出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/04 21:54 UTC 版)
『The Office』
イギリスでは社会現象を巻き起こしたドラマであり、その人気に応えて2003年にスペシャル版も放送された。NBCがリメイク権を買い取り、2005年から2013年までアメリカ人俳優を起用したアメリカ版が放送された。こちらもエミー賞作品賞などを受賞し高評価を得た。
イギリスのロンドン郊外の町スラウにある製紙会社ウェーナム・ホッグの支社を舞台に、リッキー・ジャーヴェイス(演出と脚本も務めている)が演じる無神経な上司によって振り回されるオフィスの日常をドキュメンタリー・タッチで描いたシニカルなシチュエーション・コメディ番組である。
英国アカデミー賞テレビ部門では3年連続で作品賞とコメディ演技賞(ジャーヴェイス)が授与された。2003年にはBBCアメリカでも放送され、イギリスのテレビ作品としては初のゴールデングローブ賞の作品賞に輝く。スペシャル番組はエミー賞の候補にもなった。
日本では東芝エンタテインメントが配給し、WOWOWで2005年にコメディUK!内で放送された。2019年12月よりAmazonビデオ、Huluで配信されている。
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最終回より3年後を舞台にした前後編のスペシャル版。WOWOWでは前後編に分け、第13話・14話として放送。
以下の括弧内の年代は、特に記述がない場合は開催年である。
2005年より放送が開始。シーズン9(201エピソード)まで制作された。人気コメディアンのスティーヴ・カレルを主演に迎えてリメイクされた。日本ではHuluとNetflixで動画配信されている。
舞台をアメリカの架空の製紙会社ダンダー・ミフリン社のペンシルバニア州スクラントン支社に移し、社員の日常を描いたモキュメンタリー形式である。原作の基本プロットを踏襲しつつオフィス内の脇役を複数追加するなど独自の要素を加えた。英国のものと同様に、実際のドキュメンタリーの外観をシミュレートするために、スタジオの観客や笑い声の追加などの演出は無く、シングルカメラで撮影された。
番組は第2シーズンで第58回プライムタイム・エミー賞コメディ部門の作品賞を受賞した。カレルはゴールデングローブ賞を受賞している。
番組のトーンが英国版から逸脱していくに伴い、テレビ評論家から大きな賞賛を受けるようになった。第8シーズンは質の低下で批判を浴びた。しかし、最終シーズンとなる第9シーズンは、概ね好評のうちに幕を閉じた。2013年5月16日に放送されたシリーズフィナーレは推定569万人が視聴し、批評家の称賛を浴びた。 2016年、ローリングストーン誌はこの番組を「史上最高のテレビ番組100選」に選出した。
スティーヴ・カレル、ジョン・クラシンスキー、レイン・ウィルソン、エド・ヘルムス、ブライアン・バウムガートナーなど出演俳優が監督している作品も多い。また、24のエピソードでクレジットされているミンディ・カリングは、スタッフの中で最も多作な作家であり出演者である。
脚本家が出演者を理解したうえで、俳優に合わせて書くことができたので、『ダイバーシティ・デイ』のエピソードではよりオリジナルなものにすることができた。第1シーズンに対する様々な反応を受けて、脚本家はシリーズをより「楽観的」にして、マイケル・スコットをより好感の持てる人物にしようとした。またシリーズのサポートキャラクターをより確立させて親しみやすい性格を持たせている。また、オフィスの明かりを明るくし、イギリスのシリーズとの差別化を図った。
ノヴァックによれば、脚本に関する共通の問題は、通常の22分の放送時間に対して長すぎる傾向があり、何度もカットされることになった。例えば、エピソード「調査委員会」の脚本は当初75ページで、これは10ページ長すぎた。 各話ごとに完全な脚本が書かれたが、撮影中は俳優に即興で演技する機会が与えられていた。フィッシャーは「わたしたちの番組は100パーセント台本通りです。脚本家はすべてを紙に書き記します。でも、わたしたちも少しは遊ぶ余地があります。スティーブとレインは素晴らしいアドリブをやる役者なんです。」と語っている。これらのアドリブにより、『オフィス』のほぼ全てのエピソードで大量の削除シーンがあり、しかしそれらはこの番組を形作る一部と考えられている。また削除シーンはNBC.comとiTunesで公開されたことがある。
ジェナ・フィッシャーによると、この作品では、台本を用いない一風変わったオーディションが行われていた。NBCのプログラマーであるケビン・ライリーは当初、プロデューサーのベン・シルバーマンにポール・ジアマッティをマイケル・スコット役として提案したが、この俳優は辞退した。マーティン・ショート、ハンク・アザリア、ボブ・オデンカークがこの役に興味を示していると報じられた。 2004年1月、バラエティ誌はコメディー番組『The Daily Show with Jon Stewart』のスティーブ・カレルが出演交渉中であると報じた。当時、彼はすでにNBCのコメディ『Come to Papa』に出演していたが、このシリーズはすぐにキャンセルされ、『The Office』に全力を注ぐことができるようになった。カレルは後に、オーディションを受ける前にイギリスのシリーズのオリジナルのパイロット版のエピソードを半分ほどしか見ていなかったと述べている。 他にも、ベン・ファルコーネ、アラン・テュディック、ジム・ズレビック、ポール・F・トンプキンスなどが候補として挙げられ、オーディションを受けている。レイン・ウィルソンは権力欲の強いお調子者のドワイト・シュルート役に起用され、オーディションを受ける前にイギリスのシリーズを全話見たという。 ウィルソンはもともとマイケル役のオーディションを受けており、その演技を「ひどいリッキー・ジャーヴェイズの物まね」と表現したが、キャストディレクターはドワイト役のオーディションの彼をより気に入り採用した。セス・ローゲン、マット・ベッサー、パットン・オズワルト、ジューダ・フリードランダーもこの役のオーディションを受けた。
ジョン・クラシンスキーとジェナ・フィッシャーは、ジムとパム役に起用された。二人とも番組の放送前は比較的無名だった。
クラシンスキーはB・J・ノヴァックと同級生で、二人は学生時代の親友だった。 フィッシャーはオーディションのために、できるだけつまらない格好をして、パムのオリジナルの髪型を作り上げた。 NPRの『フレッシュエア』のインタビューで、パムとジムの候補者(各4人)の相性を計るオーディションの最終段階を回想したフィッシャーは、「オーディションを受け、その場を終えた。フィッシャーはクラシンスキーとのシーンを終えたとき、彼は彼女が彼のお気に入りのパムであると彼女に言ったが、彼女は彼が彼女のお気に入りのジムであると返した。 アダム・スコットとジョン・チョーは両方ともジム役のオーディションを受け、キャサリン・ハーンもパムの役でオーディションを受けた。
脇役には、即興芝居で知られる俳優もいる。アンジェラ・キンゼイ、ケイト・フラナリー、オスカー・ヌニェス、レスリー・デイヴィッド・ベーカー、ブライアン・バウムガートナー、メロラ・ハーディン、デイヴィッド・デンマン、キンジーはもともとパムのオーディションを受けた。また、フラナリーは、メレディス・パーマーの役を獲得する前に、最初にヤン・レビンソン-グールドの役のオーディションを受けていた。 パイロット版の監督であるケン・クワピスは、キャスティングアソシエイトであるフィリス・スミスが他の俳優のオーディションで一緒に読んでいたのを非常に気に入り、彼女をフィリスとしてキャスティングした。第3シーズンの初めに、エド・ヘルムスとラシダ・ジョーンズがダンダー・ミフリン・スタンフォードのメンバーとしてキャストに加わる。ジョーンズは後にキャストを離れ、『Parks and Recreation』の役で出演を終えるが、2007年2月、NBCはヘルムスをシリーズレギュラーに昇格させることを発表した。
番組の脚本家のうち4人はカメラの前でも演技をしている。B・J・ノバックはダニエルズが彼のスタンドプレーを見た後、渋い派遣社員ライアン・ハワードとしてキャストに採用された最初の人物であった。また、マイケル・シューアはドワイトの従兄弟のモーズ役で何度かゲスト出演しており、コンサルティング・プロデューサーのラリー・ウィルモアは多様性トレーナーのブラウン氏役で出演している。第3シーズンにはイギリスのシリーズからマッケンジー・クルック、マーティン・フリーマン、ルーシー・デイヴィスが出演する予定だったが、スケジュールの都合で廃案となった。しかし、第7シーズンにはリッキー・ジャーヴェイスがデヴィッド・ブレントとして2度出演している。
また、「オフィス」は、実際のドキュメンタリーのような外観を作るためにシネマ・ヴェリテスタイルでシングルカメラのセットアップで撮影され、スタジオの観客や笑いトラックがないため、その「死語」と「不条理」のユーモアが十分に伝わってくる。カメラのクルーが、一見、24時間、ダンダー・ミフリンとその従業員を撮っているという番組の大前提。カメラの存在はキャラクター、特に撮影に熱心に参加しているマイケル・スコットによって認識されている。特にジムとパムは、マイケルが厄介な状況を作り出したときにカメラの方を向く。登場人物はカメラクルーと1対1で話すヘッドインタビューまたは「告白」で補足されている。 俳優のジョン・クラシンスキーは、彼がジムとして出演することを知った後、オープニングクレジットのためにスクラントンの映像を撮影した。彼は調査のためにスクラントンを訪れ、実際の製紙会社の従業員にインタビューした。
実際のドキュメンタリーのような雰囲気を出すために、プロデューサーは『サバイバー』のエピソードを監督したことで知られる撮影監督のランドール・アインホーンを雇い、実際のドキュメンタリーのような「荒くて飛び跳ねる」感じを持たせることができたという。 これは、ショーランナーのダニエルズ、プロダクション・デザイナーのドナルド・リー・ハリス(後にマット・フリンがプロダクション・デザイナーとなる)、パイロット版の監督ケン・クワピスが意図的に開発したメインセットの間取りによって促進され、カメラマンがキャラクターを「無意識に」捕らえることが可能になった。ほとんどのテレビセットとは異なり、事務所のレイアウトには動かせない壁を設けて、空気のない閉塞的な雰囲気を強調して、ドキュメンタリー映画のスタッフをキャラクターとともに閉じ込めることに成功したのである。
プロデューサーのマイケル・シュアーによると、このシリーズのプロデューサーはドキュメンタリー形式に厳格に従うという。プロデューサーたちはそれが可能かどうかを議論し、アインホーンはカメラマンがすべての場所を撮影するのに間に合うかどうかを確認するために、シーン全体を歩いた。シリーズ初期には厳格だったものの、後のシーズンでは形式に関する規則を緩め、実際のドキュメンタリークルーが行かないような場所にカメラマンが入ることも多く、シリーズの執筆やコメディスタイルも変化しているようだ。この変化は、評論家やファンから批判を受けている。
テーマ曲を選ぶことになったとき、プロデューサーのグレッグ・ダニエルズには、ザ・キンクスの「Better Things」、モデスト・マウスの「Float On」、エレクトリック・ライト・オーケストラの「Mr. Blue Sky」などの既存曲、そしてプロデューサーに寄せられたいくつかのオリジナル曲を使用しようと思っていた。 ダニエルズは出演者がどの曲を使うか投票することを決め、4つの選択肢を与えた。 彼らのほとんどは「ミスター・ブルー・スカイ」を希望したが、その選択肢はドラマシリーズ『LAX』(2004-2005)で既に使われていることが判明した。 こうして最終的に選ばれたのはジェイ・ファーガスンが書き、スクラントンズが演奏したオリジナルの曲であった。
このテーマは、スクラントンのシーン、オフィス周辺の様々な仕事、主要なキャストをフィーチャーしたタイトルシークエンスに重ねて再生される。シリーズのいくつかのエピソードは、テーマ曲の短縮版を使用しています。第4シーズンからは、それまで無音で流れていたクロージングクレジットにテーマ曲が流れるようになった。オープニングで流れる建物の外観はペンシルベニア州スクラントンにある実際の建物で、出演者のジョン・クラシンスキーが撮影した。
しかし、エルトン・ジョンの「Tiny Dancer」(「The Dundies」)やケニー・ロジャースとドリー・パートンの「Islands in the Stream」(「E-mail Surveillance」)などの曲がモンタージュやエンディングクレジットで流されることがある。 また、マイケルは携帯電話の着信音に「Mambo No.5」や後に「My Humps」を使ってヒップな印象を与えようとするなど、よく知られた音楽が使われる傾向がある。
第58回(2006年)[1]
第61回(2009年)[2]- ジェフリー・ブリッツ(シーズン5エピソード14・15 'Stress Relief')
第59回(2007年)[3]- グレッグ・ダニエルズ(シーズン3エピソード1 'Gay Witch Hunt')
第59回(2007年) - 第63回(2011年)
第59回 - 第61回(2009年)
第58回、第60回、第62回(2010年) - 第64回(2012年)
第58回 - 第63回(2011年)- スティーブ・カレル
第59回 - 第61回- レイン・ウィルソン
第59回 - ジェナ・フィッシャー
第64回(2007年)、第66回(2009年)、第67回(2010年)、第68回(2011年)
第64回、第65回(2008年)、第66回、第67回、第68回
固有名詞の分類
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