出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/10 08:31 UTC 版)
| 開発元 | トロンフォーラム |
|---|---|
| 初版 | 2004年1月[1] |
| 最新版 | |
| プログラミング 言語 |
C言語, アセンブリ言語 |
| 種別 | リアルタイムオペレーティングシステム |
| ライセンス | T-License 2.2 |
| 公式サイト | トロンフォーラム - T-Kernel 2.0 Release |
T-Kernel (ティー・カーネル) は、オープンソースのリアルタイムオペレーティングシステム(RTOS)である。
T-KernelはT-Engine(ティー・エンジン)用の組み込みオペレーティングシステムとして公開された[3]が、その後のバージョンアップに伴い、T-Engine以外のターゲットハードウェアもサポートするようになった[4]。
T-Kernel 2.0からはQEMUというプロセッサエミュレータにも対応している。 トロンフォーラムが配布するT-Kernel 2.0 Software Packageには、T-Engineリファレンスボードをエミュレーションするように設定されたQEMU(emulator for tef_em1d)が含まれており、PCだけでT-Kernel 2.0用アプリケーションの開発を開始することが可能である[5]。
T-Kernelは、従来からのITRONと同様、スタティックメモリアロケーションによるカーネルベースでのプログラミングが可能。しかし、T-Engine本来の目的である「ミドルウェアの流通」を実現するためには、ダイナミックメモリアロケーションが可能でプロセスベースでのプログラミングも可能なT-Kernel/Standard Extensionを使いこなすことが望まれる。
2013年9月に打ち上げられた国産ロケットイプシロンと、それに搭載された観測衛星ひさきに、μITRONとT-Kernelがそれぞれ使われた[6]。2014年12月3日にH-IIAロケットで打ち上げられたはやぶさ2の制御システムにT-Kernel 2.0が用いられた[7]。
2017年12月11日、μT-Kernel 2.0をIEEEに著作権譲渡契約を結んだと発表された[8]。
2018年9月11日、「μT-Kernel 2.0」ベースの「IEEE 2050-2018」が、IEEE標準として正式に成立した[9]。
2023年5月、IEEEはTRONプロジェクトが提案、作成、公開してきたリアルタイムOSを "TRON Real-time Operating System Family, 1984" の名称でIEEE Milestoneと認定した。認定銘板はTRONプロジェクトのリーダーである坂村健が1984年当時に助手として勤務していた東京大学のキャンパスに設置されている[10][11]。
T-Kernelは機能的に以下の3つの部分に分かれている[12]。
T-Kernelのソースコードは、トロンフォーラムがT-License(ティー・ライセンス)という独自のライセンスに従って無償で配布している。 2022年8月23日現在、T-KernelやμT-KernelなどのソフトウェアはT-License2.2に基づいてオープンソースとして公開されており、商利用を含めて無償で使用することができる[13]。
T-Licenseでもソースコードは自由に改変することが可能であり、個人での利用はもちろん、製品に組み込んでの商利用も無償となっていたが、T-Kernelの"Single One Source"という方針の下、ソースコードの自由な再配布ができない条件になっていた[14]。 一方、T-License 2.0からはオリジナルソースコードの再配布や改変版ソースコードの配布が可能となり、ソースコードの配布に関する自由度が高くなるように改良されている[15]。
ターゲットハードウェアの多様化に合わせて、マルチプロセッサ/マルチコアに対応したMP T-Kernel(エムピー・ティー・カーネル)、小規模組込みシステムをターゲットとしたμT-Kernel(マイクロ・ティー・カーネル)などのシリーズ展開があり[16]、それぞれの仕様書[17]とソースコード[18]も一般公開されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/25 16:50 UTC 版)
「T-Engine」の記事における「T-Kernel」の解説
T-Engine用の組み込みオペレーティングシステム。従来からのITRONと同様、スタティックメモリアロケーションによるカーネルベースでのプログラミングが可能。しかし、T-Engine本来の目的である「ミドルウェアの流通」を実現するためには、ダイナミックメモリアロケーションが可能でプロセスベースでのプログラミングも可能なT-Kernel/Standard Extensionを使いこなすことが望まれる。2013年9月に打ち上げられた国産ロケットイプシロンと、それに搭載された観測衛星ひさきに、μITRONとT-Kernelがそれぞれ使われた。2014年12月3日にH-IIAロケットで打ち上げられたはやぶさ2の制御システムにT-Kernel2.0が用いられた。 2017年12月11日、μT-Kernel2.0をIEEEに著作権譲渡契約を結んだと発表された。 2018年9月11日、「μT-Kernel 2.0」ベースの「IEEE 2050-2018」が、IEEE標準として正式に成立した。
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