出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/19 07:32 UTC 版)
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SD9 VE
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| 概要 | |
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| 種類 | 自動式拳銃 |
| 製造国 | |
| 設計・製造 | スミス&ウェッソン |
| 性能 | |
| 銃身長 | 102 mm[1] |
| ライフリング | 6条右回り[2] |
| 使用弾薬 | 9x19mmパラベラム弾、.40S&W弾[1] |
| 装弾数 | 16発(9mm弾モデル)[1] |
| 作動方式 | 変則ダブルアクション、ストライカー方式[2] |
| 全長 | 183 mm[1] |
| 重量 | 643 g[1] |
S&W SDは、アメリカ合衆国のスミス&ウェッソン(S&W)社が開発・製造する自動式拳銃。SDは「セルフ・ディフェンス」の略で、名称のとおり主に護身用として設計されている[1][2]。
本銃は、S&W社が製造しているS&W M&PとS&W シグマの中間的な性格のポリマーフレーム拳銃として、2010年に開発された[1][3]。
M&Pは2006年に発売されたポリマーフレーム拳銃で、それまで市場で大きなシェアを占めていたグロックシリーズの対抗馬になったヒット作である[1]。一方シグマは、S&W社がグロックのコンセプトを真似て1990年代に開発したものの、グロック社から特許権侵害で訴えられて巨額の賠償と共に設計変更をすることになり、その後はSWシリーズと名称を変えて堅実に売り上げをあげてきた銃であった[1]。両者には200ドルほどの価格帯があり、法執行機関向けの高価で高機能なM&Pと、機能は限定的だが廉価なシグマという形で差別化が図られていたが、SDはその間に追加された形となる[1][3]。
M&Pなどの開発に携わったショーン・オークレア(Sean O'Clair)により2008年から開発が始められ、シグマの設計を引き継ぎつつもM&Pの特徴も取り込んでいる[1]。オークレアによれば、シグマで不評だったトリガーの重さが改良されたほか、後発製品である分、エキストラクターなどはM&Pよりも優れた設計になっているという[1]。
作動は変則ダブルアクションのストライカー方式で[2]、可能な限りシグマと部品を共用している[1][注釈 1]。護身用拳銃として使用方法の単純化を図るため手動セフティはなく、ファイアリングピンセフティとトリガーセフティで安全を確保する設計であり、初期モデルではM&Pやシグマに似たトリガーセフティが装備されていた[1][2](2.0シリーズでグロック似のものに変更された[4])。9x19mmパラベラム弾を使用するSD9と、.40S&W弾を使用するSD40の二種類がある[1][3]。
商業的には成功したモデルとなり、モデルチェンジを重ねつつ2025年時点でも販売されている[5][4]。2012年にはステンレス製スライドを備えたSD VE(VEはValue Enhancedの略)シリーズが導入され[6]、2017年にはフレームにFDE(フラットダークアース)とグレーの2種のカラーバリエーションが追加された[7]。2024年には、トリガーデザインが改良されたほか、スライドのセレーションを増加して操作性を向上させた改良型のSD 2.0シリーズが登場した[4][8]。2025年時点で、S&W社の公式サイトではSD VEおよびSD 2.0シリーズが販売中である[5]。