出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/08 05:33 UTC 版)
| WOMBS(ウームズ) | |
|---|---|
| ジャンル | SF・ミリタリー |
| 漫画 | |
| 作者 | 白井弓子 |
| 出版社 | 小学館 |
| 掲載誌 | 月刊IKKI |
| レーベル | IKKI COMIX |
| 発表号 | 2009年6月号 - 2012年6月号 |
| 巻数 | 全5巻 |
| テンプレート - ノート | |
| プロジェクト | 漫画 |
| ポータル | 漫画 |
『WOMBS』(ウームズ)は、白井弓子による日本の漫画。植民惑星における移民間の戦争を描いたミリタリーSF作品。女性の妊娠する機能が兵器へと転用された世界で、軍の切り札として戦う女性たちの物語である。
2010年に第14回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品となり、2017年には第37回日本SF大賞で大賞を受賞した[1]。
2020年8月からは、本作品の前日譚となるスピンオフ作品『WOMBS クレイドル』が双葉社のwebアクションにて連載された。
作者が1990年代ごろに見たテレビ番組での妊婦に対するハラスメント的な発言や、ママ友が妊娠中に夫から受けたドメスティックバイオレンスの話が切っ掛けとなって戦う妊婦のイメージが生まれ、それがさらに年月をかけて本作品へとつながっていった[2]。また、妊婦であることによって批判される場合がある状況から、逆に国家の存亡を握る存在にするという着想に至った。作者自身が2児を出産した経験を持ち、その体験が本作品に大きな影響を与えている[3]。
『WOMBS(ウームズ)』は、月刊漫画雑誌『月刊IKKI』において2009年6月号から連載され、2012年6月号に掲載の第17話をもって連載を終了した。以降は描き下ろしによる制作となり単行本第4集まで出版されたが、母体である『月刊IKKI』が2014年11月号をもって休刊することが決定され、WOMBSは次巻第5集で完結することが決定された。それまで本作はさらに数巻継続することが予定され、その前提による第5集の制作が終盤まで進行していたが、この方針転換に伴い大幅な原稿の描き直しが行われて2016年1月に最終巻第5集が発売された。
なお、第5集の1、2話目として収録される第33話「幸福なポイント」および、第34話「ドクター・リン」は、発売に先立ち2014年12月から2015年1月にかけてウェブサイト『イキパラ』で先行公開された。
また『月刊IKKI』にて2011年に始まった1ページのWOMBSコーナーとして『特別転送隊レポート』、『碧王星博物誌』、4コマ漫画などが掲載され、本編連載終了後も同誌が休刊になるまで続けられた。
同コーナーに掲載されたこれらの作品は、後に作者が自費出版した『WOMBS REMNANTS』(ウームズ レムナンツ)に収録された。
植民惑星・碧王星(へきおうせい)では、20年続く第二次移民(セカンド)との戦争でほとんどの国々が制圧される中、第一次移民(ファースト)で抵抗を続けるのは「ハスト」一国だけになっていた。
ハスト国軍に徴兵されたマナ・オーガが配属されたのは、子宮に現地生物「ニーバス」の体組織を移植することにより空間転送能力を得た女性たちで編成される「特別転送隊」だった。
2016年4月22日に開催された第36回日本SF大賞贈賞式でのインタビューにおいて、小説『突変』で大賞を受賞した森岡浩之は第37回日本SF大賞の予想を問われ、現在注目している作品を数作挙げたが、その最初に「白井弓子さんのWOMBS」と述べた[5]。
同年12月に本作品は第37回日本SF大賞の最終候補作に選出され[6]、2017年2月25日に大賞の受賞が発表された[7]。
2017年4月21日に開催された第37回日本SF大賞贈賞式[8]では、前年の森岡浩之の予想について問われ、作者もニコニコ生放送で視聴していたことを明かした[9][10]。なお、式において大賞のトロフィー贈呈は森岡浩之が務めた。
『WOMBS クレイドル』は、『WOMBS』の前日譚にあたる外伝作品。
人体実験の被験者や使い捨ての人間爆弾として扱われ、WOMBSと呼ばれていたサウラやアルメア達が、ハスト正規軍人としての地位を獲得し、転送隊を結成するまでの戦いが描かれる。
2020年8月から2021年9月にかけてwebアクション(双葉社)で連載され、本編11話及び番外編3話の計14話が掲載された[11]。この内、本編11話のみが単行本化され、上・下2巻として刊行された[12][13]。