アベニールとは、フランス語で将来、未来の意味。1990年5月に初代モデルを発売した。ワゴンタイプでプリメーラ(セダン)のワゴン版という性格だった。FF車。サスペンションの形式は違うが、2550mmのホイールベースは同数値。発表時のエンジンはガソリンの1.8Lと2Lを設定。ミッションは5速MTと4速AT。10月、アテーサ方式のフルタイム4WD仕様を2L車に追加。ミッションは4速ATとの組み合わせだった。
93年1月、マイナーチェンジ。2Lのディーゼルターボエンジンを加えた。12月には2Lの4WD車にサリュ―(Salut・フランス語で、やあ、こんにちは、などの挨拶の用語)というモデルを発売。94年6月には2WD車にもサリューを追加した。11月、廉価モデルのディーゼルターボ車を新設定。
95年8月、大幅な改良を行い、モデル名をアベニール・サリューに変更した。フロントまわりのリデザインをはじめ、テールゲートをガラスハッチ化し、ガラスだけ、またテールゲート全体を開閉できるようにした。このとき、アテーサの4WDモデルに2Lガソリンターボのハイパワー版(210ps)を追加。全車、運転席SRSエアバッグが標準装備となった。
98年8月、デビュー以来約8年ぶりのフルモデルチェンジ、2代目になった。FF車のエンジンは1.8Lと2Lのガソリン、2Lのディーゼルターボで、4WD車はガソリンの2L・NAとターボを搭載。グレードの変更もあった。ターボエンジン+フルタイム4WD車をGT4シリーズ、それ以外をサリューシリーズと呼ぶようになった。フロントマスクで識別できた。2000年5月、マイナーチェンジ。外観的にGT4、サリュー両シリーズが同じ顔になり、バンパーを大型のエアロタイプに変更した。室内ではインパネを全面改良。CVTを利用した車間自動制御システムの採用も注目点。ミッションは、自然吸気型をすべてハイパーCVT-M6として商品性を高めた。ディーゼルエンジンは廃止。10月に、ブラスター(英語の疾風を意味するblastと、人気者のstarを合わせた造語)という、オン・オフの快適性を高めた車高アップ・モデルを追加した。ミッションはCVT-M6が主力で、1.8LモデルとGT4シリーズには4速ATが付く。
2002年8月、2LエンジンをSR20DE型からQR20DE型に換装、良-低排出ガス車の認定をパスした。同時に内外に手を入れた。エクステリアではフロントグリルやリヤコンビネーションランプを変更、2L車は全車エアロ仕様となった。インテリアではダッシュボード、センターコンソール、シート、ドアトリムの材質を変え上質感を出した。また、SiNAVIエディションにフィッシングバージョンをオプション設定した。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/02 13:28 UTC 版)
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| 様式 | サンセリフ |
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| 分類 | ジオメトリック |
| デザイナー | アドリアン・フルティガー |
| 制作会社 | ライノタイプ |
| 制作年月日 | 1987年 |
| 発表年月日 | 1988年 |
Avenir(アベニール)は、アドリアン・フルティガーが1987年にデザインし[1]、1988年にライノタイプから発表されたジオメトリック・サンセリフ書体である。
名称はフランス語で「未来」を意味する。1920年代に登場したErbarやFuturaといった円を基調とするジオメトリック・サンセリフ体に着想を得ながら、Avenirはより有機的で可読性の高い解釈として設計された。二階建ての「a」、下部にカールを持つ「t」、完全な正円ではなく視覚的に調整された「o」など、伝統的な書体を思わせるディテールを備えている[1]。
フルティガーはAvenirを自らの最高傑作と位置づけ、「理念そのものではなく設計の精度こそが私の傑作である。これは生涯で最も困難な書体であり、制作にあたっては常に人間性を意識していた。そして重要なのは、平穏の中で一人で開発したという点である。Avenirには私自身の個性が刻まれている」と述べている[2]。
Avenirは1988年、当初3種類のウェイト(各ローマン体とオブリーク体を含む)で発表された。名称にはフルティガー独自の2桁のウェイト・幅番号が用いられた(45 book、46 book oblique、55 text weight、56 text weight oblique、75/85 heavy、76/86 heavy oblique)。その後、6種類のウェイトに拡張され、いずれもローマン体とオブリーク体が用意された。
初期のAvenirはウェイトの差が非常に接近しており、違いはほとんど判別できないほどであった。フルティガーは自伝の中で、これは人間が色の濃淡を認識する効果に対応するためであり、白地に黒文字と黒地に白文字とを視覚的に同じように見せる意図があったと説明している。
2004年から2007年にかけて、フルティガーはライノタイプの小林章とともにAvenirを再設計し、ファミリーを拡張した。これがAvenir Nextである[3][4][5]。
初期のリリースは24書体で、6つのウェイトにそれぞれローマン体とイタリック体、さらに標準幅とコンデンス幅が用意された。フルティガー独自の番号付けは廃止され、より一般的なウェイト名が採用された。字形セットも拡張され、スモールキャピタル、オールドスタイル数字、上付き・下付き文字、合字などを含むようになった。
その後のAvenir Next W1Gでは、lightとthinが加わり合計32書体となり、標準幅にはギリシア文字とキリル文字も追加された。現在ではultra light、thin、light、regular、medium、demi bold、bold、heavyのウェイトがあり、それぞれ2種類の幅とイタリック体が存在する。
2012年以降、AvenirはiOSやmacOS(Mountain Lion以降)にシステムフォントとして同梱され、知名度を高めた[6][7][8]。
Jannaは、ナディーン・シャヒーンがデザインしたアラビア文字版で、Avenirを基にしている。名称はアラビア語で「天国」(アラビア語: جنّة)を意味し、2004年にベイルート・アメリカン大学の案内標識用として制作された。文字形は先行するFrutiger Arabicに基づきつつ、より角張ったデザインとなっている。
レギュラーとボールドの2ウェイトが制作され、ISO Adobe 2、ラテン拡張、アラビア語、ペルシア語、ウルドゥー語に対応するほか、表形式数字を備えている。
Avenir Next Roundedは、Avenir Nextの字端を丸めたバージョンで、2012年に小林章とサンドラ・ウィンターによってデザインされた[9][10]。
ファミリーは4つのウェイト(regular、medium、demi、bold)で構成され、各ウェイトにイタリック体が用意される。OpenType機能として分数や合字、ライニング/オールドスタイル数字、スモールキャピタルなどに対応している。
Avenirおよびその派生書体は、多くの組織や企業でブランドや案内表示に採用されている。
ヨーロッパでは、アムステルダム市が都市のビジュアルアイデンティティに採用し[11]、フランス国鉄[12]やフランソワ・オランド大統領選挙キャンペーン[13]でも使用された。イギリスではウォーリック大学[14]や英国生協[15]がブランド書体として採用している。ユーロビジョン・ソング・コンテストでもかつて公式フォントとして用いられ、2014年から2018年までジュニア・ユーロビジョンのスコアボードに使用された[16]。
北米では、ニューヨーク州立大学プラッツバーグ校[17]やノースアラバマ大学[18][19]など複数の教育機関に採用されている。ベスト・バイ向けには特別に「Avenir Next for Best Buy」が制作され、広告や販促物に使われている[20]。また、米国消費者金融保護局[21]、国家地理空間情報局の国防総省航空情報出版物 (DoD FLIP)[22][23]、ブルームバーグのコーポレートフォント[24]、Method Productsの企業製品パッケージ[25]など、公共・商業の幅広い分野で利用されている。
テクノロジー分野では、AppleがiOS 6のマップアプリやSiri画面で使用し[26]、macOSにも同梱されたほか[27]、Snapchat[28]やDisney+[29]もユーザーインターフェースやサービスロゴに採用している。