以上40歳以下)
Youth(17歳および18歳)
Junior(15歳および16歳)
体重:
| 階級名称 | 男子Elite Youth |
女子Elite Youth |
男女Junior |
|---|---|---|---|
| スーパーヘビー級 | 91kg超 | --- | --- |
| ヘビー級 | 81kg超 91kgまで | 81kg超 | 80kg超 |
| ライトヘビー級 | 75kg超 81kgまで | 75kg超 81kgまで | 75kg超 80kgまで |
| ミドル級 | 69kg超 75kgまで | 69kg超 75kgまで | 70kg超 75kgまで |
| ライトミドル級 | --- | --- | 66kg超 70kgまで |
| ウェルター級 | 64kg超 69kgまで | 64kg超 69kgまで | 63kg超 66kgまで |
| ライトウェルター級 | 60kg超 64kgまで | 60kg超 64kgまで | 60kg超 63kgまで |
| ライト級 | 56kg超 60kgまで | 57kg超 60kgまで | 57kg超 60kgまで |
| フェザー級 | --- | 54kg超 57kgまで | 54kg超 57kgまで |
| バンタム級 | 52kg超 56kgまで | 51kg超 54kgまで | 52kg超 54kgまで |
| ライトバンタム級 | --- | --- | 50kg超 52kgまで |
| フライ級 | 49kg超 52kgまで | 48kg超 51kgまで | 48kg超 50kgまで |
| ライトフライ級 | 49kgまで | 48kgまで | 46kgまで |
| 階級名称 | 体重(男子) | 体重(女子) | 備考 |
|---|---|---|---|
| スーパーヘビー級 | 91kg超 | (設定なし) | |
| ヘビー級 | 81kg超 91kgまで | 80kg超 86kgまで | |
| ライトヘビー級 | 75kg超 81kgまで | 75kg超 80kgまで | |
| ミドル級 | 69kg超 75kgまで | 70kg超 75kgまで | |
| ライトミドル級 | (設定なし) | 66kg超 70kgまで | |
| ウェルター級 | 64kg超 69kgまで | 64kg超 66kgまで | |
| ライトウェルター級 | 60kg超 64kgまで | 60kg超 63kgまで | |
| ライト級 | 57kg超 60kgまで | ||
| フェザー級 | (設定なし) | 54kg超 57kgまで | |
| バンタム級 | 52kg超 56kgまで | 52kg超 54kgまで | |
| フライ級 | 49kg超 52kgまで | ||
| ライトフライ級 | 46kg超 49kgまで | ||
| ピン級 | 44kg超 46kgまで | ジュニア(高校生)のみ | |
プロボクシングにおける階級は、以下の通り。以前は、日本ボクシングコミッションでは「ジュニア○○○級」の呼称を採用していたが、1998年5月1日に世界ボクシング協会(WBA)と世界ボクシング評議会(WBC)とでルールが統合され、両団体で異なっていた呼称も「スーパー○○○級」に一本化されたため、同時に日本ボクシングコミッションでも「スーパー○○○級」に呼称が変更された。それにより、ジュニアミドル級はスーパーウェルター級へ、ジュニアウェルター級はスーパーライト級へ、ジュニアライト級はスーパーフェザー級へ、ジュニアフライ級はライトフライ級へ変更された。
WBAやWBC以外の団体ではジュニアの名称は今でも使われており、団体によって名称に差異はあれど同じウエイトである。男子は全17階級。女子は団体によって異なり、ミニフライ級(ミニマム級)の下にアトム級(ライトミニマム級)が設けられたり、スーパーミドル級より上の階級が一部または全部抜けていることもある。
| 階級名称 | 体重 (キログラム/kg) |
体重 (ポンド/lb) |
備考 |
|---|---|---|---|
| ヘビー級 | 90.719kg超 | 200lb超 | |
| ブリッジャー級/スーパークルーザー級 | 101.604kg以下 | 224lb以下 | WBC男子とWBA男子のみ[7][8][9] |
| クルーザー級/ジュニアヘビー級 | 90.719kg以下 | 200lb以下 | 女子はWBOのみ |
| ライトヘビー級 | 79.379kg以下 | 175lb以下 | WBC女子はなし |
| スーパーミドル級 | 76.204kg以下 | 168lb以下 | |
| ミドル級 | 72.575kg以下 | 160lb以下 | |
| スーパーウェルター級/ジュニアミドル級/ライトミドル級 | 69.853kg以下 | 154lb以下 | |
| ウェルター級 | 66.678kg以下 | 147lb以下 | |
| スーパーライト級/ジュニアウェルター級/ライトウェルター級 | 63.503kg以下 | 140lb以下 | |
| ライト級 | 61.235kg以下 | 135lb以下 | |
| スーパーフェザー級/ジュニアライト級 | 58.967kg以下 | 130lb以下 | |
| フェザー級 | 57.153kg以下 | 126lb以下 | |
| スーパーバンタム級/ジュニアフェザー級/ライトフェザー級 | 55.338kg以下 | 122lb以下 | |
| バンタム級 | 53.524kg以下 | 118lb以下 | |
| スーパーフライ級/ジュニアバンタム級/ライトバンタム級 | 52.163kg以下 | 115lb以下 | |
| フライ級 | 50.802kg以下 | 112lb以下 | |
| ライトフライ級/ジュニアフライ級 | 48.988kg以下 | 108lb以下 | |
| ミニマム級/ストロー級/ミニフライ級 | 47.627kg以下 | 105lb以下 | |
| アトム級/ライトミニマム級/ミニマム級/ストロー級/ミニ級 | 46.266kg以下 | 102lb以下 | 女子のみ |
日本ボクシング連盟が定めるアマチュアボクシングの勝敗の決し方は以下の通り[10]。
勝敗の決し方は、以下の通り。
アマチュアボクシングの採点方式は時代とともに大きく変遷している。以前は20点満点・減点方式によるペーパー採点や、ジャッジが有効打と認めたパンチを手元のボタンでカウントし、それをコンピューターで集計して「3人以上のジャッジが同時に有効打と認めたパンチ」の合計数を競う採点方式が採られていたが、2013年にAIBA(国際ボクシング協会)が競技規則の抜本的改革を行った中で採点方式も大きく改められた。
※以下の採点基準は、日本ボクシング連盟が2025年現在公表しているものに従う[11]。
現在の採点方式はプロ同様の10ポイント・マストシステムによる10点満点の減点方式で、また限定的に10-10の採点が容認されているプロとは異なり、必ずラウンドごとに優劣をつける「ラウンド・マスト」で採点を行う。優劣の接近したラウンドは10対9、有効打数やカウント(プロにおけるダウン及びスタンディングダウン)の回数で優劣がはっきりしているラウンドは10対8、有効打数やカウント数など全ての要素において差がついているラウンドは10対7となる。各ラウンドの点数を合計し、減点がある場合はその分を差し引いて判定する。ジャッジは5人制で(規模の小さい大会などでは3人制の場合もある)、各ジャッジの合計点による多数決で勝敗をつける。その際、合計点が同点であったジャッジは、最終ラウンドの採点に併せ試合全体を通じてどちらの選手が優勢であったか明記する義務があるため、プロとは異なり「ドロー(引分)」の裁定は存在しない。なお、ラウンドごとの優劣を判断する基準は以下のように定められている。
1.ターゲットエリアへの質の高い打撃の数 (「ナックルパートで重みを伴う有効打」の数と質で総合的に上回ったかどうか)
2.技術や戦術の優勢を伴って競技を支配していること(戦術的に攻撃と防御を効果的に組み合わせているかどうか)
3.積極性(競技中継続して勝利を目指す姿勢が見られるかどうか)
ノックダウンの有無が採点に大きく関わるプロとは異なり、形勢に大差がつけばカウントが無くても10-8となったり、逆にカウントに追い込まれてもクリーンヒット数やダメージの蓄積度が接近していれば10-9に留まる可能性が充分考えられる。
10点満点の減点方式。JBCルールによると、互角の場合は10対10、一方が勝る場合は10対9、1度のダウンやそれに近い状態のときは10対8、2度のダウンの場合、あるいは3度のダウンがあったがダメージがそれほど深刻ではない場合は10対7、3度のダウンがあった場合や2度のダウンでも10対7相当よりも一方が圧倒的に優勢であるときは10対6となり、10対5以上の大差と認められた場合はTKOとなる。(旧JBCルールではそれ以上に差が開いた場合や3度目のダウンが起こった際は、レフェリーが試合を止めるため10対6の採点は無かったが、2016年よりフリーノックダウン制となったため基準が変更された)。
現在世界的に採用されている「10ポイント・マスト・システム」は、「必ず片方の選手に満点の10点をつけること」を定めたもので、必ずしも「10対10」の採点を認めないことではない。たとえば、双方の選手に1度ずつダウンがあっても「8対8」にはならず、ダウン以外の要素を総合的に判断して「10対X」の採点を行う、という意味である。反則減点は合計点から引く扱いになるため、減点された選手が反則があったラウンドで10点を獲得することも有り得る(新聞や専門誌等の採点表では「10(-1)対9」などと表記される)。なお、近年の世界タイトルマッチでは極力「10対10」を採らない採点方法が主流となっており、これの弊害として微差のラウンドを制して得た1点差と明確な優勢によって得た1点差の価値が同等になる点が指摘されており、かつて存在したPABA(パンアジアボクシング協会)では弊害緩和のために「ハーフポイント」と呼ばれる0.5ポイント刻み(10対9.5など)の判定を行っていた。
主な採点基準として次の4項目がある。
各要素の優先順位は概ね「クリーンヒット>アグレッシブ>ディフェンス>リング・ジェネラルシップ」であるとされるが、例えば「片方の選手が軽いパンチの『クリーンヒット』を数多く重ねたが、もう片方は大半の時間で『アグレッシブ』に攻め、『リング・ジェネラルシップ』を握った」場合など、容易に形勢判断がつかない際は、どちらの選手を優位とするかはジャッジの主観に委ねられることとなり、これが採点結果が割れる理由になる。 採点は3人のジャッジがそれぞれラウンドごとに行い、2人以上のジャッジが支持した選手を勝者とする。ジャッジが3人とも一方の選手を支持した場合をユナニマス・デシジョン(Unanimous Decision, UD)、2人が支持し、もう1人が引き分けであった場合をマジョリティ・デシジョン(Majority Decision, MD)、1人のジャッジがもう一方の選手を支持した場合をスプリット・デシジョン(Split Decision, SD)と呼ぶ。トーナメントなどで引き分けとなった場合は、引き分けをつけたジャッジが最終判断を下して決着を付けることになるが、大会によっては延長戦を行う場合もある。
試合中に以下の行為を行った場合、反則となり、レフェリーに注意を受ける。注意が重なった場合、プロボクシングでは減点対象となり、悪質な場合は失格負けとなる。
なお、アマチュアボクシングでは、プロボクシングよりも反則規定が厳格である。国際ボクシング協会(AIBA)のルールブックに示される反則行為は以下の17項目である。
プロ・アマ関係なく、基本的にボクサーはこれを獲得するために試合に臨む。十分な地位や名誉を得たプロボクサーで、自身のプライドや金銭的な理由から、保持するタイトルを返上してもほかの強豪選手との試合を優先する者もいる。
アマチュアボクシングでは、地区・国内・国際・世界・オリンピックの順に価値が上昇する。年齢ごとにジュニア・カデット・シニアのカテゴリーに分けられる。アマはプロと違いトーナメント制を採用しているため一度も敗北が許されず、プロよりも王座の獲得は難しいといわれる。プロ選手のアマチュア大会の参加は現在も認められていない。
| 国際ボクシング協会(AIBA) | 日本ボクシング連盟(JABF) |
プロボクシングでは、タイトルの価値は、地区(ローカル)・国内(ナショナル)・地域・国際(インターナショナル)もしくは大陸間(インターコンチネンタル)・世界・統一もしくはスーパー王座の順に価値が上昇し、団体によってはユース王座・ジュニア王座が設けられている。日本では日本ボクシングコミッション(JBC)が日本王座を認定し、知名度は低いが日本の地区タイトルも存在する。国内王座より上位に位置する地域王座は地域連盟や世界団体の下部組織が認定し、国際(インターナショナル)王座や大陸間王座(インターコンチネンタル)、世界王座やスーパー王座等は世界団体が直接認定している。
プロボクシングで4大団体と称される主要な世界タイトル認定団体を以下に挙げる。WBAやWBC含むその他の団体はサッカーのFIFAのような組織ではなく王座の認定組織で、“団体aのあり方・運営のされ方に不満を持った人達が、団体bと、bが認定する別の世界タイトルを立ち上げ”て分派した団体もあるため、プロボクシングを統括しているわけではない。
次に、プロボクシングにおけるその他の世界タイトル認定団体を以下に挙げる。歴史が浅いこれらのタイトルは4大団体のものよりも価値は低いと見なされ、獲得しても世界王座とは認識されないことが多い。
以下に挙げるプロボクシングにおける国際王座や大陸間王座は、世界団体が直接統括している。王座としての価値は世界王座よりも低く、世界王座挑戦前の試金石や箔付けのために利用される。JBCはこれらについて認めていない。
プロボクシングにおける地域王座は、世界団体とは独立した組織である地域団体、世界団体の下部組織、もしくは世界団体が直接認定している。JBCはWBC傘下のOPBF王座とWBOアジアパシフィック王座しか認めていない。
ボクシング中継も参照。