読み方:てる
《tetraethyl lead》⇒テトラエチル鉛
四エチル鉛(C2H5)4Pb。有機鉛系のオクタン価向上剤。1個の原子に4個のエチル基が結合して分子を構成している。日本をはじめ多くの国で使用が禁止されている。触媒毒でもある。
(Tetraethyllead から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/12/26 13:39 UTC 版)
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| 物質名 | |
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Tetraethylplumbane
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別名
Lead tetraethyl Tetraethyl lead |
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol)
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| 略称 | TEL |
| バイルシュタイン | 3903146 |
| ChEBI | |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.000.979 |
| EC番号 |
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| Gmelin参照 | 68951 |
| MeSH | Tetraethyl+lead |
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PubChem CID
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| RTECS number |
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| UNII | |
| 国連/北米番号 | 1649 |
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CompTox Dashboard (EPA)
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| 性質 | |
| C8H20Pb | |
| モル質量 | 323.4 g·mol−1 |
| 外観 | 無色の液体 |
| 匂い | 心地よい甘い香り[1] |
| 密度 | 1.653 g cm−3 |
| 融点 | −136 °C (−213 °F; 137 K) |
| 沸点 | 84 - 85 °C (183 - 185 °F; 357 - 358 K) 15 mmHg |
| 200 ppb (20 °C)[1] | |
| 蒸気圧 | 0.2 mmHg (20 °C)[1] |
| 屈折率 (nD) | 1.5198 |
| 構造 | |
| 四面体 | |
| 0 D | |
| 危険性 | |
| 労働安全衛生 (OHS/OSH): | |
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主な危険性
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可燃性、極めて有毒 |
| GHS表示: | |
| H300+H310+H330, H360, H373, H410 | |
| P201, P202, P260, P262, P264, P270, P271, P273, P280, P281, P284, P301+P310, P302+P350, P304+P340, P308+P313, P310, P314, P320, P321, P322, P330, P361, P363, P391, P403+P233, P405, P501 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | 73 °C (163 °F; 346 K) |
| 爆発限界 | 1.8%–?[1] |
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |
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半数致死量 LD50
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35 mg/kg (ラット, 経口) 17 mg/kg (ラット, 経口) 12.3 mg/kg (ラット, 経口)[2] |
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LDLo (最小致死量)
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30 mg/kg (ウサギ, 経口) 24 mg/kg (ラット, 経口)[2] |
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半数致死濃度 LC50
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850 mg/m3 (ラット, 1 時間)[2] |
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LCLo (最低致死濃度)
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650 mg/m3 (マウス, 7 時間)[2] |
| NIOSH(米国の健康曝露限度): | |
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PEL
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TWA 0.075 mg/m3 [skin][1] |
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REL
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TWA 0.075 mg/m3 [skin][1] |
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IDLH
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40 mg/m3 (as Pb)[1] |
| 関連する物質 | |
| その他の 陰イオン |
テトラフェニル鉛 |
| その他の 陽イオン |
テトラメチルシラン テトラメチルスズ |
| 関連物質 | 塩化鉛(II) |
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特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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テトラエチル鉛(テトラエチルなまり、英: tetraethyllead、略称:TEL)は、化学式が Pb(CH3CH2)4 で表される有機鉛化合物である。四エチル鉛。 エンジンのノッキングを防ぐアンチノック剤として用いられ、類縁体のエチルトリメチル鉛、ジエチルジメチル鉛、テトラメチル鉛と合わせて四アルキル鉛、アルキル鉛とも呼ばれている。 また、日本においては毒物及び劇物取締法第二条によって指定されている特定毒物の一種である。
特異臭を有する無色の液体で、揮発しやすい。日光に対して不安定で、徐々に分解・白濁する。引火性があり、金属に対しても腐食性を持つ。蒸気として、そして皮膚から吸収され易く、強い神経毒性を有する[3]。
クロロエタンと鉛-ナトリウム合金との反応によって合成される[3]。
そのほか、グリニャール試薬を経由する合成、電解法による合成などが知られている[3]。
1921年にアメリカ・GM社のチャールズ・ケタリングの元で働いていたトーマス・ミジリーにより、エンジンのノッキングを防ぐアンチノック剤として開発された[3]。
テトラエチル鉛の鉛原子と炭素原子との結合は弱く、内燃機関の温度で鉛とエチルラジカルに分解する。エチルラジカルはすぐに燃焼し、鉛は酸化鉛(II)となる。鉛や酸化鉛は燃焼で生じるラジカル中間体を除去するため、未燃焼混合気の着火が起こりにくくなる。つまり、アンチノック剤として働くのは鉛そのものであり、テトラエチル鉛は鉛をガソリンに可溶にしているに過ぎない。
燃焼反応は次の通り。