Mac OS Xとは、Apple Computer社が開発したMacintosh用オペレーティングシステム(OS)「Mac OS」のシリーズのうち、2001年3月に発売されたバージョンの名称である。
Mac OS Xでは、従来の(Mac OS 9までの)Mac OSとは異なり、OSの土台となるカーネルの部分に「Darwin」と呼ばれるBSD系OSが採用されている。これによって、Mac OSのシリーズで初めてプリエンプティブマルチタスクを実現し、高い安定性を保つことが可能となっている他、コマンドラインの命令や、マルチユーザーにも対応するようになっている。
Mac OS Xには、2次元グラフィックス描画エンジンとして「Quartz」と呼ばれるシステムが採用されており、「Aqua」と呼ばれる独特の透明感のあるユーザーインターフェースを描画している。3次元グラフィックス描画システムには業界標準となっている「OpenGL」が採用されている。
Mac OS Xの主要な機能としては、アプリケーションを起動させたり切り替えたりすることのできる「Dock」、ウィジェットとしてデスクトップに常駐させることのできる「Dashboard」、Mac上の文書や電子メール、PDFなどの文書を一気に検索することのできる「Spotlight」などが採用されている。
Mac OS Xのプログラミング環境としては、Mac OS X専用のアプリケーションを動かすことができる「Cocoa」をはじめ、従来のアプリケーションをそのまま動作させることができる「Classic」、従来のMac OSとMac OS Xの両方に対応している「Carbon」の3種類が用意されている。「Classic」を用いることで、Mac OS 9までの旧来のMac OSに対応しているソフトウェアもMac OS X上で利用することができる。
Mac OS Xは、2001年3月に最初のバージョンが発売されて以来、たびたびバージョンアップが行われている。各バージョンを区別する際、多くの場合は開発コード名を併記することによって区別されている。
| 発売日 | バージョン | コードネーム |
|---|---|---|
| 2001年3月 | v10.0 | Mac OS X Cheetah |
| 2001年9月 | v10.1 | Mac OS X Puma |
| 2002年8月 | v10.2 | Mac OS X Jaguar |
| 2003年10月 | v10.3 | Mac OS X Panther |
| 2005年4月 | v10.4 | Mac OS X Tiger |
| 2007年10月 | v10.5 | Mac OS X Leopard |
| 2009年9月 | v10.6 | Mac OS X Snow Leopard |
| 2011年 | v10.7 | Mac OS X Lion |
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/07/09 16:03 UTC 版)
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| 開発元企業 / 開発者 | アップル |
|---|---|
| OSの系統 | Mac OS, UNIX (BSD) |
| 開発状況 | 開発中 |
| ソースコード | クローズドソース |
| 初リリース | 2001年3月24日 |
| 最新安定版リリース | 10.7.4 (Lion) / 2012年5月9日 |
| 最新開発版リリース | 10.8 Developer Preview 4 (Mountain Lion) / 2012年6月11日 |
| アップデート方式 | Apple Software Update |
| 対応プラットフォーム | x86またはx64 - 10.4から PowerPC - 10.5まで |
| カーネル種別 | ハイブリッドカーネル (XNU) |
| 既定のUI | Aqua |
| ライセンス | EULA, ASPL |
| ウェブサイト | www.apple.com/jp/osx |
Mac OS X(マック オーエス テン)は、アップルが開発・販売する、Macintoshコンピュータ用の現行オペレーティングシステム (OS) である。バージョン9まで続いたそれまでのMac OSの後継として、BSD UNIXベースで新たに作られた。名称はローマ数字のX(テン)が付けられ、2001年に最初の製品版が発売された。「v10.5 Leopard」でUNIXとしての認証を受けた(Single UNIX Specification)。
目次 |
Mac OS Xは、ネクスト・ソフトウェアのOPENSTEPの技術をベースに開発されたMacintosh専用OSである。オープンソースOS「Darwin」をベースとし、POSIXに準拠したUNIX互換仕様になっている。
旧来のMac OSに比べて非常に安定しており、オープンな標準規格の採用を基本としている。Aquaと呼ばれる独自のユーザインタフェースで構築されたウィンドウシステムを搭載し、Mac OSの特徴である直感的かつ柔軟な操作を実現している。開かれているオープンソースの強みと、Macintoshが初めから持っていた「閉じていること」(ハードウェアとの密接な統合)の強みを併せ持ち、一貫したデザイン、操作方法が統一された「GUI」、UNIXの利便性、堅固さが共存している特徴がある。
UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDやLinuxなど他のUNIX系OSで開発されたソフトウェア資産を、MacのAquaインタフェース上で使うことができるようになった。Aquaとの統一感のある外観を持つX.orgベースのX Window System「X11」(XQuartz[1])をOSインストール時に選択して導入できる(10.5からはX11が標準でインストールされる)。X11がAqua上で動作することにより、X11上の操作が必ずAquaを経由することとなり、互換性のないアプリケーション間のコピーアンドペーストのような、純粋なX11ではサポートされていない動作が可能である。
付属アプリケーションが充実しており、日本語フォントとしてヒラギノフォントが3種6書体付属している。Mac OS X v10.5には、小学館の国語および英和・和英辞典が標準で付属している[2]。OS Xそのものの機能ではないが、標準でインストールされるオープンソースソフト「Samba」の機能で、Windowsネットワーク環境でのファイル共有やドメイン参加など、Windows機との共存が可能となっている(以前はサードパーティ製ソフトが必要であった)。Mac OS X v10.7 Lionでは、Sambaの代わりにFreeBSD由来のsmbfsを利用するようになった。
Mac OS X v10.4 まではClassic環境と呼ばれるMac OS互換機能を持っていた。Mac OS 9.2.2を一種の仮想マシンとして動作させるもので、Mac OSアプリケーションは旧バージョンのプラチナアピアランスで動作した。68K・PowerPCの別を問わず、旧来のアプリケーションの多くをMac OS X上で動作させることができ互換性は高いが、完全な互換性があるわけではなく、オーディオ関係のアプリケーションなど特にリアルタイム性が求められるものについては、メーカーがサポートしていない場合がある。なお、Mac OS X v10.5およびインテル版のMac OS X v10.4からこの機能はなくなった。2005年のWWDCでPowerPCに代わりインテル製CPUの採用が発表されたが、Mac OS Xは開発当初よりCPUに依存しない抽象化を示すためにx86版との並行開発をしており、すべてのバージョンのMac OS Xでインテル版が存在していたという[3]。これは、Mac OS Xの前身であるRhapsodyが当初よりPowerPC版とインテル製CPU版が計画されており、BlueBox(Classic環境の前身)は、PowerPC版でしか採用しないと発表しており、8年かけて計画を完遂させたと言えなくもない。
次世代OSとして計画されていたCoplandプロジェクトが挫折に終わり、アップルは完全な自社開発をあきらめ、他社の技術を導入することに決定した。一時はBeOSやSolaris、Windows NTさえ検討対象にあがり交渉が行われた。外部ではBeOSが最有力と見られたが、最終的にはスティーブ・ジョブズが創業しCEOを務めていたNeXT社を買収してそのOS、OPENSTEPをもとにMac OSの使い勝手を導入したOS(コードネームRhapsody)を開発することとなった。
Rhapsodyの機能を生かすには、Cocoaの前身であるYellow Box(OPENSTEPのAPI)でプログラムを一から書き直さなければならなかったので、従来からの開発者の支持を得ることができなかった。そのため、従来のMacintoshのAPIであるToolboxをベースにCarbonを開発し、これをNeXT由来の技術と統合した新OS「Mac OS X」への移行が宣言される。Rhapsodyを元にサーバ向けのMac OS X Server 1.0 としてリリースされた後、Mac OS Xがリリースされた。
2001年にリリースされたMac OS Xは、Mac OSともOPENSTEPとも異なる新たなインタフェース「Aqua」をまとって登場。従来のMac OSとは全く異なる、堅牢なマルチタスクOSで、Coplandプロジェクトが目指していたものを遥かに超えるものを実現した[4]。初期のバージョンでは動作の遅さが指摘されたが、バージョンアップごとにOS内部の最適化が進み、Quartz Extremeなどの新技術により解決された。
コードネームはすべてネコ科の動物となっている。ただしv10.3以降は製品名として併記されている(米国ではv10.2以降)。ユーザはJaguar、Panther、Tiger、Leopard、Snow Leopardを、それぞれのバージョンを示す愛称として使うことが多い。また、v10.7 OS X Lionでは、バージョンナンバーよりLionを全面に打ち出している。
詳細は「Mac OS X Public Beta」を参照
2000年9月13日(日本では同年10月21日[5])、アップルはMac OS X Public Betaをリリースした。Aquaインタフェースの美しい見た目が、Macユーザに衝撃を与えたが、 使い勝手が大きく変化したことについては、戸惑いの声があがる。
詳細は「Mac OS X v10.0」を参照
2001年3月24日、アップル社はMac OS X v10.0(コードネーム : Cheetah)を発売した。従来のMac OSと比較すると劇的に安定性が向上しており、パブリック・ベータからさらに改良されていたが、当初はDVD再生機能などがなく、対応機器も限られており速度も非常に遅く、まだ完成度は低かった。Mac OS 9と切り替えて使うなど、メインのOSとして日常的に使うユーザは少なかった。
詳細は「Mac OS X v10.1」を参照
2001年9月25日、Mac OS X v10.1(コードネーム : Puma)がリリースされ、10.0のユーザへの無償アップデートサービスが行われた。10.0に欠けていた多くの機能が追加され、システムのパフォーマンスが向上、実用的に使える初めてのバージョンといわれる。ユーザインタフェースにも手直しがなされ、変換精度が大幅に向上したことえり3を搭載。Microsoft、Adobeなどから対応ソフトがリリースされた。
詳細は「Mac OS X v10.2」を参照
2002年8月24日、Mac OS X v10.2 Jaguarが発売された。日本では商標の問題でJaguarは製品名には付けられなかった。スプリングローデッドフォルダ機能が復活するなど、Finderの使い勝手に改良が施される。動作速度が上がり対応機器が増えて、Mac OS Xを業務用途で利用するユーザにも受け入れられるようになったほか、UNIXユーザの間でもMac OS Xを愛用する人が増える。ビデオチップのジオメトリ演算ユニットを使って CPU の負荷を軽減する「Quartz Extreme」、ネットワーク機能「Rendezvous」(現・Bonjour)、手書き文字認識「Inkwell」などの新機能を実装。バージョン10.2.3よりジャーナリングファイルシステムが実装された。2003年からはWebブラウザとしてSafariが登場し、Mac OS 9が起動しないMac OS XのみをサポートするMacが販売されるようになった。ファイアウォール機能が標準で付属し、IPsec・IPv6にデフォルトで対応したのもこのバージョンである。
詳細は「Mac OS X v10.3」を参照
2003年10月24日にMac OS X v10.3 Pantherが発売された。標準でUSBポートを備えたマシン以外のサポートを打ち切り、初代iMac以降の機種への対応となった。開発者向けにはコントローラレイヤ「Cocoa Binding」が導入された。システムの安定性がさらに向上したほか、処理速度も向上し、低クロックのG3マシンでも比較的快適に動作する。FinderはiTunesのインタフェースを取り入れた2ペイン形式での表示も可能になり、フォルダに色を付けるラベル機能も復活した(アイコンではなく名前の色付けになった)。また、ウィンドウ一覧表示機能「Exposé」、ホームフォルダの暗号化機能「FileVault」が追加され、ことえりがバージョン4になり予測変換などの機能が追加された。Mac OS Xでも大手印刷会社への入稿受け入れが整ったため、遅れていたデザイン、出版分野への導入が徐々に進み始める。またライセンス使用料の追加がないクライアント無制限の「Mac OS X Server」搭載の1Uサーバ「Xserve」とNetBootが評価され、東京大学、東京女子大学に大量導入された。
詳細は「Mac OS X v10.4」を参照
2005年4月29日、Mac OS X v10.4 Tigerが発売された。このバージョンからメディアがDVD-ROM1枚になった。動作環境が「FireWireポートを標準搭載したMac」とされ、初期のiMac(トレイローディングの機種)ならびに初期のiBook(クラムシェル〈帆立貝に似た形〉の一部)は対応外となった。新規にリアルタイムイメージングインタフェース「Core Image」および「Core Video」、64ビットオーディオインタフェース「Core Audio」、モデルレイヤ「Core Data」が導入された。さらにlaunchdが従来のinitなどのUNIXデーモン群を置き換え、カーネル・プログラミング・インタフェース (KPI) やUTIが実装されるなどシステム内部が大きく刷新されたが、以前のバージョンとの互換性は概ね維持されている。システムに統合されたメタデータ検索機能「Spotlight」、WebKitベースのアプリケーション実行環境「Dashboard」のほか、200 以上の新機能を搭載した。仮想メモリの暗号化まで含めたセキュリティ機能の充実により、あおぞら銀行が2006年にかけて2,500台という規模でTiger搭載iMac G5の導入を決めている。WWDC 2005においてOSはTigerのまま2006年よりMacのCPUをインテルベースに移行することが発表され、2006年以降の新製品には、インテル対応版Mac OS Xが搭載された。
なお、インテル対応版Mac OS X Tigerは単体で販売されておらず、またインテルCPUを乗せたMacではClassic環境を利用することができない。
詳細は「Mac OS X v10.5」を参照
Mac OS X v10.5 Leopard(レパード[6])は、発表当初は2007年春のリリースを目指して開発されていたが、2007年4月12日(現地時間) に、6月発売のiPhoneプロジェクトへ一時的に開発リソースを集中させる目的でリリース延期が表明され、2007年10月26日に発売された[7]。このバージョンからUniversal Binaryとなり、メディアが2層DVD-ROM 1枚になった。2006年8月7日 Worldwide Developers Conference にて機能の一部が発表されている。64bitに対応したCocoa、容易なプログラミングでアニメーションを実現する「Core Animation」、Core Data 2.0、解像度非依存のユーザインタフェース、仮想デスクトップ環境「Spaces」、バックアップツール「Time Machine」、Windows XPまたはWindows Vistaとのデュアルブート環境を実現する「Boot Camp」、改良強化されたSpotlight、Dashboardウィジェットを容易に作成できるDashcodeなど多数の機能が搭載される。2007年6月11日 、WWDC (Worldwide Developers Conference) の基調講演で、新しいFinderとDock、Quick Lookが披露された。JIS X 0213:2004対応フォント搭載。Tigerまでは搭載されていたレガシーな機能が排除されたのも特徴であり、Classic環境が利用できなくなった。
なお、UNIXの商標を管理する団体である「The Open Group」より「Single UNIX Specification」の認証を受けた、正式なUNIXとなった。
詳細は「Mac OS X v10.6」を参照
2009年8月28日に発売。このバージョンからIntelプロセッサを搭載したMac専用となり、PowerPCプロセッサを搭載したMacでは使用できなくなった。2008年6月9日(現地時間午前)に開催されたWWDC 2008での基調講演にて開発が発表され[8]、2009年6月8日に開催されたWWDC2009で詳細と発売予定時期があらためて発表された。主にパフォーマンスと安定性[9]に注力し、OS全体が大幅に小さくなった。Dock と Exposé の機能が拡張され、Microsoft Exchange 2007を標準でサポート。FinderとQuickTime(QuickTime X)がCocoaベースに作り直されたほか、ほとんどのシステム付属アプリケーションが64ビット化、Grand Central Dispatch(GCD)とOpenCLにより並行演算機能が大幅に強化された[10]。
詳細は「OS X Lion」を参照
2010年10月21日に発表。Exposé・Dashboard・Spacesの各機能に統合されたアクセスを提供する"Mission Control"を搭載するほか、ソフトウェア販売サービス"Mac App Store"やフルスクリーンのウィンドウ表示、アプリケーションランチャ "LaunchPad"などiOSに由来する機能を搭載。Mac OS X v10.5 Leopard以来の大幅な機能とインタフェースの刷新となる。2011年2月24日には、公式サイトにさらなる新機能の説明が追加された。LaunchPadやAirdropなどを含む250を越える新機能を追加し、64ビットマルチコアCPU(Intel Core 2 Duo以降)のみをサポートする。7月20日にMac App Storeでダウンロード販売を開始した。8月17日には、USBメモリ版も発売された。
詳細は「OS X Mountain Lion」を参照
2012年2月16日に発表、デベロッパプレビューも同時に公開。リリースは2012年7月に予定されている。100以上の新機能が追加され、メッセージングサービス"iMessage"、"リマインダー"、"通知センター"、"メモ"、"Game Center"など、iOS 5で提供されたアプリケーションや新機能がMacでも利用可能となる。OS X Lionに引き続き、iOSに由来する機能が搭載される予定。"Mountain Lion"とは"Puma", "Cougar"の別名である。
2010年10月21日のiLife'11とOS X Lionと新型Mac Book Airの発表したイベント「Back to the Mac」の際、同時に発表された。翌年、2011年1月6日にオープンされた。オープンと同時に1000本ものアプリケーションが公開され、購入可能となった。iPhoneやiPadと同じようにアプリケーションを購入することができる。購入したアプリケーションはDockに収納される仕組みとなっている。インストール画面はなく、購入ボタンをクリックするとすぐにインストールが始まり、数秒で完了する。また、その中にはAppleが提供しているiPhotoやiMovieなどiLifeに収録されているアプリケーションやPagesなどiWorkに収録されているアプリケーションも単体で購入できるようになっている。その他にもMacのデザインにあわせて開発されたTwitter公式アプリケーションなども無料で購入可能。また、購入の際にはApple IDが必要となる。そのため、iTunesカードなどのプリペイドカードでも購入が可能。Mac App Storeへアプリケーションを登録し販売するには、Macデベロッパプログラムに加入している必要がある。Mac App Storeを利用するには、Mac OS X v10.6.6以降もしくはOS X Lionが必要である。
以前のMac OSにおいては、各言語を扱うために必要なフォント・入力メソッド・スクリプト書類などをセットにした「Language Kit」が用意された。System(漢字Talk)7.1からMac OS 8.6までの時期には個別にパッケージ販売され、Mac OS 9ではすべてOS標準添付となり、必要な場合カスタムインストールする形をとった。これに対してMac OS Xでは、サポートする言語の入力・表示に必要なコンポーネントをすべて標準でインストールした上で、優先順位を切り替えて任意の言語環境で使うことができる多言語インタフェースのOSになった。Mac OS X v10.5では18種の言語環境が内包されている。そのため販売されているメディア(現在はDVD-ROM)の内容は全世界共通である。従って、日本国外で購入したOS XパッケージやMac本体でも、日本で発売されているものと全く同様の環境に仕立てることが可能である。
字体としては20,000グリフ以上を扱うことができ、日本語については、グリフセットAdobe-Japan 1-5に対応したOpenType Proフォントを備えているため、森鷗外や草彅剛などの正確な表記もそのまま表示・入力できるようになった。ただしすべてのグリフを扱うにはアプリケーション側の対応が必要である。入力メソッドはシステム言語に加えてタイ語、デーヴァナーガリー言語、アラビア語、ヘブライ語など多数用意されている。v10.3からはことえりがアイヌ語に対応している。またファイルやフォルダ(ディレクトリ階層)にもシステムが対応している任意の言語で名前をつけることが可能で、複数言語の混在もできる。v10.7からは、絵文字にも対応し、他の文字と同じように扱う事ができるようになった。
Mac OS X v10.0から
Mac OS X v10.1.2から
Mac OS X v10.5から
OS X v10.7から
方言対応
OS X v10.7.3から
Mac OS X に搭載されている Java実行環境 のバージョン。
詳しくはアップル認定資格プログラムを参照。
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(Mac_OS_X から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2026/02/14 13:47 UTC 版)
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| 開発者 | Apple |
|---|---|
| プログラミング言語 | C言語、C++、Objective-C、Swift、AppleScript[1][2] |
| OSの系統 | NEXTSTEP、UNIX |
| 開発状況 | 開発中 |
| ソースモデル | クローズドソース[注 1] |
| 初版 | 10.0 / 2001年3月24日 |
| 最新安定版 | macOS Tahoe 26.3[3] / 2026年2月11日 [3] |
| 使用できる言語 | 多言語 |
| アップデート方式 | Apple Software Update |
| プラットフォーム | PowerPC(10.5.8 まで) x86(10.4.4 から 10.7) x64(10.6 [4]から 26(予定)) ARM64(macOS Big Sur以降) |
| カーネル種別 | ハイブリッドカーネル(XNU) |
| ライセンス | EULA, ASPL |
| ウェブサイト | www |
macOS(マックオーエス)は、Appleが開発・販売するMacのオペレーティングシステムである。当初の名称はMac OS X(マックオーエステン)で、のちにOS X(オーエステン)、さらにmacOSと改められた(後述)。
技術的には直系ではないがClassic Mac OS(Mac OS、System)の後継として、新たにNeXTSTEP・OPENSTEPをベースに作られた。
NeXTのOPENSTEPの技術をベースに開発されたMacintosh専用オペレーティングシステムである。オープンソースのオペレーティングシステム「Darwin」をベースとし、POSIXに準拠したUNIXである[5]。
旧来のMac OSは一体構造で問題が起きるとすべてを巻き込みハングアップするがそれとは違い、カーネルXNUとユーザランドの分離[6][7]、各プロセスが分離されメモリ保護がある[8]こともあって、非常に安定しており、オープンな標準規格の採用を基本としている。macOS独自のユーザインタフェースで構築されたウインドウシステム[注 2]を搭載[9]し、macOSの特徴である直感的かつ柔軟な操作を実現している。開かれているオープンソースの強みと、Macintoshが初めから持っていた「閉じていること」[注 3]の強みを併せ持ち、一貫したデザイン、操作方法が統一された「GUI」、UNIXの利便性、堅固さが共存している特徴がある。UNIXベースとなり、比較的容易な移植でBSDやLinuxなど他のUnix系オペレーティングシステムで開発されたソフトウェア資産を、macOSのインタフェース上で使うことができるようになった。統一感のある外観を持つX.orgベースのX Window System「X11」(XQuartz[10])を導入できる。X11がmacOS上で動作することにより、互換性のないアプリケーション間のコピーアンドペーストのような純粋なX11ではサポートされていない動作が可能である。
2001年に最初の製品版が発売された時の名称は「Mac OS X(マック オーエス テン)」であった[注 4]。2012年にリリースされたOS X Mountain Lionで正式名称から「Mac」が外され、「OS X(オーエス テン)」と称した[11][12][注 5]。さらに、2016年にリリースされたmacOS Sierraから、iOSやwatchOS、tvOSなどのAppleの他のOSの名前との親和性を図るため、「OS X」から「macOS」へと改称された[13]。
10.8までのコードネームはネコ科の動物に由来している。10.9以降はカリフォルニア州の地名からコードネームがとられている。
| バージョン | 名称 | 対応プロセッサ | 対応アプリケーション | 発表日 | リリース日 | 最新バージョン |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Rhapsody Developer Release | Rhapsody 5.0 Rhapsody 5.1 Rhapsody 5.2[注 7] |
32ビット PowerPC |
32ビット PowerPC |
1997年8月31日 | DR2(1998年5月14日)Rhapsody 5.1 | |
| Mac OS X Server 1.0 | Rhapsody 5.3 Rhapsody 5.4 Rhapsody 5.5 Rhapsody 5.6[注 8] |
1999年1月14日[14] | 1999年3月16日 | 1.2 v3(2000年10月27日) | ||
| Mac OS X Developer Preview | 1998年5月11日[15] | 1999年3月16日 | DP4(2000年4月5日) | |||
| Mac OS X Public Beta | [注 9] | 2000年9月13日[17] | 2000年9月13日 | 日本語対応版2000年10月21日[18] | ||
| Mac OS X v10.0 | [注 10] | 2001年1月12日[19] | 2001年3月24日 | 10.0.4(2001年6月22日) | ||
| Mac OS X v10.1 | [注 11] | 2001年7月18日[20] | 2001年9月25日 | 10.1.5(2002年6月6日) | ||
| Mac OS X v10.2 | Jaguar | 32/64ビット PowerPC |
2002年5月6日[21] | 2002年8月24日 | 10.2.8(2003年10月3日) | |
| Mac OS X v10.3 | Panther[注 12] | 2003年6月23日[22] | 2003年10月24日 | 10.3.9(2005年4月15日) | ||
| Mac OS X v10.4 | Tiger[注 13] | 32/64ビット PowerPC/Intel |
32/64ビット PowerPC[注 14]/Intel |
2004年5月4日[23] | 2005年4月29日 | 10.4.11(2007年11月14日) |
| Mac OS X v10.5 | Leopard[注 15] | 2006年6月26日[24] | 2007年10月26日 | 10.5.8(2009年8月5日) | ||
| Mac OS X v10.6 | Snow Leopard | 32/64ビット Intel |
2008年6月9日[25] | 2009年8月28日 | 10.6.8 v1.1(2011年7月25日) | |
| Mac OS X v10.7 | Lion[注 16] | 64ビット Intel |
32/64ビット Intel |
2010年10月20日[26] | 2011年7月20日 | 10.7.5(2012年9月19日) |
| OS X 10.8 | Mountain Lion[注 17] | 2012年2月16日[27] | 2012年7月25日[28] | 10.8.5(12F45)(2013年10月3日) | ||
| OS X 10.9 | Mavericks[注 18] | 2013年6月10日[29] | 2013年10月22日 | 10.9.5(2016年7月18日)[30] | ||
| OS X 10.10 | Yosemite[注 19] | 2014年6月2日[31] | 2014年10月17日 | 10.10.5(2017年7月19日)[32] | ||
| OS X 10.11 | El Capitan[注 20] | 2015年6月9日 | 2015年9月30日 | 10.11.6(2018年7月9日)[33] | ||
| macOS 10.12 | Sierra | 2016年6月13日 | 2016年9月20日 | 10.12.6(2019年9月26日)[34] | ||
| macOS 10.13 | High Sierra | 2017年6月5日 | 2017年9月25日 | 10.13.6(17G14042)(2020年11月12日)[35] | ||
| macOS 10.14 | Mojave | 2018年6月5日 | 2018年9月25日 | 10.14.6(18G9323)(2021年7月21日)[36] | ||
| macOS 10.15 | Catalina | 64ビット Intel |
2019年6月3日 | 2019年10月8日 | 10.15.7(19H2026)(2022年7月20日)[37] | |
| macOS 11 | Big Sur | 64ビット Intel/ARM |
64ビット Intel[注 21]/ARM |
2020年6月22日 | 2020年11月13日 | 11.7.10(20G1427)(2023年9月11日)[38] |
| macOS 12 | Monterey | 2021年6月7日 | 2021年10月22日 | 12.7.6(21H1320)(2024年7月29日)[39] | ||
| macOS 13 | Ventura | 2022年6月6日 | 2022年10月24日 | 13.7.8 (22H730) - 2025年8月20日[40] | ||
| macOS 14 | Sonoma | 2023年6月5日 | 2023年9月26日 | 14.8.4 (23J319) - 2026年2月11日[41] | ||
| macOS 15 | Sequoia | 2024年6月11日 | 2024年9月16日 | 15.7.4 (24G517) - 2026年2月11日[42] | ||
| macOS 26 | Tahoe | 2025年6月9日[43] | 2025年9月15日 | 26.3 (25D125)- 2026年02月11日[44] |
1996年、Appleはスティーブ・ジョブズが創業しCEOを務めていたNeXT社を買収し、NeXT社で開発されていたオペレーティングシステムOPENSTEPをもとにMac OSの使い勝手を導入したオペレーティングシステム[注 22]を開発することとした[45]。開発を主導したのは共に元NeXTの、アビー・テバニアン(元ソフトウェア担当最高技術責任者、v10.2まで)とその後継者のバートランド・サーレイ(元ソフトウェア担当上級副社長、v10.4まで)、スコット・フォーストール(元ソフトウェア担当上級副社長、v10.5まで)であった。2011年3月からは、やはり元NeXTのクレイグ・フェデリギソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長が開発担当責任者である[46]。
アプリケーションからRhapsodyの機能を生かすには、Cocoaの前身であるYellow Box[注 23]でアプリケーション プログラムを一から書き直さなければならなかったので、従来からの開発者の支持を得ることができなかった。そのため、従来のMacintoshのAPIであるToolboxをベースにCarbon (API)を開発し、これをNeXT由来の技術と統合した「Mac OS X」への移行が宣言される。Rhapsodyを元にサーバ向けのMac OS X Server 1.0としてリリースされた後、Mac OS Xがリリースされた。
2001年にリリースされたMac OS Xは、Mac OSともOPENSTEPとも異なる新たなインタフェース「Aqua」をまとって登場。従来のMac OSとは全く異なる、堅牢なマルチタスクのオペレーティングシステムで、Coplandプロジェクトが目指していたものを遥かに超えるものを実現した[注 24]。初期の版では動作の遅さが指摘されたが、改版ごとにオペレーティングシステム内部の最適化が進み、Quartz Extreme、Core Image, Core Animationなどの新技術により解決された。
2010年10月21日、スペシャルイベントで「Back to the Mac」としてiLife'11とMac OS X Lionと新型MacBook Airと同時にMac App Storeを発表した。翌年、2011年1月6日から1000本ものアプリケーションを販売開始した。macOSのインストーラやアップデータもMac App Storeを通して配布されている。
付属アプリケーションが充実しており、日本語フォントとしてヒラギノが3種13書体が標準搭載され、游書体のうち游明朝体/游ゴシック体/游教科書体、フォントワークスの筑紫A丸ゴシック/筑紫B丸ゴシック/クレー、凸版印刷の凸版文久明朝/凸版文久ゴシック/凸版見出し明朝/凸版見出しゴシックが追加インストールされる。Mac OS X v10.5には、小学館の国語および英和・和英辞典が標準で付属している[47]。OS X v10.8では Oxford Dictionary of Englishやウィズダム英和・和英、スーパー大辞林など12種類の辞書が装備されている。Mac OS X v10.1の時代から、FreeBSD由来のsmbfsを利用し、Windowsネットワーク環境でのファイル共有やドメイン参加など、Windows機との共存が可能である[48][49][注 25]。SMBサーバの機能は、Snow LeopardまではSambaをベースにしていたが、Mac OS X Lion以降は独自実装となっている[50]。
Mac OS X v10.4までは Classic環境と呼ばれるMac OS互換機能を持っていた。Mac OS 9.2.2を一種の仮想マシンとして動作させるもので、Mac OSアプリケーションは旧バージョンのプラチナアピアランスで動作した。68K・PowerPCの別を問わず、旧来のアプリケーションの多くをMac OS X上で動作させることができ互換性は高かったが、完全な互換性があるわけではなく、オーディオ関係のアプリケーションなど特にリアルタイム性が求められるものについてはメーカーがサポートしていない場合があった。Mac OS X v10.5およびインテル版のMac OS X v10.4からこの機能はなくなった。2005年のWorldwide Developers ConferenceでPowerPCに代わりインテル製プロセッサの採用が発表されたが、Mac OS Xは開発当初からCPUに依存しない抽象化を示すためにx86版との並行開発をしており、すべてのバージョンの Mac OS Xでインテル版が存在していたという[51]。これはMac OS Xの前身である Rhapsodyが当初からPowerPC版とインテル製プロセッサ版が計画されており、BlueBox[注 26]はPowerPC版でしか採用しないと発表しており、8年かけて計画を完遂させたと言えなくもない。
macOS Big Sur以降において、Appleシリコン搭載Macでは、一部を除いてiOS, iPadOSアプリをネイティブ動作させられる[52][53]。
2000年9月13日、AppleはMac OS X Public Betaをリリースした。日本では同年10月21日から、より新しいビルドを(税別3,500円で)販売した[54]。Aquaインタフェースの美しい見た目がMacintoshの利用者に衝撃を与えたが、 使い勝手が大きく変化したことについては戸惑いの声があがった。
日本での販売はApple Store オンラインと、髙島屋新宿店(タカシマヤタイムズスクエア)に特設されたApple Storeにおいて直接販売が実施され、一時は1,000人を超える行列ができた。それまでもMac OS 8などでも発売時の行列もあったが、日本における近代のアップル新製品発売の大行列はこの時からはじまったといえる[55]。
2001年3月24日、AppleはMac OS X v10.0(税別14,800円)を発売した[56]。従来のMac OSと比較すると劇的に安定性が向上しており、パブリック・ベータからさらに改良されていたが、当初はDVD再生機能などがなく、対応機器も限られており速度も非常に遅く、まだ完成度は低かった。Mac OS 9と切り替えて使うなど、メインのオペレーティングシステムとして日常的に使う利用者は少なかった。
2001年9月25日、Mac OS X v10.1(税別14,800円)がリリースされ、10.0のユーザへの無償更新サービスが行われた[57]。10.0に欠けていた多くの機能が追加され、システムの性能が向上し、実用的に使える初めての版といわれる。ユーザインタフェースにも手直しがなされ、日本語入力の変換精度が大幅に向上したことえり 3を搭載。マイクロソフトやアドビなどから対応ソフトがリリースされた。
2002年8月24日、Mac OS X v10.2(税別14,800円)が発売された[58]。日本では商標の問題でJaguarは製品名には付けられなかった。スプリングローデッドフォルダ機能が復活するなど、Finderの使い勝手に改良が施される。動作速度が上がり対応機器が増えて、Mac OS Xを業務用途で使う利用者にも受け入れられるようになったほか、UNIX利用者の間でも Mac OS Xを愛用する人が増えた。ビデオチップの幾何演算ユニットを使ってCPUの負荷を軽減する「Quartz Extreme」、ネットワーク機能「Rendezvous」(現:Bonjour)、手書き文字認識「Inkwell」などの新機能を実装。10.2.3版からジャーナリングファイルシステムが実装された。2003年にはウェブブラウザとしてSafariが登場し、Mac OS 9が起動しないMac OS XのみをサポートするMacintoshが販売されるようになった。ファイアウォール機能が標準で付属し、IPsec・IPv6にデフォルトで対応したのもこの版である。
2003年10月24日にMac OS X v10.3 Panther(税別14,800円)が発売された[59]。標準でUSBポートを備えたマシン以外のサポートを打ち切り、初代iMac以降の機種への対応となった。日本での発売イベントはApple Store銀座ができる前だったこともあり、アップルコンピュータ株式会社があった東京オペラシティ1階広場ガレリアで行われた[60]。開発者向けにはコントローラレイヤ「Cocoa Binding」が導入された。システムの安定性がさらに向上したほか、処理速度も向上し、低クロックのG3マシンでも比較的快適に動作する。Finder はiTunesのインタフェースを取り入れた2ペイン形式での表示も可能になり、フォルダに色を付けるラベル機能も復活した[注 27]。ウインドウ一覧表示機能「Exposé」、ホームフォルダの暗号化機能「FileVault」が追加され、ことえりがバージョン4になり予測変換などの機能が追加された。Mac OS Xでも大手印刷会社への入稿受け入れが整ったため、遅れていたデザイン、出版分野への導入が徐々に進み始める。ライセンス使用料の追加がないクライアント無制限の「Mac OS X Server」搭載の1Uサーバ「Xserve」とNetBootが評価され、東京大学、東京女子大学に大量導入された。
2005年4月29日、Mac OS X v10.4 Tiger(税込14,800円)が発売された[61]。この版からメディアがDVD-ROMの1枚になった。動作環境をFireWire(IEEE 1394)ポートを標準搭載したMacintoshとされ、初期のiMac[注 28]ならびに初期のiBook[注 29]は対応外となった。新規にリアルタイムイメージングインタフェース「Core Image」および「Core Video」、64ビットオーディオインタフェース「Core Audio」、モデルレイヤ「Core Data」が導入された。さらにlaunchdが従来のinitなどのUNIX デーモン群を置き換え、カーネル・プログラミング・インタフェース(KPI)やUTIが実装されるなどシステム内部が大きく刷新されたが、以前のバージョンとの互換性は概ね維持されている。システムに統合されたメタデータ検索機能「Spotlight」、WebKit ベースのアプリケーション実行環境「Dashboard」のほか、200 以上の新機能を搭載した。仮想メモリの暗号化まで含めたセキュリティ機能の充実により、あおぞら銀行が2006年にかけて2,500台という規模でTiger搭載iMac G5の導入を決めている。WWDC 2005においてOSはTigerのまま2006年からMacintoshのCPUをインテル製に移行することが発表され、2006年以降の新製品には、インテル対応版Mac OS Xが搭載された。
インテル対応版Mac OS X Tigerは単体で販売されておらず、インテル製プロセッサを載せたMacintoshではClassic環境を利用することができない。
Mac OS X v10.5 Leopard(レパード[注 30])は、発表当初は2007年春のリリースを目指して開発されていたが、2007年4月12日(現地時間)に、6月発売のiPhoneプロジェクトへ一時的に開発リソースを集中させる目的でリリース延期が表明され、2007年10月26日にシングルユーザライセンス14,800円(税込)、ファミリーパック(家庭内5人分のユーザライセンス)22,800円(税込)で発売された[62]。この版のみUniversal Binaryとなり、メディアが2層DVD-ROMの1枚になった。2006年8月7日のWorldwide Developers Conferenceで機能の一部が発表されている。64ビットに対応したCocoa、容易なプログラミングでアニメーションを実現する「Core Animation」、Core Data 2.0、解像度非依存のユーザインタフェース、仮想デスクトップ環境「Spaces」、バックアップツール「Time Machine」、Windows XPまたはWindows Vistaとのデュアルブート環境を実現する「Boot Camp」、改良強化された Spotlight、Dashboardウィジェットを容易に作成できるDashcodeなど多数の機能が搭載される。2007年6月11日 、WWDCの基調講演で新しいFinderとDock、Quick Lookが披露された。JIS X 0213:2004対応フォント搭載。Tigerまでは搭載されていたレガシーな機能が排除されたのも特徴であり、Classic環境が利用できなくなった。
UNIXの商標を管理する団体である「The Open Group」から「Single UNIX Specification」の認証を受け、正式なUNIXとなった。
2009年8月28日にシングルユーザライセンス3,300円(税込)、ファミリーパック(家庭内5人分のユーザライセンス)5,600円(税込)と大幅な値下げが実施され発売された[63]。この版からインテル製プロセッサを搭載したMacintosh専用となり、PowerPCプロセッサを搭載した Macintoshでは使用できなくなり、HFSフォーマットは読み込みのみ可能となった。2008年6月9日(現地時間午前)に開催されたWWDC 2008での基調講演で開発が発表され[64]、2009年6月8日に開催されたWWDC 2009で詳細と発売予定時期があらためて発表された。主にパフォーマンスと安定性[65]に注力し、オペレーティングシステム全体が大幅に小さくなった。DockとExposéの機能が拡張され、Microsoft Exchange 2007を標準でサポート。FinderとQuickTime(QuickTime X)がCocoaベースに作り直されたほか、ほとんどのシステム付属アプリケーションが64ビット化、Grand Central Dispatch(GCD)とOpenCLにより並行演算機能が大幅に強化された[66]。
2010年10月21日に発表。正式名称はMac OS X Lionであったものの、マーケティング上、Macの名称を外してOS X Lionと呼称された[67][68]。シングルユーザライセンス、ダウンロード版2,600円(税込)、USBメモリ版6,100円(税込)[69]。
Exposé・Dashboard・Spacesの各機能に統合されたアクセスを提供する Mission Controlを搭載するほか、ソフトウェア販売サービスMac App Storeやフルスクリーンのウインドウ表示、アプリケーションランチャLaunchPadなどiPhone OSに由来する機能などを搭載。Mac OS X v10.5 Leopard以来の大幅な機能とインタフェースの刷新が施された。2011年2月24日には、公式サイトにさらなる新機能の説明が追加された。LaunchPadやAirDropなどを含む250を越える新機能を追加し、64ビット・マルチコアCPU[注 31]のみをサポートする。7月20日にMac App Storeでダウンロード販売を開始した。8月17日にはUSBメモリ版も発売された。
2012年2月16日に発表され、デベロッパプレビューも同時に公開。正式名称もOS Xとなり、7月25日にMac App Storeでダウンロード販売(発売時は1,700円、2022年4月現在2,440円[70])を開始した[71]。この版から64ビットカーネル起動のみとなり、インテル製32ビットプロセッサを搭載したMacおよび32ビットカーネルのMacでの直接インストールができなくなった。100以上の新たな機能が追加され、メッセージングサービスiMessage、リマインダー、通知センター、メモ、Game Centerなど、iOS 5で提供されたアプリケーションや新機能がMacintoshでも利用可能となった。Mac OS X Lionに引き続き、iOSに由来する機能が搭載された。Mountain LionとはPuma、Cougarの別名である。
2013年6月10日に開催されたWWDC 2013で発表され、デベロッパプレビューも同時に公開された[72]。200以上の新機能が追加され、一般向けには2013年10月22日にリリースされた。また、このバージョンから無償となった。Finderにタブ機能が追加され、iOSで提供されているマップやiBooksが搭載される。このバージョンからコードネームがカリフォルニア州の地名になった。Mavericksとはカリフォルニア州の海岸の名前である。
2014年6月2日のWWDCで発表、同年10月17日にリリースされた。iOS 7同様のフラットデザインを採用しつつ、Finderやマルチタスクなど、デスクトップOSとしての機能がさらに洗練された。10.5以降に採用された3D Dockは廃止され、その結果としてGUIの雰囲気は10.4以前のGUIに似ていた。
2015年6月9日のWWDC 2015の基調講演で発表、同年9月30日にリリースされた。Macのエクスペリエンスの洗練とパフォーマンスの向上、システム整合性保護などセキュリティ対策強化、フルスクリーンでアプリケーションを同時に二つ表示できるスクリーンスプリット機能、システムフォントの追加など。Spotlightがより口語的な検索に対しても結果を示すようになる。ライブ変換機能の追加でよりスムーズな入力ができるようになる。
2016年6月13日のWWDC 2016の基調講演で発表、同年9月20日にリリースされた。この版からHFSフォーマットが廃止され、Late 2009モデル[注 32]より前のMacでの直接インストールが不可となった。新たにSiriの導入や、iOSやwatchOSとのより多くの連携機能の導入が進む。本バージョンからiOSやwatchOS、tvOSなどのAppleのOSとの名前の親和性を図るために従来のOS XからmacOSへ名称が変更された。
2017年6月5日のWWDC 2017の基調講演で発表、同年9月25日にリリースされた。APFSやVRテクノロジーへの対応、日本語入力の改善などが発表された。純正のみサポートされたNVMeがサードパーティー製にも対応し、Apple T2チップ搭載Mac以外のRAIDディスクへのインストールおよび起動が不可となった[注 33]。
2018年6月5日のWWDC 2018の基調講演で発表、同年9月25日にリリースされた[73]。ダークモードの採用や、Mac App Storeの大幅リニューアルなどが実装された。
2019年6月3日のWWDC 2019の基調講演で発表、同年10月8日にリリースされた[74]。iPadOSからのアプリの移植を容易に行えるProject Catalystが採用された[75]。システムボリュームにはAPFSを必須とし、HFS Plusでの起動ができなくなった。32ビットバイナリが取り除かれ、32ビットアプリケーションなどが起動しなくなるので注意が必要である。
2020年6月22日のWWDC 2020の基調講演で発表、同年11月13日にリリースされた[76]。同時に移行が発表されたAppleシリコンを搭載したMac[77]において、Rosetta 2で従来のIntel Mac向けソフトウェアの大半が動作する[78]。また最新のXcodeでAppleシリコン、Intel CPU両方に対応するUniversal 2としてコンパイルが可能となっている[78]。バージョンナンバーは最初にリリースされた開発版では10.16であったが[79]、Mac OS 9からMac OS Xに移行して以来、約20年ぶりにメジャーバージョンを上げ11.0とすると発表した[80]。
2021年6月7日のWWDC 2021の基調講演で発表[81]2021年10月25日にリリースされた[82]。Universal Control(複数デバイス間でマウスカーソルやキー入力を共有できる機能)や、集中モード(おやすみモードの改良)、iOSとiPad OSで利用可能であったショートカットAppのMac版、Safariのアップデートやリデザインが含まれている。
2022年6月7日のWWDC 2022の基調講演で発表[83]、2022年10月25日にリリースされた。システム環境設定はシステム設定に名称が変更され、デザインがiOSに近いデザインへ変更された。フリーボード、天気、時計がMac上でネイティブに動作するようになった。ユーザーはiPhoneをContinuity Cameraを用いてウェブカメラとして利用できるようになった。他にSiriの見た目がIOS 14とiPadOS 14のSiriのような見た目にアップデートされた。メールはスケジュール送信、送信取り消しに対応、メッセージは送信取り消しと送信後の編集に対応した。Stage Managerという新しいウィンドウマネージャが追加された。マップは複数の経由地を含めたルートの検索が可能になった。Metal 3にて低画質のレンダリング映像に対し、超解像処理とアンチエイリアス処理を行って高解像度化する超解像技術MetalFX Upscalingという技術などが搭載された。ロックダウンモードというサイバー攻撃の対象になった際にデバイスを守ることができる機能が追加された。アクセシビリティに関しては、サウンド認識という、周囲で赤ん坊の泣き声、ドアベル、サイレンなどを継続的にiOSが認識した際に通知する機能が追加された。
2023年6月5日のWWDC 2023の基調講演で発表、2023年9月26日にリリースされた[84]。
2024年6月11日のWWDC 2024の基調講演で発表[85][86]、人工知能プラットフォームApple Intelligenceを採用し、2024年9月16日にリリースされた[87]。
2025年6月9日のWWDC 2025の基調講演で発表された[43][88]。UIが刷新され、Appleの全てのOSで採用するデザイン言語Liquid Glassによるものとなる[88][89]。
Mac OS X v10.0からMac OS X v10.6までは、最大プロセス数が532、そのうちユーザプロセス数は半分の266であった。Mac OS X v10.7からmacOS Mojave 10.14では、メモリを3GB以上積んだ場合は、1064へ拡大され、ユーザプロセス数は709である。macOS Catalinaからは1044の倍数(最大16、よって16704)となる[90]。macOS Sequioaでは、メモリを16GB積んだ場合は、4000へ拡大され、ユーザプロセス数は2666である。確認するコマンドなどについては、sysctl(3)のマニュアルで参照できる[91]。
なお、Mac OS X Serverではv10.5以前から最大プロセス数が2500であり、64ビット化されたMac OS X Server v10.6からはメモリ量に応じて自動で増えるが、上限は30000である[92]。macOS Serverでは、強制的にパフォーマンスモードを有効にすることで、最大プロセス数を増やすこともできる[93]。
以前のMac OSにおいては、OSパッケージが各言語ごとにローカライズされたほか、ラテン文字以外の文字で表記する言語を扱うために必要なフォント・インプットメソッド・スクリプト書類などをセットにした「Language Kit」が用意された。System(漢字Talk)7.1から Mac OS 8.6までの時期には個別にパッケージ販売され、Mac OS 8.5から Mac OS 8.6ではインプットメソッドを除くMultilingual Internet Accessが添付された。Mac OS 9ではすべての版でLanguage Kitが標準添付となり、必要な場合カスタムインストールする形をとった。
これに対し、macOSはサポートする言語の入力・表示に必要なコンポーネントをすべて標準でインストールした上で、優先順位を切り替えて任意の言語環境で使うことができる多言語インタフェースのOSになっている。Mac OS X v10.5では18種の言語環境が内包されている。そのため提供されているインストーラの内容は全世界共通である。従って、日本国外で入手したmacOSやMacintosh本体でも、日本で流通しているものと全く同様の環境に仕立てることが可能である。
字体としては65,000以上ものグリフを扱うことができ、日本語についてはグリフセットAdobe-Japan1-5以降に対応したOpenTypeフォントを備えているため、森鷗外や草彅剛などの正確な表記もそのまま表示・入力できるようになった。ただしすべてのグリフを扱うにはアプリケーション側の対応が必要となる。入力メソッドはシステム言語の文字に加えてタイ文字、デーヴァナーガリー文字、アラビア文字、ヘブライ文字など多数用意されている。v10.3からはことえりがアイヌ語の表記に使う仮名文字に対応している。またファイルやフォルダ(ディレクトリ階層)にもシステムが対応している任意の言語で名前を付けることが可能で、複数言語の混在もできる。v10.7からは絵文字にも対応し、他の文字と同じように扱うことができるようになった。
Finderや付属のアプリケーションソフトで、メニュー・ダイアログなどが地域対応された下記の言語環境が歴代のバージョンで追加されている。
macOS に搭載されているJava 実行環境のバージョンおよびオラクルから直接提供されるバージョンの対応状況を記す。
| Mac OS X / OS X / macOSの版号 | Java 実行環境[注 34]の版号およびオラクル提供版の対応状況 |
|---|---|
| 10.0 | Java 1.3 |
| 10.1 | Java 1.3.1 |
| 10.2 | Java 1.4.1 |
| 10.3 | Java 1.4.2 |
| 10.4 | Java 1.4.2、後にJava2 SE 5.0 |
| 10.5 | Java2 SE 5.0、Java SE 6[注 35] |
| 10.6 | Java SE 6 |
| 10.7 | Mac OS X LionではJavaは出荷時には搭載されない。ただし、Javaアプリケーション起動時に、Java SE 6が追加インストールされる[94]。 |
| 10.8 - 10.11 | Java SE 6の環境はLionと同じ[注 36]。Java SE 7はUpdate 6から対応。こちらはオペレーティングシステムに同梱せず、オラクルから直接提供される[注 37]。Java SE 8はMountain Lion以降の対応で、同様にオラクルからの提供となる。 |
| 10.12 | Java SE 8以降のみの対応となり、オラクル直接提供に完全移行。 |
初期のMac OS Xのアイコンは新規のものと、NeXT時代にKeith Ohlfsがデザインしたもの[95]が混在していたが、最後まで残されていたアイコンGrabがmacOS Mojaveで消えた[96]。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/03/28 05:16 UTC 版)
「拡張ファイル属性」の記事における「Mac OS X」の解説
Mac OS X v10.4以降は、名前付きフォークを使えるようにしたHFS+の属性ファイルのB*木機能を用いることで拡張属性をサポートする。HFS+内では名前付きフォークがエクステントを介することで任意の大量データをサポートできるにも関わらず、OSはインライン属性しかサポートしない。これのサイズは単一のB*木ノードに納まるように制限される。いかなるレギュラーファイルも拡張属性のリストをもつことができる。HFS+は任意の数の名前付きフォークをサポートするが、Mac OSが拡張属性の数に何らかの制限をしているかどうかは不明である。それぞれの属性は名前とそれに対応するデータで表現される。その名前はNULL終端のUnicode文字列である。Mac OS XのAPIはファイルやディレクトリの拡張属性のリスト、取得、設定、削除をサポートする。
※この「Mac OS X」の解説は、「拡張ファイル属性」の解説の一部です。
「Mac OS X」を含む「拡張ファイル属性」の記事については、「拡張ファイル属性」の概要を参照ください。