(T-shirt から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/03/08 05:13 UTC 版)
Tシャツ(ティーシャツ、英: T-shirt または tee-shirt、英語発音: [ˈtiːˌʃəːrt] ティーシャートゥ)は、襟(えり。カラー)が付いていない、袖の短いあるいは袖の無いシャツのこと[1][2]。teeと略されることもある。
Tシャツは関税率表によると以下のように定義されている[3]。
関税率表 61.09項 1.Tシャツ
- 綿製又は人造繊維製であること
- メリヤス編み又はクロセ編みであること
- 編目の数が縦、横それぞれ1cmにつき10以上であること
- 襟を有しないこと
- ネックラインが開いておらず、ぴったりしているか又は低いネックライン(ラウンドネック、スクェアネック、ボートネック又はVネック)であること
- ぴったりとした、長袖又は短袖を有すること
- ボタンその他の締め具を有しないこと
- 裾に締めひも、ゴム編みのウエストバンドその他の絞る部分を有しない(通常、縁どりがしてある。)こと
- 裏地及び詰め物を有しないこと
広辞苑第六版によると、両袖を左右に広げた時に英字Tの文字に見えるためこう呼ばれている、とのことである[4]。 布はメリヤス[4]。繊維素材はもともとは綿100%が基本ではあったが、麻のものもありポリエステルやポリウレタンなど化学繊維のものも増えている。
Tシャツの起源は必ずしも明確ではないが、アメリカ軍の兵士が着用した下着といわれている[5]。もともとは男性用下着であったのだが、1960年代後半以降は、男女ともに着る普段着やスポーツウェアとして普及している[4]。
色彩はもともとは下着として使われたのでもっぱら白色であったが、トップス(一番外側に着る服)として着用されるようになってからは、さまざまな色のものが一般的になっている。
価格はさまざまである。安価に大量に売られている。アパレル店の販売推進のためのネタとしてタダ同然の極端な安価もしくは無料プレゼントなどとして広告チラシなどに掲載されることもある。その一方で、1970年代当時の素材で作られたTシャツはマニアの間ではプレミア価格で取引されることもある。
しわになりにくく、アイロンがけが不要で、煩雑な手入れは不要である。
先述のようにTシャツの起源は必ずしも明確ではないが、アメリカ軍の兵士が着用した下着といわれている[5]。もともとは下着の一種であり、あくまで肌着(肌の上に直接着用する服)であった[6]。1900年代初めには、裁縫ができない独身男性のためという宣伝で売られたこともある[6]。
1950年代に映画『欲望という名の電車』でマーロン・ブランドが着ているのをアメリカの若者が見て影響を受けて流行しはじめた。
プリント技術を使いさまざまなデザインを施すことでトップスとしても使えるようになった。
もともとアメリカでも肌着で外出することは「恥ずかしいこと」とされていたが、1960年代後半あたりから自由を重んじるアメリカの若者が、大人たちが押しつける既成概念を打破して自由に着用するようになった。第二次世界大戦後にアメリカナイズされた国々でアメリカの若者を模倣して着用することが流行しはじめた。そのような国のひとつである日本の若者たちのうちアメリカに憧れる者たちは1970年代にはそれを模倣するようになった。
次のような種類がある。
Tシャツは、イメージしたいファッションを安価に、そして気軽に取り入れることができる。男性が女性のファッションを取り入れたり、大人が子供のファッションを取り入れたりすることも容易である。
1990年代には、男性の間で、体にぴったりフィットした女性向けのTシャツが流行ったことがある(「ピタT」と呼ばれた)。また、従来は子供服として多かったラグラン袖のTシャツ(袖だけにカラフルな色がついており、ベースボールTシャツとも呼ばれている)や、キャラクターがプリントされたTシャツを着る大人が男女問わず増えている。 他にもTシャツ同士を重ね着するスタイルや、最初から重ね縫い合わせてあるフェイクレイヤードシャツなどもある。
またデザイナーズTシャツと呼ばれる分野も人気を呼んでおり、その個性的なデザインを求める人も数多い。
Tシャツは表面のプリントによって企業の広告媒体になったり、政治的スローガンを載せたり、自己の趣味・価値観を表明するコミュニケーションツールとなることもある[5]。
Tシャツのうちトップス(下着ではないものとして着るもの)は、ひとから見られるわけなので、しばしば自己表現の手段としても用いられる。スローガンが入ったTシャツを着たり、あるいは個人的な信条や、応援するスポーツチーム、お気に入りのアーティストやブランドなどに対する愛着を表現するために着る人もいる。特にTシャツ発祥の地のアメリカは、自己表現を積極的に行う文化が広く浸透しており、Tシャツのデザインから相手の信条、嗜好などを読み取れる事もしばしばある。
Tシャツは政治的・文化的・思想的に時代を反映するものも多く、文化史やメディア史の研究素材にもなっている[5]。
グループやチームのユニフォームのように着用する例もある。