(Tachisme から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/03 23:44 UTC 版)
タシスム(Tachisme または Tachism、フランス語の「tache」染み、から)は、1940年代から1950年代のフランスの抽象絵画の様式の一つである。評論家のシャルル・エスティエンヌが1954年、新しい抽象絵画、とりわけジョルジュ・マチューらのものに投げつけられた「タッシュ(しみ、汚点)のようだ」との批判的言説を逆用してタシスムという言葉を用い、これを理論付けている。
スタイルの違いはあるが、ヨーロッパからの反応ということもあり、抽象表現主義と解釈することも可能である[1]。
タシスムはアンフォルメルという第二次世界大戦後まもなくのヨーロッパなどにおける、激情の込められた抽象絵画の流れの一部をなしている。タシスムのほかに叙情的抽象という用語も使われる。また、ヨーロッパにおける抽象表現主義やアクション・ペインティングとみなされることもある。
タシスムはキュビズム[2]などのクールな幾何学的抽象に対する反動であり、無意識的な筆の動かし方、チューブから搾り出したままの絵具の斑点や滴り、書道を思わせる走り書きなどを特徴としていた。