読み方:えぬじーえぬ
《next generation network》インターネットで用いられるIP技術を利用した次世代の通信網。従来の回線交換式の電話網に代わり、IPネットワークの利便性と経済性、電話網の信頼性と安全性という双方の長所を採り入れたもの。電話、データ通信、動画のストリーミング配信などを融合したサービスの提供、有線通信と移動体通信を区別せずに使用できるFMCの実現、通信品質(QoS)とセキュリティーの確保を目標とする。国際電気通信連合(ITU)、欧州電気通信標準化協会(ETSI)、日本の次世代IPネットワーク推進フォーラムなどにより、標準化が推進されている。IP NGN(internet protocol next generation network)。次世代IPネットワーク。
NGNとは、IP(Internet Protocol)をベースとする基幹通信回線網のことである。従来の、回線交換式の電話回線網に替わる次世代のネットワーク基盤として、標準化と移行が推進されている。
NGNを通信網の基盤として用いれば、回線式電話網の安定性を保ちながらもIP電話やデータ通信、コンテンツのストリーミング配信やディレクトリサービスといった多様な情報通信サービスを柔軟に運用することが可能になる。
NGNは幾つかの国際的団体によって標準化が推進されている。2004年にヨーロッパ電気通信標準化協会(ETSI)では「TISPAN」(Telecommunications and Internet converged Services and Protocols For Advanced Networking)プロジェクトにおいて標準化が進められ、2005年5月には、国際電気通信連合・電気通信標準化セクタ(ITU-TS)とIETF(Internet Engineering Task Force)が共同プロジェクトで「FGNGN」(Focus Group Next Generation Network)を発足している。日本でも、2005年12月に「次世代IPネットワーク推進フォーラム」が設立され、標準化に向けた取り組みが行われている。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/13 03:44 UTC 版)
Next Generation Network(NGN、次世代ネットワークまたは次世代網)とは、FMCと呼ばれる固定・移動体通信を統合し、トリプルプレイ(Triple Play)と呼ばれる、電話・データ通信・ストリーミング放送が融合したマルチメディアサービスを実現する、インターネットプロトコル技術を利用する次世代電話網である。
グラハム・ベルによる電話機の発明以来、電話網において音声を目的の場所まで伝送するには回線交換が使用されてきた。それに対してデータ通信を主な目的とするインターネットにおいてはパケット交換が使用されている。
2000年頃まで音声通信の需要のほうがデータ通信よりも優勢であったが、2000年代よりデータ通信の需要が増加し音声通信トラフィックは減少してきている。他方、パケット通信網にてリアルタイム通信をおこなう技術が発展し、回線交換網の機器を新規開発・維持するよりも全てをパケット通信網でまかなうほうが費用の面でも有利となり、インターネットを使用して音声通信をおこなう インターネット電話がひろく使用されるようになっている。しかし、インターネットは電話網に比べると利用者による設定の簡便性やセキュリティの面において弱点がある。そこで、IPネットワークの長所をとりいれて通信網を再構築しようとしているのがNGN(次世代通信網)である。いいかえれば、NGNは電話網とインターネットとの融合という課題に対する電話の側からの解である。
また、音声通信をデータ通信と組み合わせて使用するユニファイド・メッセージングのようなアプリケーションのためには、両者をひとつのネットワーク上で扱う方が都合がよい。さらに通信と放送の融合をおこない、トリプルプレイと呼ばれる、電話・データ通信・ストリーミング放送の融合サービスを、高速通信網の有効利用・電気通信事業者の競争力確保に役立てようとする動きがある。
ITU-T SG13は1996年頃からGII(Global Information Infrastructure)の研究を行ってきたが、NGNはGIIの一つの実現形態であると整理し、GIIの研究からNGNの研究に舵を切った。研究にあたっては以下の組織を中核として検討を進めてきた。
ITU-T SG13でのGII(NGN)の研究でのアクセス回線は、インフラ整備を必要としない既存のメタリック回線による搬送伝送通信技術での研究をNTTが受け持ち、実施していたが、高速通信には程遠いものであった。NTTのサービスである光ファイバ通信(フレッツ光サービス)の出現により、光ファイバを利用する向きへ大きく意識を変えた。
2003年から欧州連合の標準化機関である欧州電気通信標準化機構 (ETSI)のTISPAN、2004年からITU-TのFGNGN(Focus Group Next Generation Network)で標準化が行われている。
2006年にはITU-TにおいてNGNに関するリリース1の様々な勧告が制定されている。Y.2000番台とQ.3000番台が相当
これらの標準が規定するNGNは次のような特徴を持っている。
ただしIP網といっても、純粋なイーサネットで構成された網に直接IPパケットを乗せる方法(これを後者と区別するために「Pure IP網」と呼ぶことがある)と、SDHやATMで構成されたバックボーン上でIPパケットを伝送する方法(10ギガビット・イーサネットをWAN PHYを用いSDHで伝送する場合なども含まれる)の2通りがある。
ITU-Tにおいて示されたNGNのアーキテクチャについて説明する(図)。
なお、NGNに関するドキュメントにおいては、これらの構成要素間のインタフェースも規定しているが、その説明はここでは省略する。
NGNサービスには、IPネットワークインターフェースを利用者に提供し、利用者がIPネットワーク機器や従来機器への変換装置を接続するシミュレーション・サービスと、通信事業者内部をIP系の機器に交換するのみで利用者に提供するネットワークインターフェースには一切変更がないエミュレーション・サービスがある。
| 方式 | 利用者ネットワークインターフェース | 利用者機器取替 | 新サービス提供 | 旧サービス維持 | 用途 |
|---|---|---|---|---|---|
| シミュレーション・サービス | IP | 必須 | 容易 | 任意 | 新規サービスの提供 |
| エミュレーション・サービス | 在来 | 不要 | 難 | 必須 | 在来サービスの低コストでの維持 |
2000年代に入り、各国の事業者が公衆交換電話網の置き換えを発表している。
NTTグループにおけるNGNとは、電話サービスや映像通信サービスなどを、SIPを使って統合的に実現するIPネットワークであり、サービス提供事業者がサービス・網インタフェース(SNI)を通してQoS等のNGNの機能を自由に制御できるという特長を有している。インターネット接続事業者には、従来通り網間インタフェース(NNI)で接続される。また、アクセス回線は光ファイバが前提となるため、ユーザ・網インタフェース(UNI)に対応する装置として、ONUが利用者宅に置かれることになる。
2006年12月20日、NTTグループはNGNのフィールド・トライアルを開始し、大手町(東京)と梅田(大阪)にショールームをオープンした。ショールームでは、松下電器産業(現:パナソニック)等のトライアル参加事業者の協力で開発された多様な情報家電端末を通して、NGNで実現できるサービスを体感することができる。2007年4月からNTT社宅や一般利用者宅でのトライアルを開始した。
そして2008年3月末からは商用サービス提供を開始した。サービス名はフレッツ光ネクスト(大都市からサービス開始し順次地方へ拡大する)。
NGNのオープン化が議論されている[3]。
PPPoE方式の網終端装置は、設置費用を負担する事業者が増設基準を決定している。
2017年現在、IPoE接続のGWルータ設置場所は東京・大阪の2箇所であるが、2018年度に都道府県単位に増設予定である。
2017年現在、帯域換算係数で大容量装置ほど帯域当たり単価が低いことを、広帯域サービスの普及に利用している。