ウクライナの主力戦車。
T-80UDをベースに開発され、試作車は1994年に完成し、1999年からウクライナ陸軍で運用が開始されている。
主に、O・O・モローゾウ記念ハルキウ機械製造設計局(モローゾフ設計局)とV・O・マールィシェヴ記念工場が製造を担当している。
主な特徴として、砲塔をロシア製鋳造砲塔にかわりウクライナ製の溶接砲塔を採用した以外はT-80UDと同様である。
主砲はKBA-3 125mm滑腔砲を搭載しており、ベース車両と同様に対戦車ミサイルの発射能力を持つ。
その他、1,200馬力のエンジンの搭載やTShU-1-7「シュトーラ1」対赤外線防御装置の装備、火器管制装置のデジタル化などの改良が施されている。
主な派生型としては西側仕様の砲塔を搭載した「オプロート」やNATO標準の120mm主砲を搭載した「ヤタハーン」がある。
ウクライナのほか、アンゴラやグルジア、パキスタンで採用されている。
| 乗員 | 3名 |
| 全長 | 9.66m(砲身含む) |
| 車体長 | 7.7m |
| 全高 | 2.21m |
| 全幅 | 3.59m |
| 戦闘重量 | 46t |
| エンジン | KMDB 6TD-2 水平対向型ディーゼルエンジン(出力1,200hp) |
| 懸架方式 | トーションバー |
| 登坂力 | 63% |
| 超堤高 | 1m |
| 超壕幅 | 2.8m |
| 最大速度 | 65~70m/h(路上) 45~50km/h(不整地) |
| 行動距離 | 540km |
| 装甲 | 複合装甲 爆発反応装甲 |
| 兵装 | KBA-3 125mm滑腔砲×1門 KT-12.7 12.7mm重機関銃×1挺 KT-7.62 7.62mm機関銃×1挺 「シュトーラ-1」対赤外線防護装置 |
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/10/23 05:51 UTC 版)
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T-84
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| 性能諸元 | |
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| 全長 | 9.72 m[1] |
| 車体長 | 7.09 m[1] |
| 全幅 | 3.78 m[1] |
| 全高 | 2.74 m[1] |
| 重量 | 46 t(戦闘重量)[1] |
| 懸架方式 | トーションバー方式 |
| 速度 | 65 km/h[1](整地) 45-50km/h(不整地) |
| 行動距離 | 540 km(路上最大)[1] |
| 主砲 | 48口径125mm滑腔砲KBA-3 |
| 副武装 | 12.7mm重機関銃KT-12.7×1 7.62mm機関銃KT-7.62×1 |
| 装甲 | 爆発反応装甲 |
| エンジン | 水平対向ピストン6TD-2ディーゼル[1] 1,200馬力[1] |
| 乗員 | 3名[1] |
T-84は、ウクライナで開発された第三世代主力戦車である。ソビエト連邦時代に開発されたT-64の改良型であるT-80UDをもとに開発され、ウクライナ陸軍で運用されている[1]。
ウクライナの独立により、同国きっての戦車・装甲車輌メーカーとなったO・O・モローゾヴ記念ハルキヴ機械製造設計局(以下、KhKBM)では、ウクライナの軍事面でのロシアからの独立を確立するため、独立ウクライナ最初の新型主力戦車の開発が開始された。部品の供給は、ソ連時代には連邦内各地の工場で製造されたものが当てられていたが、これをウクライナでは国内で賄うものとした。
まったく新しい車輌を開発するというのではなく、従来のものを改良するという実用性重視のソ連時代からの伝統に則って、KhKBMでは同局がソ連時代に開発したT-80UDをもとにこれを開発することとした。ムィハーイロ・ボルィシュークに率いられた設計チームにより開発作業が行われ、試作初号車は1994年末に製造された。
T-84と命名された新型戦車の製造は、モローゾフ設計局とV・O・マールィシェヴ記念工場で行われた。1999年よりウクライナ軍での運用が開始された[1]。
T-84の特徴は、ソ連時代のロシア製鋳造砲塔にかわり採用されたウクライナ製の溶接砲塔、爆発反応装甲、赤外線測距儀、デジタル化された火器管制装置、自動装填装置、新しい1,200馬力のエンジン、衛星ナビゲーションシステム、ロシア製のTShU-1-7 シュトーラ1電子制御式対戦車ミサイル攪乱装置などである。ソ連時代のロシア製鋳造砲塔にかわってT-84に採用された溶接砲塔は、ウクライナからパキスタンへ輸出されたT-80UDの一部にも採用された。
主砲は、ソ連標準の口径125mm滑腔砲で、T-80UDから受け継がれたものであった。この戦車砲ではAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)、HEAT(対戦車榴弾)、HE(榴弾)、HE-FRAG(高性能榴弾)など、現代の主力戦車で運用される標準的な弾種が発射できる。
さらに、T-80で採用された9M119M レフレークス対戦車ミサイルの発射が可能である。9M119Mは、戦車から目標に対してビームを照射し、そのビームに乗ってミサイルが目標に向かう、ビームライディング誘導方式を採用している。亜音速で飛翔し、射程は5,000m程度、750-800mm程度の装甲(均質圧延鋼板換算)を貫通するとされる。T-84は、それまでのソ連の戦車と同様に自動装填装置を装備しており、装填手は搭乗していない[1]。
防御装備として、新しい装甲システムのほか、対赤外線防御装置TShU-1-7 シュトーラ1を装備している。これは、地上・上空の敵からの赤外線暗視装置や、赤外線誘導方式の対戦車ミサイルに対して強力な赤外線を照射することにより妨害したり、敵のレーザー照射を妨害する装置で、電子制御で操作される。
T-84は、元となったT-80UD同様にディーゼルエンジン(水平対向ピストンエンジン)を搭載しているが、コンパクトかつ1,200馬力という優れた能力を持つ、この6TD-2エンジンにより26馬力/トンの出力重量比を得て世界有数の高速戦車となっている。
T-84では運用可能温度範囲も向上され、-40度から+55度までの範囲で車輌・乗員ともに安全な状態で運用ができる。
T-84はエンジン馬力において同世代のT-90A(1000馬力)および最新型のT-90M(1130馬力)に優っており、ウクライナ国防省は走行能力でT-90に優っていると主張している。但し、エンジン馬力の数値はあくまで最大回転数のスペック数値であり、一般に同サイズ・同技術レベルのエンジン同士で一方の最大馬力を上げるとエンジン寿命・燃費・巡航能力は反比例して悪化するため、巡航能力及び整備能力はT-90に軍配が上がるという評価が根強い。
2018年4月、第14独立機械化旅団に配備された5両のT-84U オプロートが、ドイツでの多国間演習「ストロング・リゾルブ2018」と戦車競技「ストロング・ヨーロッパ2018」に参加した[4]。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻において、西部作戦管区第14独立機械化旅団に配備されたT-84U オプロートが実戦で使用された[5][6][7]。2025年までに相当数が撃破されたが、主な損失の要因はドローンと砲撃によるものとされる。
ドローンに対する防御力の低さは旧ソ連型戦車に限った話ではなく、2024年からウクライナに投入されたM1エイブラムスやレオパルト2などもドローンおよび徘徊型弾薬により2025年10月までに大半が破壊されている。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 21:09 UTC 版)
「T-84」の記事における「T-84(ウクライナ語: Т-84)」の解説
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