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SME
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SMブレーキで問題となった、列車分離事故発生時等の対策として、非常用の自動空気ブレーキ機構(非常弁)とその指令に用いる非常管 (Emergency Pipe: EP) を併設したSME(Straight air brake / Motor car / Emergency valve: 電車用非常弁付き直通空気ブレーキ。モーター無しのトレーラー用はSTEもしくはSCE)がウェスティングハウスの興したアメリカ・ウェスティングハウス・エアブレーキ社の手によって開発され、2 - 3両程度の短編成用として普及した。 このSMEは原型となったSMと同様の直通ブレーキ機構を備えるが、こちらでは供給溜めに相当する空気タンクが元空気溜め (Main Reservoir: MR)と呼ばれ、これに伴い空気溜め管も元空気溜め管 (Main Reservoir Pipe: MRP) と呼ばれている。これは、非常ブレーキ部に補助空気溜めと呼ばれる非常ブレーキの動力源を供給する空気タンクが存在し、システム上これと区別する必要があるためである。非常弁には普段は490 kPaの圧力がかかっており、緊急時だけではなく、非常管のホースが破裂したときも非常ブレーキが作動する。非常ブレーキは自動空気ブレーキと同様に補助空気溜めの空気を抜くことで作動させるため、安全性が向上している。ブレーキの加減圧は従来のSM制動と異なり、加減圧の速度が常に定められている。ポジションは基本的に「減圧(ブレーキ力を緩める)」、「重なり(ブレーキ力を保つ)」、「常用(直通ブレーキを加圧する)」、「非常(非常弁の圧力を抜く)」と4カ所である。 機構的には、M-18-Aブレーキ制御弁と、D-1非常弁のペアで構成され、いずれも後には新型に置き換えられた。 SMEは日本の鉄道においては、主として路面電車から発達した都市間高速電車や、地方の中小私鉄に広く普及したが、連結両数の増加につれて自動空気ブレーキや電磁直通ブレーキへの移行が進み、現在では一部の連結運転を行う路面電車などに見られる程度となっている。 なお、ゼネラル・エレクトリック社もこのSMEと同様の機能を備えた、S-E1あるいはS-E5ブレーキ制御弁とE-H8非常弁の組み合わせによる非常直通ブレーキを開発・実用化しており、日本では大阪電気軌道など、同社製電装品を採用した初期の都市間高速電気鉄道において採用された実績がある。
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